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音楽で紐とく《にほん》

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日本にはとても優れた音楽様式があり、幾代の歳月を経て受け継がれているのですが、そうした文化が日常の生活で触れることができなくなったのは何故なのでしょうか。音楽を通してにほんの歴史…
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2021年6月の記事一覧

「長唄 勧進帳(前半)」レポート

「長唄 勧進帳(前半)」レポート

茶琴神明(ちゃごとしんめい)の店主であり、長唄の師匠でもある杵屋彌十代先生によるレクチャーライブ「音楽で紐とくにほん」シリーズ。6月の演目は、箏曲 「みだれ」、長唄「勧進帳」でした。

今回は、彌十代先生のデビュー演奏会です。十代目家元 杵屋彌十郎先生をお招きして一挺一枚の「勧進帳」で晴れ晴れしく飾りました。

国立劇場の舞台にも立つ超一流の彌十郎先生の演奏をアットホームな雰囲気で、間近で聴く「勧

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箏曲「みだれ」、そして長唄「勧進帳」

箏曲「みだれ」、そして長唄「勧進帳」

茶琴神明(ちゃごとしんめい)の店主であり、長唄の師匠でもある杵屋彌十代先生は、自らレクチャーライブを企画し、告知から当日の準備、そしてレクチャーに始まり、箏、三味線の演奏まですべてをこなしていらっしゃいます。

学校の音楽の授業でも邦楽のことはなかなか勉強する機会がない中で、このように伝統音楽の貴重なお話しを伺うことができるのは、とても有意義なことです。また、長唄のお家元である杵屋彌十郎先生をお迎

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近世筝曲の父 八橋検校

近世筝曲の父 八橋検校

音楽で紐とくにほんシリーズ。
6月のプログラムは「筝曲 みだれ」と「長唄 勧進帳(前半)」でした。

このシリーズでは、茶琴神明(ちゃごとしんめい)の店主であり、長唄の師匠でもある杵屋彌十代先生自ら音楽解説も行っています。

にほんの音楽は、雅楽に始まり、仏教の声明や、能・歌舞伎にいたるまでジャンルや流派などはさまざまで、まるで水脈のように現代まで受け継がれています。

近世箏曲の始まりは、江戸時

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