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いつもと違う9月が終わります。

こんにちは。いかがお過ごしですか?早くコロナ禍の状況が良くなるといいですね。

早いものでもう9月が終わろうとしています。秋が日本に訪れる頃ですね。南半球のメルボルンにも春の訪れを感じる事が多くなってきました。梅や桜、藤の花がそこかしこで見かけるようになりました。ただ、いつもと違う9月に物足りなさを感じている事は隠せない事実です。

いつもなら、冬が終わりを告げる9月はオーストラリアン・ルールズ・フットボール(AFL)のファイナル・シリーズと呼ばれる最終決戦でオーストラリア中が盛り上がる月なのです。ですが、今年は世界中のスポーツイベントが影響を受けたように、AFLも例外ではありません。

ロックダウンのメルボルン

メルボルンがロックダウンを始めたのが3月の中旬。シーズンが丁度始まったAFLもその開催を中断されました。ロックダウンの緩和が5月の終わりに始まり日常が帰って来ると思われましたが、6月の終わり頃に新型コロナ肺炎の再流行の兆しが見られた為、ロックダウンの緩和を取りやめ、尚且つ移動の規制措置を講じましたービクトリア州境の閉鎖です。ビクトリア州にホームを持つシーズン中のプロスポーツチームは種別を問わず各シーズンが終わるまでの他州への移動が余儀なくされました。7月以降、スポーツ・キャピタルと呼ばれたメルボルンからはスポーツが消えてしまっています。各スポーツ毎に対策を打ち出し、Aリーグ、スーパー・ラグビーは既にシーズンを終了しました。AFLは1ヵ月間のシーズン延長となり、ファイナル・シリーズは9月から10月に移行されました。メルボルンのロックダウンは未だに続いており、ファイナル・シリーズはビクトリア州以外で行われる事になりました。コロナ禍である以上にメルボルンの9月は異常なほどに静かです。

AFLのシーズンは通常なら3月末から8月最終週で全23節のリーグ戦を終了し、9月の4週末を使って優勝チームを決める「ファイナル・シリーズ」が行われ最後の土曜日で終了します。今年は通常のリーグ戦は17節に短縮され、ファイナル・シリーズは10月開催の運びとなりました。リーグ戦終了後からファイナル・シリーズ中に発表される新人賞や最優秀選手賞、ベストチームメンバーなどの発表はいつも通り行われますが、授賞式は現状を考慮して受賞選手とスタジオを回線でつないでの中継になるとの事です。=例年、授賞式に参列する選手の一張羅のスーツ姿(失礼!)やゲスト-彼女とか奥様達のイブニングドレス姿は大きな話題(或いはゴシップ)になります。特にベスト&フェアレスト賞の授賞式の前には選手とそのゲストが会場に到着するのを生放送するレッドカーペット番組もあるのです。このドレス姿は次の日の新聞のトップページを飾り、朝の情報番組でも大々的に報じられるほどで、これを楽しみにしているゴシップ好きも多くいます(私もその一人!)。今年はこれが見られないのは、残念の一言でしかありません。ぴえん。

下記の画像はテレビ中継されたベストチームメンバー発表の模様。4つのモニターに映し出されているのが受賞した選手達。地味だ....

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去年のベスト&フェアレスト賞でのレッドカーペットの模様です。画面でインタビューされている男性は全て選手です。選手の奥様や彼女達は殆どが一般人です。選手達のにやけた笑顔と彼女達の華やかさがいいですよね。これが今年は見れません。残念...。

AFL ファイナル・シリーズ

AFLはサッカーの様に週末に試合が行われるリーグ戦です。Jリーグやヨーロッパのサッカーリーグではシーズン終了時に1位だったチームが優勝となるのは普通ですね。ですが、オーストラリアではその形式を利用しているプロスポーツは殆どありません。リーグ戦終了後、上位チームによるトーナメント戦が行われ優勝が決定します。AFLでは全18チーム中、上位8チームがファイナル・シリーズ(優勝決定戦)へ進みます。(野球で言うところの「クライマックス・シリーズ」と似ていますね)リーグ戦1位で終了した事は喜ばしい事でが、それだけでは終われないのがAFLなのです。リーグ戦の最終節が近づくにつれ各メディアやサポーター達は各チームのデータを考慮しながら、ファイナル・シリーズに進出する為の勝ち点計算を始めます。「この試合で勝つのは当然だが大量得点で勝たないと意味がない」とか、「この試合で負けても、XXチームが負けてくれれば大丈夫」など、サポーター達はみな賭博の予想師に早変わりします。最終節が終わり8チームが決定すると翌日にはファイナル・シリーズの最初の4試合(ウィーク・1)の内容が発表されます。

