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「人生肯定」全文公開【カウンセリングコラム①② 】

初の著書「人生肯定」出版から1年。毎月14日に1章ずつ全文公開しています。

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はじめに
第1章 人生にはおやすみも必要
第2章 足りないものを埋める為に人生を使っていないか
カウンセリングコラム①②
第3章 一生懸命に駆り立てられる人生の根っこにあるもの
第4章 固定概念を手放して、人生をデザインしよう
第5章 パートナーシップと人生の深い関係
カウンセリングコラム③
第6章 「人生肯定」を、今ここからはじめるエッセンス
特別対談
あとがき
巻末付録(本プロジェクトについて)
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今回は、30代のリアルなお悩みに私が直接お答えするカウンセリングコラムです。

私のオンラインサロン"ONDO"のメンバーとのカウンセリングの様子を公開して、30代女性が抱えている人生の「お悩み」と「本音」を紐解いています。「何者かになれていないことが不安」と感じていた彼女が、対話の中でゆっくりと、でも確かに人生肯定に向かうプロセスです。中々、誰かの人生の話を聴くことってないですよね。ぜひ人生の疑似体験をするかのように、読んでみてください。

<相談者まりさん( 3 3 歳 )のお悩み①>
10年以上キャリアを積んでも 未だに自分の強みがわからない

オア明奈
キャリアについてのお悩みだね。もう少しお悩みの背景を聴かせてもらって もいいですか ?

まりさん
気付いたら同じ業界で10年以上働いているんですけど、 10年も働いたのに自分の強みがいまいちわからない。自分のやってきたことに自信が持てないっていうのがキャリアの悩みです。その前提にあるのって、「 30歳になったら何者かになっていなきゃいけない」って思っていて、まだ20代の頃は新しいスキルを身につけて違う自分になっていける気がしていたんだけど、 30歳を過ぎたらそういうフェーズを超えて1つの到達点に達していなきゃいけない気がするのに、そういう「これ !」といったものを持てていない自分がすごく不安でもどかしいと感じています。こういう話をすると、「これがあなたの強みじゃない ?」って周りの人は言ってくれるんだけれど、自分では腑に落ちないところがあって......。もっと新しいスキルや経験が必要な気がして、それを探しては試すを繰り返しているこの状況も苦しい。それが今の悩みです。

オア明奈
そっかぁ。話してくれてありがとう。ちなみに、この10年働いてみて、今の 時点で思う自分の中でできるようになったと感じていることや、自分なりの 強みって何だと思ってる ?

まりさん
10年のキャリアの大半が営業職だったので、コミュニケーション力とか社内 外の人といろいろやっていく調整力は強みだなって思うし、他人からもそれ が強みだと言われます。

オア明奈
調整とか、コミュニケーションとか、人と何かをうまくやるっていうことが できるようになったんだね。逆に仕事をやっていく中でもっとこういう力が あったらいいのにとか、これを身につけなきゃって迫られているものはあっ たりするの ?

まりさん
営業だったから、すでにある商品やサービスを提案したり、売るっていうの はできるんですけど、それそのものを生み出す力はなくて、現職ではその力 が求められています。今までやってこなかったこと、持っていなかったスキルに向き合わなきゃいけなくなっている状況ではあります。

オア明奈
ゼロから発想したり、こういうものが求められてるんじゃないかっていうの をリサーチして生み出したり、設計したり。いわゆるクリエイティビティを
求められているんだね。

まりさん
そうですね。あと、年齢的なこともあってチームマネジメントも求められて
います。

オア明奈
なるほど。おそらくこれまでは自分が「これをしたい !」じゃなくて、期
待に応えてきたんじゃないかな。こういうのやってほしいって言われてそれ ができるようになるように頑張ったり、できるようになったことで会社やチームの役に立てたという実感が持てたりとか。「求められて応える」がこ の 年だったと思ったんだけどどうだろう ?

まりさん
確かにそれは今の部署に変わったことでより感じています。これまで評価さ れてきたことって、やり方がわかっていたことだったからできていたのかも しれないなって思う。やり方が決まっていないまっさらな状態で「はい、ど うぞ」って出されると、まだまだ私ってできないんだなって感じることは あったので。確かに「周りがこうしてほしいと思ってるだろう」ってことに応えてしまうのはあると思います。

