見えるものと見えないもの
歩きながら、ふと思った。
「今、一体何匹のアリや虫を殺しているのだろう。」
小学生の時に、オオイヌノフグリの詩を書いた。誰にも気づかれず、踏まれてもなお咲き続ける姿が好きだった。みんなは相変わらず踏んでいたけれど。
川を眺めるお爺さんにドビュッシーがあう。
あ、ダンゴムシが出てきた。
どれくらいの人が見ているんだろう。どれくらいの人が考えているんだろう。
どれだけ多くの人や、ものが、見過ごされているんだろう。無視されているんだろう。
私には、どれだけ見えているんだろう。そして、見えていないんだろう。
どうしたら、どうしたら。
時に世界に絶望する。
自分に絶望する。
足が止まっていたのに気づいて、また歩き出す。
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