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手帳は相棒か、恋人か

私と手帳は結構長い関係を保っていいる。

物心ついて、拙い文字を書くようになった時点で、私の手には手帳が握られていたと思う。母がスケジュール帳に予定を書き込む姿に憧れていたのだ。どこからか手に入れた某世界的な黄色い熊の小さいプラスチックのバインダーにカレンダーを入れてもらって、そこに母と同じように予定を書き込んでいた。

それからはまるで恋人のようにいろんな手帳と出会っては別れ、また相棒のようにお互いを磨き上げながら手帳と過ごしている。

今、私の隣にいるのはトラベラーズノートのレギュラーサイズ。
とは言ってもまだ1、2ヶ月の付き合いなので、まだお互いにぎこちない。
本格的なお付き合いは来年からになると思うが、現時点ではゆるゆるバレットジャーナル(BuJo)として私を支えてくれる予定。

わたしのトラベラーズノート。

トラベラーズノートのいいところはいくつかのノートを合わせられるところ。
BuJoは1冊のノートに全てを詰め込むスタイルだが、私にはそれが肌に合わなかった。でもトラベラーズノートはノートを分けても一つにまとめて持ち歩くことができる。
その日の予定に合わせて中身のノートを変えることでコンパクトに機動性を保ちつつ、BuJoとしての役目もこなしてくれる。

革の感じもすごくいい。
肌に馴染んで、毎日違った表情を見せてくれる。手に取るのが楽しいので、いろんなことを書き込みたくなる。シンプルな作りがカスタマイズ欲をくすぐってくるが、今はとりあえずありのままの姿で様子を見てみる。
これから徐々に手帳として育てていくことも楽しみにしていこう。

つまるところ、私は最近、割と楽しんで手帳ライフを送っているのだ。

ここ数年、私は手帳を楽しめない時期を過ごしていた。一番は仕事のストレスや、状況の変化に体と心がついていけなかったことが原因だと思う。家と仕事の往復で手帳に書くことはなくなり、日記すらまともに書けない日々が続いた。気に入って買ってもどんどん空白が広がっていく手帳を見るのも嫌だった。

もちろん、仕事のストレスや毎日の生活のしんどさがなくなったわけではないが、自分の中で上手く折り合いをつけて過ごすことが少しだけ上手くなったと思う。
その中でやっと手にすることができたトラベラーズノートは、これから私が少しだけ生きやすくなるように助けてくれることを期待している。

私も、このトラベラーズノートに似合う女になりたい。
この手帳は相棒か、恋人か。それを考えるのも一興だ。

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