オア明奈
私もそうだったな。誰かの期待に応えるから感謝されるとか、誰かから「これやって」って言われたものに 120%で返すから貢献できたと思えるとか。そこで自分の満足度を満たして、評価もされてきた。だから逆に、他人からの期待がないと不安だったり、「どこまでやっていいの ?」「何を目指せば成果って言われるの ?」って戸惑って、成果の定義をすることが難しいんじゃないかなって思う。
今話を聴いていると、まりさんがこの年でで きるようになったことってたくさんあるし、むしろ人との調整やコミュニ ケーション力はこれからの仕事にも絶対活きてくることだと思うから、まずは自分でこの10年で身につけたことをちゃんと受け入れて、胸を張ったらい いと思うな。その上で30歳を超えてくると、次は成果を定義することが必要になる気がし ているよ。求められているものに応えるんじゃなくて、「こういうものを目 指すことでこういう世界を作りたい」とか。どこまでいくかを自分で決めるっていうのが次なるステップになるよね。もしかしたら自分で成果を定義できていないことがもどかしいんじゃないかな ?
まずは今求められているものに対して、新しく自分で成果を定義してみて、 そこまでやってみる中で、新しいチャレンジとか新しい仕事の仕方が身につ いてくると思うよ。

まりさん
人の定めた成果じゃなくて、自分で定義するってことですよね。

オア明奈
そうだね。自分でやったものに対して納得感を持つことが次のステップだと 思っていて。誰かから「これめちゃくちゃ良い仕事だったね」って言われる ことに満足するんじゃなくて、周りがどう言おうとも自分の中でここまでや り切ったとか、ここまでできたから納得のいく仕事だったって言えることを次のステップに置いて、まずはやってみて !

-AKINA's ADVICE-
これまでの仕事で身についた力は受けとめ、自分を認めてあげよう! 仕事や役割が変わることで求められる力が変化していることを認識 して、期待に応えるスタンスから、自らで成果を定義するスタンスへ 目を向けてみては?

▼実際のカウンセリングの様子はこちらから

<相談者まりさん( 3 3 歳 )のお悩み②>
多様な働き方が増える中、 ワークスタイルを どうデザインすればよいか

オア明奈
これからの働き方について、考えているタイミングなんだね。具体的にはど ういうことを聞きたいのかな ?

まりさん
副業・複業 、起業 、フリーランスなど、私もいろんな働き方に関心があり ます。そうした新しい働き方をやっていくにあたって、どういうスキルやマ インドセットが必要なのでしょうか? 明奈さん自身もいろんな変化をされ ていたので、そこに必要なものがどういうものか聞きたいです。

オア明奈
今は、どういうスタイルで働いているの ?

まりさん
正社員で、平日に働いています。土日は休みですね。フルリモートでコアタイムありのフレックス制なので、平均20時くらいまで働いています。

オア明奈
今の自分の働くスタイルの中で、良いところと改善したいところは ?

まりさん
良いところは、一つの企業に属せている安心感と、生活していく上でいろん なメリットがあることです。様々な人と一緒に作り上げていくことも会社に
いるからできていると思っています。 改善したいところは、会社の中にいることにモヤモヤしているというより も、他の人がいろんなことをやっているのを SNS などで見て、「働く場所 を自由に選べるって良いな」って、制約がない働き方に憧れがあるといいますか。

オア明奈
いま明確に「こんな働き方がしたい」っていう案があるわけではないけど、 もっといろんな 選 択肢があるんじゃないかなって思い始めてるということかな?

まりさん
そうですね。あと、私はそこまでスキルがないと思うので、完全にフリーラ ンスっていうのは考えていなくて、会社と副業の半分半分くらいでできれば いいなって。

オア明奈
なるほど。個人的には、働き方ってこれからもっと変わっていくと思ってい るのね。土の時代から風の時代に変わったって話は聞いたことある ?

まりさん
どんな話ですか ?

オア明奈
220 年続いてきたこれまでの時代って、安定や一社に勤めること、収入や物質的なもので満たされていることが大事にされていた土の時代だと言われていて。でもこれからは、物質やお金 、定住ではなく、もっと柔軟に働けることや、自分の中で仕事を定義することにどんどん変わっていく風の時代だと言われているの。副業 パラレルキャリア、フリーランスは今後もっと増えていきそうだよね。
今回のコロナをきっかけに、一社にだけずっと勤 めていることがリスクになると感じた人もいると思う。会社はすごく好きだけど、もしも存続が難しくなったり、「雇用したいんだけどできない」って言われた時に、たとえいつ切られても大丈夫って思える状態でいるという観点は、人生をデザインする上でとても重要だと思う。
そういう意味では一社に勤めていることが安心感でもあり、リスクでもあるよね。一社に正社員として雇われていることで自由がない以前に、そもそも生活が成り行かなくなることを考えると、副業やいろんなところから収入を得る手段を持っておくことは必要だし、今のうちにできることからはじめておくのが良いと私は思うよ。

まりさん
確かにそうですね。感覚的に思っていたことが整理されてきた気がします。

オア明奈
じゃあどうやったら新しい働き方ができるようになるのか ?っていうと、さっき聞いたように、今の自分の働くスタイルから何を変えたいかとか、何も制約ないとしたらどういう風に働きたいか?を一度考えてみると良いね。

