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子どもの癇癪(7才男子のケース)

7才の小学生の男の子。

2歳ごろから癇癪、感覚過敏があって、イライラしやすい。

発達のことを学ぶ中で原始反射のことを知ったお母さんが連れてきてくださいました。

今までいろんなところに相談に行かれたけど、その子も外では頑張ってふるまうので、大変さを分かってもらえなくて辛かった、というお母さん。

病院も半年待ちだし、自分でできることをやるしかない!とすごくすごく頑張ってこられていました。

何年もすごく大変な思いをしているのに、周囲の理解が得られない、どこに助けを求めればいいのか分からない・・・

「見た目がふつうだと理解してもらえない」とおっしゃるのを聞いて、そうだよなぁ、からだの状態なんてそういうところでは確認しないもんなぁ、とわたしもはっとしました。

確かにぱっと見は「おとなしいいい子」。でもからだをみれば、どれほど大変な状態だったか、今まで頑張ってきたかは一目瞭然で。

いろんな歪みを抱えて、ストレスレベルの高い状態で、一生懸命からだを支えて生きている。立っているだけでも、座っているだけでも、エネルギーをすごく使ってしまうから、それ以外のことをする余裕がない。

癇癪はだれのせいでもなくて、ただからだがそういう状態だった、というだけ。

本当に、声を大きくして言いたい!
誰のせいでもないんだよ!!!って。

頑張りすぎちゃってるからだを、そんなふうにしなくてもだいじょうぶなんだよ、と落ち着かせてあげれば、自然とゆとりが生まれて落ち着いたやりとりができるようになっていきます。

この子の場合は、赤ちゃんの時の手術の影響、出産時の影響、事故の衝撃の影響、あと原始反射統合などをみていって、4回目が終わった頃にぐぐっとからだがまとまりを取り戻し始めました。

そのあと、急に日常のコミュニケーションが落ち着きだしたそうです。

「ふつうのことがふつうにできて、ありがたい」

「前もかわいいと思ってはいたけど、今は本当に心から可愛いと思える時間が増えました」

というお母さんのお言葉が、本当に沁みました。

同じような悩みをお持ちの方に知ってほしくて、症例としてご紹介させていただくことをお許しいただきました。ありがとうございます。

まだまだ知られていないからだからの発達ケア。どうかもっと広まっていきますように。


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