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パートナーシップの「こうあるべき」を溶かしていくために私がしていること。 #いいふうふの日

これまでのストーリーと今の自分を受けとめ合うことが、パートナーシップを深めていく。同時にお互いの人生ストーリーや考え方を共有することで、パートナーシッ プにおける「こうあるべき 」を溶かしていく。

著書「人生肯定」第5章より

昨日は"いい夫婦の日"だった。本当は昨日投稿したかったのに、仕事が押し押しで書き上げられず、くそぉー、、、ってなって一瞬もういいかなって諦めかけたけど、やっぱり書こうと決めた自分に勤労感謝したい11月23日。笑

昨日はいろんなブランドやサービスがこぞって「いい夫婦の日」企画を打ち出し、#いい夫婦の日 で各種SNSも賑わっていた。

最近では、彼氏 、彼女 、夫 、妻といったワードに変わって、自分の大切な人を「パートナー」 と呼ぶことも増えてきた。この10年ほどで社会の変化の中で、パートナーシップの形や考え方も変わってきているし、LGBTQ +に対する理解や、結婚1つとっても、事実婚 、夫婦別姓に関する論議などが盛んに行われ、これまでジェンダーによって画一化されていた常識が変化している。でも、まだまだ世の中や自分自身が「こうあるべき 」に囚われていると感じることも多い。すべての人生が違うように、パートナーシップの形もみんな違って当たり前。だからもっと「こうあるべき」が溶けていったらいいなと思う。

ちなみに、私は普段からパートナーシップに関する文章 を書く際には、一般的に使われる漢字の「 夫婦 」ではなく、「ふうふ 」と平仮名で書くようにしている。それはジェンダーに関わらず、すべての人が結婚するかしないかを自由に選択できる社会を望む、私の小さなこだわりでもある。婚姻の平等(同性婚)への 理解をより広めるためにも、「ふうふ」と書くことで、性別に縛られることない「ふうふのあり方 」を表現できたらと考えているからだ。

つまり「夫婦」に限らず、ジェンダーに囚われず、2名以上の大切な人間関係のことやその間で生まれる信頼や愛情を「パートナーシップ」と呼ぶとすると、1122は、「いい夫婦の日」もとい、「いいパートナーシップの日」と考えてもいいのではないかと思う。22と"2"が並んでいるしね。1人ではなく、2人以上と築くのがパートナーシップだからさ。

これまで、「いいふうふの日」にいろんな企画を仕掛けてきた

2018年の「いいふうふの日」には、古巣CRAZYで、 #結婚式に自由を という物凄く尖った企画をした。ゲリラでクレイジーウェ神宮なるものが登場し、これまでの不自由な結婚式に対するアンチテーゼを唱え、Twitterでの拡散で「結婚式を解放しよう」というムーブメントを起こした。https://jiyukon.com/

今の時代に合った結婚式の選択肢をみんなでつくろう。
結婚式を自由に、ではなく
結婚式に自由を。
結婚式解放、はじまる。

これは、、、今思い出しても、CRAZYだった。笑


2020 年の「いいふうふの日」には、佐賀県庁サガプライズ!さんとの地方創生企画で、「 佐賀に生きる、わたしの日常 」と題して、佐賀県に住む5組のふうふの日常を展示するイベントをプロデュースさせて頂いた。

佐賀県に暮らす心地良さや魅力を夫婦5組10人の日常のストーリーで伝える企画。

近いものほど見えなくなる
当たり前ほど見過ごしてしまう
でもそこに愛おしい日常こそが、私にとってのここがいい理由

これは私にとってフリーランスになって初めての地方創生にまつわるプロデュースだった。実はこの企画、全国47都道府県で実現したいという密かな夢を抱いている。(誰か一緒にやろう!)

誕生日や記念日を言い訳に、パートナーとの対話のきっかけをつくる

多くの人と対話し、人生ストーリーをヒアリングしてきた私だって、ぶっちゃけ身内との対話は恥ずかしいもの。膝を突き合わせ、改まって話をするのは避けがちだし、夫と日頃から深く人生について語り合うような関係でもない。だから時々、誕生日や記念日を言い訳にしてパートナーシップを育んでいる。

結婚5年目には、「結婚更新」セレモニーなるものをした。

3日間のお休みをとってふたりでこれまでの5年間を振り返り、またここからの5年間を共にするためにゼロから夫婦をはじめる誓いを立てたのだ。

▼5年婚セレモニーと「結婚更新制」という考え方についてはこちらをぜひ。

夫の誕生日には、夫が好きなものを一緒に楽しむ一日を企画。


キノコが趣味な彼が、前から行きたがっていたキノコ料理専門のフレンチを予約。(そんなんあるんや!)ちなみに私は集合体恐怖症で、キノコ見るの苦手なんだけど、お互いの好きを尊重するためには、歩み寄りも大切だと思っている。笑