例えば私でいうと、1年のうち1ヶ月は世界を旅しながら働くというスタイルを約5年間続けている。それは、旅に出ることが自分のインスピレーションの源になるから。同じ場所にずっといて仕事をするよりも、よっぽど良いクリエイティブが発揮できて、お客様にも会社にも貢献できると思ってやり始めたんだよね。
私はライフスタイルが先で、働き方を後に設計している よ。こういう生き方をしたい、こういうライフスタイルを送りたいから、こういう働き方にしようって。これまでは仕事が前提にあって、「仕事の隙間時間でどういう風にプライベートを充実させようか」って考えていたけど、 理想のライフスタイルの中の1つが仕事であると、そもそもの仕事の立ち位置を変えてみたら新しく発想できるかもしれないね。

まりさん
確かにそうですね ! まずはそこから考えてみます !

-AKINA's ADVICE-
働き方を考えるにあたって、まずは今の自分の働くスタイルの中で、 良いところと改善したいところを書き出してみよう!仕事を中心に 人生を考えることから、理想を中心に置いて、人生から仕事や働く スタイルをデザインしていくことも1つの方法かも

▼実際のカウンセリングの様子はこちらから

【ここでちょっと裏話】
人生肯定本で掲載したコラムは今回の30代女性まりさんのお悩みのみ。
でも!!実は他にもたくさんカウンセリングを行っていたんです。
ページの関係上泣く泣くカットしたんですが、せっかくなので何かの形でシェアできないかなと思い、動画のみyoutubeでアップしています。

20代女性、就職活動中のリアルなお悩みや、

30代男性、大企業からの転職活動中の赤裸々なお悩みなど。

20代〜30代の男女のリアルな人生のお悩みと本音を紐解きながら、人生を肯定していくカウンセリングの様子をぜひご覧ください^^

「第3章 一生懸命に駆り立てられる人生の根っこにあるもの」に続く。(6月14日配信予定)


初の個展「365日後のあなたへ」が無事終了しました。

2022年4月23日に人生肯定本出版から1年の節目となる個展を開催しました。
ここで当日の様子と共に少し振り返りを。

今回の個展は、「人生肯定」のその先にどんな景色があったのか?私自身が問い直す時間を経て、見えてきたものを込めました。そこに流れる空気と、言葉に触れて湧き上がる心の声を感じてほしくて、入口で携帯オフ。私語なく一人で鑑賞してもらうスタイルに。

言葉だけをそこに置く。
私の人生だけをそこに置く。
それはまるで丸裸で自分を差し出すようで、怖さもありました。

削ぎ落として、削ぎ落として。
私の心の声で、まっすぐに問いかける。

なんでも写真に残して見返すことができて、常に誰かと繋がっている日常のなかで、その一瞬にしか味わえない生の感情に出会う。

そんな時間を届けられたらと願いを込めてつくりました。

私自身の出版後365日を曝け出し、その変化に重ねながら自分との対話をする。さらに365日後の自分に想いを馳せて、手紙を綴る。

当日、そこに流れていたとてつもなく純度が高くて温かな空気は、私にも言葉にできなくて、あの場にいた人にしかわかりえないものでした。

実際のところ、はじまるまでとても不安て、来て良かったと思ってもらえるのか。みんなどんな風に見て、感じてくれるのか。。。いてもたってもいられず、メインギャラリーの様子をこっそり覗き見しに行ったりしてましたが。(笑)

じっくりとパネルを読み進めてくれている姿、真剣にお手紙を綴っている姿、階段を降りてきた表情を自分の目で見て、少しずつ不安が安堵へと変わっていく。私にとってはそんな1日でした。

4月23日、サンジョルディの日
大切な人に一冊の本と花を贈る記念日。

去年出版して、今年は個展を開催して、私にとってこの日が毎年大切にしたい記念日になりました。ここからまた365日後、来年の2023年4月23日にはどんな景色が広がっているんだろう。なんだかとっても楽しみな私がいます。

コロナ禍に独立して、この2年でオンラインだから出会えた人がたくさんいました。オンラインでも価値観で繋がり合えるということがとてもわかりました。
だからこそ、少しずつ人と人とが触れ合える距離になってきた今、オンラインやSNSでは伝わりきらない、その場でしか味わえない純度や温度に触れにいく。そういう機会をこれからもっと生み出していきたいです。
人生とは、本来そういう生っぽいものだと思うから。


個展にご来場いただいた皆様ありがとうございました。
そして最初から最後まで共に走りきってくれたプロジェクトメンバーの2人に心からの感謝を込めて。

プロジェクトメンバーの伊東絵美(左)とさとうたま(右)

写真:小澤彩聖

※ここまでお読み頂いた方々、ありがとうございました。感想コメントや、右下のハートマーク押していただけると励みになります💛


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