ファイナル・シリーズはちょっと変わったトーナメント方式です。全てのチームは上位8チームでリーグ戦を終える事が一つの目標ですが、その上の目標が上位4チームで終了となる事です。なんと上位4チームには敗者復活戦があるのです。又、1位、2位、5位、6位のチームは基本ホームグランドでの試合が出来るアドバンテージが与えられます。やり慣れたグランドと熱狂的なサポーターの応援がホームチームの選手に力を、アウェイチームの選手に脅威を与えます。また、広大なオーストラリアを移動する事は、選手とスタッフの時間と体力を消耗させる行為なのです。

今年のファイナル・シリーズ

今年のファイナル・シリーズの表が下記になります。右側が順位(1~8位)とそれぞれのチーム名です。敗者復活権で2チームがウィーク・2に進むのがお分かりいただけますか?

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今年のウィーク・1は10月1~3日ですでに試合会場も決まっています。ビクトリア州のチームが5チーム入っている(3,4,6,7,8位)のですが、残念ながら今年は彼等の本拠地で試合が行われる事はありませんし、ビクトリア州の観客は彼等の試合を見にスタジアムに行く事も出来ません。(憎っきコロナ肺炎め!心の叫びですーぴえん)ウィーク・2がその翌週の10月9~10日に、ウィーク・3は10月16~17日に決まっていますが、会場は未定のままです。各ウィーク終了後に改めて対戦相手と日時と場所が発表になります。そして、グランド・ファイナルは10月24日(土)の夜にブリスベンのクリケットスタジアムで行われる事になりました。本来試合開始時間は午後3時と決まっているのですが、この日は昼間に非常に大きな競馬・コックス・プレート(Cox Plate)が行われる為(テレビで生中継されます)、それを避けての、ナイトゲームに決定されました。グランド・ファイナルがビクトリア州以外、及び、ナイトゲームで行われる事は125年の歴史の中で初めての事です。

私の推しのチーム セント・キルダ・セインツ!

さて、私が突然この事をnoteに書き込む事にしたのは、そう、私の推しのチーム、私の大好きなチームが9年ぶりにファイナル・シリーズに進出が決定したからです。うるうる涙涙ーなのにスタジアムに見に行けない...。オーストラリアに来て30年、このクラブのメンバーになって20年の私にとって優勝の文字は見えては消え、触れては崩れ落ちていくものだったのです。我がセント・キルダ・セインツと言うチームは147年の歴史があるのに1度しか優勝した事がなく、又、最下位を27回も経験しているという最弱チーム(?)なのです。そんなチームですが、一応、黄金期があるのです。2004年から2011年まで8度のファイナル・シリーズ進出。2009年と2010年にはグランド・ファイナルまで到達したのです。しかし、残念ながら。。。2度の準優勝を続けて味わったあの年から力が抜けてしまったのか...セント・キルダは9年間ほとんど勝てず、選手も育たずでした。。。それが!今年!突然!(私が知らないだけでしょうが😅)あのセント・キルダが戻って来たのです!そして私のテンションも戻って来たのです。いつもの9月だったら...。そんな事を思いながら...お酒が美味しい今日この頃です。

セント・キルダと共に長い間下位に低迷していたポート・アデレードと去年から復活したブリスベンが1位と2位でリーグ戦を終了しました。下馬評ではこの2チームが優勝候補となってます。3位のリッチモンドは2019.2017年の優勝チーム、4位のジーロングや5位のウエスト・コーストはファイナル・シリーズの常連です。ですが、2016年は7位だったウエスタン・ブルドッグス(今年も7位!)がファイナル・シリーズを勝ち上がり優勝しました。勝敗は試合終了の笛が吹かれるまでは誰もわかりません。この事実を胸に秘め、来週から始まるファイナル・シリーズを独断と偏見を持ってセント・キルダをモニター越しに応援していきます。では、また、ご自愛くださいませ。

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