声楽聴き比べシリーズ vol.2 モーツァルト《Abendempfindung》
気負いなくサクッと初めてサクッと終わらせようとしているシリーズです。
W. A. モーツァルト「夕べの想い」
この曲を初めて聴いた時、モーツァルトがある世界に生まれて良かった〜!!!神様ありがとう!!!!と思った事を思い出します。
大袈裟だけど好きなんです、モーツァルト。
聴くのとは大違いで、フレーズも長く大変な曲です。
人生の終わりを「ステージの幕が降りる」と表現したテクストがありますが、この詩を歌い上げる前に私のステージの幕が降りるんじゃないかと何度思ったことか(笑)
聴き比べ
Apple Musicで聴ける音源で、私の好きなものを。
エリーザベト・シュヴァルツコプフ
言わずもがな
「シュヴァルツコプフは教科書のような歌手」
としばしば聞くのですが、教科書ハイレベル過ぎます。参考書をください、参考書を(笑)
私は良い意味で淡々とシンプルに歌い上げる歌い方が好きなのですが、シュヴァルツコプフは私の好きな範疇で単語が持つリズム感・温度感・質感みたいのを一つ一つ表現されていて、絶妙過ぎます(何様www)。
どうやってるの?さすが、教科書!!!
リタ・シュトライヒ
音源を聴く時に、自分の声に近い歌手のを必ず探す様にしていますが、シュトライヒは本当に良く聴く一人。
良い意味で淡々とシンプルに歌い上げる。これが一番難しく、音楽を真っ向から向き合い表現しようとすることが "どれだけ" 怖いことか私は知っている!
こう言う歌を聴くと、「音楽って、歌って素晴らしいな」と思うし、最後は聴き手に委ねられる曲の解釈の幅がとても広く感じる。
広く感じるからと言って、シュトライヒの表現の濃密さが薄いわけではないので
不思議だなぁ!!!
ペーター・シュライアー
女声より柔らかく優しい。
母音やレガートが本当に綺麗で、音楽の自然な波が心地よくて大好きです。
子音の処理に気を取られて、母音のアプローチが気薄になりがちな私なのですが、シュライアーを聴くと
「今日は家帰ったら、母音に着目してドイツ語歌うぞー!」と言う目標をくれます。
ありがとうございます、シュライアー様。
まとめ
学び続けて耳が肥えれば
聴き方もたちまち変わる。
あきを
聞き手が改訂していくパターンの "教科書"。
おもしろいね!
#モーツァルト #歌曲 #クラシック音楽 #声楽 #オペラ
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