見出し画像

酒田のフレンチ、Nicoで庄内食材を堪能

以前から気になっていた、山形県酒田市にあるフレンチレストラン「Nico」でランチをいただいてきました。
酒田市には、欅やルポットフーといった、老舗フレンチレストランがあるのですが、このNicoというレストランは、それに比べるとまだ新しいお店です。
しかしながら、地元食材を活かした酒田フレンチの伝統的な良さを継承しています。
野菜や肉はもちろんですが、デザートに使用されている「きな粉」や、料理に添えられた塩まで、地元の素材を吟味し使っています。

オーダーしたのは、2000円のランチですが、メインをプラス1200円で、庄内牛のヒレステーキにしました。

前菜は、クロックムッシュのサラダ添え。
表面がカリッとしたパンに、ビーツと庄内豚がサンドされていて、上には2種類?のチーズがたっぷり。チーズは量の割に、クドくなく、ペロンと食べられちゃいます。
添えられた千切りゴボウのサラダの優しい甘みが、とても良かったです。

冷製コーンスープ。
エスプレッソの泡とココアパウダーが上に浮かんでいます。糖度の高いコーンの味が、ほろ苦く香ばしいエスプレッソと融合して、新しいデザートのように感じました。

メインの庄内牛のヒレステーキ。
庄内地方は豚肉の産地ではありましたが、牛肉の存在は初めて知りました。山形県には、米沢牛や山形牛など、美味しいブランド牛が多く、新参者の庄内牛はどうかな?と思いましたが、なかなか良いですネ!
瑞々しく弾力があるけど柔らかで、雑味や臭みが無く、牛肉の良い要素だけを抽出した感じでした。ソースがかけられていましたが、添えられていた塩で、肉のプレーンな旨味を味わうのも美味しい。
付け合わせのズッキーニは、普段スーパーで見かけるモノより2倍くらい太く、果肉感があって良かったです。

デザート
地元産のきな粉が混ぜられたプリンは、洋風だけど、ちょっと和を感じるものに。ミント入りのクッキーは、口に入れると爽やかな香りが広がり、新鮮な印象が残りました。

全体の印象
土の温もりのあるシンプルモダンの器に、余白を活かし、美しくレイアウトされた料理に、シェフの繊細な美意識を感じました。
食材の味を引き出すための主張しすぎない味付けで、フレンチをベースにしながらも、「禅」の世界を感じさせるお料理でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?