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共産党の終わりの始まり①

1.予想範囲内の異例

 中国共産党は23日、第20期中央委員会第1回総会を北京で開いた。予想範囲内の習近平総書記の3期目指導部が発足した。
 だが、異例の同委員に選ばれた4人全員が自らの会派の人物で、新指導部は習派が独占する構成となった。

2.終わり(三期目)

 政治局常務委員!
 これを聞いて、覚えている人は何人いるだろうか?先ず中国共産の終わりをこのワードから

チャイナピラミット(チャイニーズカースト?)

表(図)のように、総書記を含めて政治局常務委員は7人で構成されている。この7人は通常の選挙ではない形で、中国国民14億人を支配している。
 それでも、頂上が独裁にならないように、7人の力の均等を働かせようと組織構成しているはずが・・・
 最後の手綱に習氏がメスを入れ、ついに切れてしまっただろう

3.始まり(習派独占)

では、習近平氏以外の6人はどんな人か見てみよう


修正しすぎてない?

No.2 李 強 (り・きょう)63才 新任
 習氏が浙江省党委書紀時代の部下。  今年(2022)は上海市の新方コロナウイルス対応で2ヶ月超の都市封鎖を強行し批判を浴びたが、6月に上海市党委書紀に再任。習氏が守った形で、上司と部下の関係の深さをアピール

No.3 趙 楽際【赵 乐际】(ちょう・らくさい) 65才 再任
 2007年、陝西省トップ時代に習氏の父親の墓を巨大に改造したことで習氏に抜擢された。
 習氏の反腐敗闘争を推し進める中心の人物で、多くの習氏の政敵の汚職を立件し、大きく習派の拡大に貢献

No.4 王 滬寧【王沪(Hu)宁】(おう・こねい)67才 再任
 
江沢民・胡錦濤・習近平の三政権に渡り、理論的支柱を務め、「三朝帝師」とも呼ばれている。
 17年に最高指導部を果たして、政治的安定のために集権体制を是認する「新権威主義」派で、習氏の「中国式民主」や「中国式現代化」に貢献しているだろう

No.5 蔡 奇(さい・き)66才 新任
 習氏と福建勤務時代に知り合い、浙江省でも“部下“を務めた。
 北京市トップとして冬季オリンピックの会長として、外交的ボイコットの中、「成功」を演出し、開閉会式で臆面もなく、習氏を讃えて忠誠を示した。
 北京市では、違法建築撤去を理由に地方出身の低所得者を追い出したとし批判されたが、果断さを評価する声もある。

No.6 丁 薛祥(てい・せつしょう)60才 新任
 「習近平のいるところ必ず丁薛祥あり」と香港メディアに評される側近中の側近、習氏の国内視察や外遊に必ず同行する。
 17年に“飛び級“で政治局員に地方の指導者を経験せずに異例の最高指導部入りとなったが、「偉ぶったところがない」との評もある。

No.7 李 奇(り・き)66才 新任
 習氏と一緒に働いたことはないが、忠誠心は強く、習氏の“金看板“とも言える「反腐敗」を担う。
 2006-11年、陝西省延安市トップ時代、習氏が「下放」時代にすごした梁家河の聖地化を図るなど習氏の総書記就任前から忠誠心をアピール
 2015年からの遼寧省党委書紀時代は選挙不正(?)などの対応に追われたが、「消防隊長」として、改革を断行。習氏に手腕を評価され、広東省トップにのし上がった。

 以上、見てきたように、習氏の3期目は側近で固め、後任者を育つ気配も見えない。これからも続けて、彼の終焉への道のりを追って行きたいと思う。


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