キノコ柄の便箋で書いた手紙には、38歳の誕生日にちなんで38個のいろんな質問を書いた。この質問に答えながら1日を一緒に過ごしてみる。

38歳の抱負は?
仕事の日の一日の流れは?
自分を色で表すと?私を色で表すと?
なぜキノコが好きになったの?
私の好きな手料理は?
などなど…。

へー!!知らなかった!っていうことがたくさんあった。

それぞれが自分の好きを追求してる私たち夫婦だけど、相手の好きを一緒に体感してみると、また知らない世界が見えるんだなーと再認識したのだった。

ふたりが一緒にいる理由も、ふうふの形も 100 組いれば 100 通り

ウェディングプロデューサーとして、これまで何百組のごふうふ(カップル)とお会いしてた。いつも思うのは、ふたりが一緒にいる理由も、ふうふの形も 100 組いれば 100 通り。でもなぜかこと「 結婚 」となると、一般的な結婚とはこういうもの、という思い込みが強く存在する。パートナーシップの一つである「結婚」こそ、もっと多様でいいはずなのに。

ふうふは一緒にいるべき。
妻は料理を作るべき。
夫は仕事で家庭を支えるべき。
結婚したら自分の時間は減らしてふたりの時間をとるべき。

そんな思い込みから「 息苦しくなってしまう 」「そう出来ない自分は結婚に向いていないのでは 」という悩みをよく聞く。でも生まれも育ちも、家族の形も全員違う。そんなふたりがパートナーシップを築こうと思えば、それぞれがこうありたいと考えている「ふうふ 」や「 家 族 」の形は、実は違っている可能性がある前提に立つほうが自然だと思う。ちなみに我が家は、私は米食、夫はパン食なので、夕食もそれぞれ自分が食べたいものを作って食べるという日が多い。(以前、鯖の塩焼きをおかずにパンを食べている夫を見て、これはもうお互い好きなものを食べるのがいいよな。、と心底思った。笑)

違うものを食べていても、同じ食卓を囲んでいる。押し付け合わない。好きを強要しない。私たちはそれが心地いいい。結婚は手段であって、ゴールではないし、むしろふたりの人生 、パートナーシップの始まりであって、どこに向かうかは当人たちの舵取り次第だと思う。

やっぱりその人の「人生ストーリー」を知ることが、大事だったりする

海外では「プリマリタルカウンセリング」という婚前カウンセリングがあったりする。私自身はパートナーシップを築くふたり以上が共感で繋がるには、その人の「 人生ストーリー」を知ることが一番だと考えている。ドラマのお見合いシーンでよく見る「ご兄弟は ?」「ご趣味は ?」なんて質問では知り得ない、深いところにタッチして初めて見えてくる、その人の人間性がある。結婚するのであれば、そういうお話も事前にしておきたいところ。

例えば私が結婚式を担当する際には、必ずおふたりそれぞれの生い立ちから今日に至るまでの人生ストーリーのヒアリングをさせて頂く。

最初に、「なぜ結婚するのですか ?」 という質問。「だって好きだから 」「 一緒にいたいと思ったから 」という言葉で完結させることなく、「どこが好きなのか ?」「なぜ一緒にいたいと思ったのか ?」「 結婚することで、どんな未来になることを想像したのか ?」 1つ1つの質問と回答を通して本音を紐解くことで、感情と価値観が言語化されていく。同時に質問に答えることを通じて、自分の思考と感情を場に出してもらう機会になる。このプロセスを経験したおふたりは、「へーそんなこと考えてたんだ !」「 全然知らなかった !」「 同じこと感じてたんだね !」と互いの考えや価値観のすり合わせが出来ていく。

他にも「 相手と一緒にいると、どんな自分になれますか ?」という質問も。これは、お互いの存在が人生にどう影響を与えているかを見つめるため。そうやって、これまでのストーリーと今の自分を受けとめ合うことが、パートナーシップを深めていく。同時にお互いの人生ストーリーや考え方を共有することで、パートナーシッ プにおける「こうあるべき 」を溶かしていくことにも繋がればと願っている。

大切な人と、互いの人生ストーリーをシェアしてみては?

パートナーシップはもっと多様で、もっと自由でいい。だからこそ「こうあるべき」をもっと溶かしていきたい。それはきっと夫婦だけじゃなくて、会社とかチームとか、誰かと心地よいパートナーシップを築いていくためには、まず自分を知る。そして相手に自分を知ってもらうって大事だと思うんだよね。そして自分が抱いている「こうあるべき」にも気付くことが必要だと思う。

今年の11月22日に取り組んでもらうには告知が間に合わなかったのだけれど、

実はライフログのお試しとして「人生の棚卸しシート」をリリースした。

これは私が教えている「ライフログメソッド」の4ステップのうち、【過去】(人生の棚卸し) をご自身で実践するセルフワークシート。過去の出来事や感情を書き出して、これまでの人生をメタ認知し、自分を深く知った上で、ご自身のライフトピックを紹介できるようになる「おまけシート付き」。過去を振り返ること、そしてログを残すことの楽しさを感じてもらえるはず。年末年始、実家に帰ったついでに昔の写真とか見返しつつやってみるのも楽しいと思う!(私の解説動画もついてます)

そしてこれからの「いい夫婦の日」もとい、「いいパートナーシップの日」は、お互いのことに少し踏み込んで話す言い訳の日になったらいいなという願いを込めて、ここにパートナーシップにおける私なりの工夫を書き連ねたが、誰かの参考になったらこれ幸い。

いいふうふの日。年を重ねるごとに、ふうふの時間をかさねるごとに、距離感も関係性も互いに向ける表情も変わっていく。それでいいと思う。

変わらない関係なんてないし、変化を受け入れながらわたしたちはパートナーシップを共に育んでるんだと思うから。

パートナーシップにおける「こうあるべき」もっと溶かしていこう。一緒に。


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