【自己紹介】33歳独身無職女が突然バックパッカーになった話
私は無類の猫好きで18歳の時から自分で飼い始めた猫がいました。
地元は札幌でその時に飼い始めた猫です。
その後、夢のため上京したので猫は実家で育てられました。
一緒に東京へ連れてこうかと考えたこともあったけど、
とてもビビりな猫なので北海道から飛行機で連れてくことに耐えれるのかと
ちょうど私が上京した一年後に実家でもう一匹猫を飼い始めて二匹で仲良く暮らしていたため、日中は仕事でいなくなる私と一緒に暮らすより
実家で暮らしていた方が幸せだろうなと離れ離れで暮らしていました。
猫も私もどんどん歳をとっていき、猫は既に14歳になっていました。
このまま東京で暮らしていたらきっと死に目には会えないんだろうなぁと考えるように。
地元の札幌よりも東京での暮らしの方が楽しくて私には東京の方が合ってるから札幌に戻ったらつまらないって思うだろうな。
でもこのまま東京にいたら愛猫の死に目には会えない。
どっちも嫌だと思うことが発生するけどどっちがより後悔するかなと考えた時に思ったことは
「このまま東京で暮らして愛猫の死に目に会えない方が絶対後悔する。
東京で暮らしたいならまた上京してくればいいじゃないか。
東京は死なないよ。でも愛猫はいつか死ぬ。時間は限りがある。」
そうして東京での仕事は辞めて実家へ戻ったのが2016年の春。
札幌での仕事も見つかり愛猫との時間を楽しく過ごしていたある秋の日、
なんだか愛猫の様子が少しおかしいので動物病院で見てもらうことに。
検査をしても具体的な病名も見つからず、何が原因なのかと思っていたところ、母親から「首の部分にしこりができてる」と言われました。
えっ?と思い自分で愛猫の首を触って確認したところ、言われた通り小さなしこりができていました。
嫌な予感とともにすぐにインターネットで調べるとそこに書かれていたのは
「悪性リンパ腫」
いわゆるガンです。
まさかと思って通院していた動物病院に行ってしこりがあると言っても
そこの病院はすぐに悪性リンパ腫と一番に疑うべきことを疑わなかったため、翌日別の口コミの良い動物病院へ。
そこですぐに病理検査をすることになり、結果はやはり悪性リンパ腫であると診断されました。
今後の対応として先生に告げられたのは
1.抗がん剤治療を始める
2.悪性リンパ腫への直接の治療にはならないけどインターフェロンというウイルスの増殖を抑える薬を投与して体調の良い状態を保つ
3.効果は薄いが他の安価な薬での注射を続けていく
1の抗がん剤治療はそのままガンの治療をしていくことにあたるけど、
副作用が強く出る場合もあってそれに猫が耐えられるかどうかはわからない
もし副作用が強すぎてものすごく体調が悪い状態になったとしても、途中でやめてしまうと結果がどうなのかわからなくなってしまうから
一度始めたら途中でやめることはできない
その上、ガンの治療は完治するということはないとのこと。
完治ではなく寛解という判断で今のところよくなったというだけであり、
もしかしたら再発する可能性もあるし、再発した時には今までの抗がん剤は効かなくなっていて、もっと強い抗がん剤を使わなきゃいけなくなることもある。もちろん高額な治療費もかかるし、それを踏まえた上で愛猫にその治療をやるのか。
「どの選択をしても飼い主さんが決めた選択が正しいです」
先生にそう言われ号泣し、一度家でゆっくり考えて翌日私が出した答えは
「一緒にいる時間が短くなってもいいから、その時間を楽しくて穏やかなものにしたい」
でした。
抗がん剤治療をするのはやめてインターフェロンを投与しながら一緒にいる時間を大切に過ごすことに。
結局、愛猫は悪性リンパ腫だということがわかってからたったの3か月で息を引き取りました。2017年1月23日のことです。
体調が悪化して苦しかったのは息を引き取る前の一週間程だけだったため、先生にも元気でいれた時間が長かったから幸せだったと思いますと言われました。
ちょうど同じ頃、働いていた職場はIT系で札幌が支社、本社が東京なのですが、今まで札幌支社にいる私達がやっていた仕事は自動化するため
支社ごとなくなるということが告げられました。
三か月ごとの契約で働いていたのですが、支社がなくなるため雇用契約を2017年の3月末で終わりにするとのことでした。
まさかの出来事です。
愛猫のためにと実家に戻ってきたのにその愛猫は悪性リンパ腫で死に、
地元で生きてこうと決めて働き始めた職場も一年も働けずなくなるだなんて。
当時33歳。同級生は既に結婚してたり子供がいたり、華やかな仕事のキャリアがあるというのに自分には何もない。
結婚もしてないし彼氏もいないし子供もいない。
仕事もなくなるし、大切な愛猫もいなくなってしまった。
私には何もないんだ。。。
でも、失うものが何もないなら無敵なんじゃないか?
私が10歳の時からずっとファンのXJAPANのhideがROCKET DIVEで言ってたことをふと思い出しました。
『何にもないって事 そりゃあ
なんでもアリって事
君の行きたい場所へ何処でも行ける』
そうだよ、なんでもアリだよ!
失うものが何もないんだから行きたい場所へ何処でも行けちゃうんだ!
怖いものなんか何もない!!私は無敵だ!!
自暴自棄というか、もう日本にいたくなくなってしまったのです。
どこか全く違う環境の場所に逃げたくなったのでしょう。
ということで何もかも失った33歳独身無職女は突然、今までやったこともないバックパッカーとして旅をすることにしました。
これが今の私につながる始まり。
今の私の生きる道筋を作ってくれたのは愛猫です。
ありがとうカティちゃん。おかげでたくさんの景色が見れてるよ。
これからもずっと大好き、ずっと特別だよ。
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