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コロナとオンライン飲み会とSeasons of Love

皆さま、お元気ですか?

加計呂麻島在住の三谷晶子です。画像は、去年夏、加計呂麻島の海で、ヨットの上でくつろいでいる様子です。

さて、新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるっている現在。

私はもともと東京出身なので、東京にいる友達のTwitterやFacebookの投稿がどんどん追い詰められていく様子を見て、本当に心配でした。

ので、久しぶりの友人を集めてオンライン飲み会をしたら、また別の友達がオンライン飲み会を始めて、そこに遊びに行ったらまた新しいオンライン飲み会ができて。

そんなこんなで、ここ最近、毎日のようにオンライン飲み会です。時には一日に二軒をはしごしたり。
仕事が終わって友達がいるお店に集まって飲んでなんて、何だか東京にいた頃みたいだなーと思いながら、オンラインパリピな生活を送っています。

でもね、この生活。いろいろ発見があります。

友達の投稿がどんどん殺伐としていくのを見ていて本当に心配だった。
けれど、ほかの災害なら「そんなにつらいなら島においでよ」って言えるけど、今は言えない。

だけど、友達が今感じている、不安や嘆きや無力感を聞くことはオンラインでもできるよね。

で、夜な夜なあちこちのオンライン飲み会に顔を出していると、友達の友達などの話したことのない方と話す機会もあるわけで。

みんなさまざまな状況で、不安と戦っている話を聞きました。

例えば、店舗やホテルなどの設計をメインに手掛ける建築の仕事の方は、新規出店が年内全部中止になった。
カメラマンの方は全ての取材、撮影がなくなった。
出版社、レコード会社の方は、感染者が社内に出て、早々と社員は強制自宅隔離。
自分で会社をやっている方は、完全リモートワークに切り替え、事業融資貸付を申請したばかり。

みんな、お酒を飲みながらも、
「一体、これはいつまで続くんだろう」
「景気って回復するのかな」
「どれだけの会社が倒産するんだろう」
そんな話題が出てくる。

「ごめんね。こんな初対面の人に愚痴ばっかりで」
そう言いながら、自分の取引先の経営破たんを心配する人もいて。

「もう飲むしかないんだよ、友達が満を持してオープンした店がもうすぐ潰れるのがわかってても何もできない」

そう嘆くその人の話を数人で聞いて、そうしたら、その人は
「本当に聞いてくれてありがとう。ああ、いつか、顔を合わせてこの四人で飲みたいなあ」と言った。

先日、読んだこの記事にこんな文言があった。

『コロナの時代のぼくら』コロナ後の我々は、何を守り、何を捨て、どう生きていくべきなのか?

〝今は誰もが色々なものを数えてばかりいる。感染者を数え、死者を数え、学校に行けなかった朝を数え、株価の暴落で失われた金額を数え、マスクの販売枚数を数え、ウイルス検査の結果が出るまでの残り時間を数え、集団感染発生地からの距離を数え、キャンセルされたホテルの部屋数を数え、そして何よりも繰り返し数えているのは、危機が過ぎ去るまでにあと何日あるかということだ。
これに対して、著者は、この詩篇は別の数を数えるように勧めているのではないのかと言う。つまり、今我々が直面している苦しい日々も含めて、我々は人生のすべての日々を価値あるものにするような数え方を学ぶべきなのではないかと。〟

ブロードウェイミュージカル・映画の『RENT』の主題歌、『Seasons of Love』には、こんな歌詞だ。


Five hundred twenty-five thousand Six hundred minutes(52万5,600分)
Five hundred twenty-five thousand Moments so dear(52万5,000回の大切な瞬間)
Five hundred twenty-five thousand Six hundred minutes(52万5,600分)
How do you measure-measure a year(あなたは1年という時間をどのように計りますか?)

In daylights- in sunsets(陽の光の数?朝日の数?)
In midnights- in cups of coffee(夜の数?コーヒーの数で?)
In inches- in miles, In laughter- in strife(インチや、マイルで?それとも笑った数や喧嘩の数?)
Five hundred twenty-five thousand Six hundred minutes(52万5,600分)
How do you measure a year in the life(あなたは人生の中で1年という時間をどのように計る?)

How about love(愛ではどうだろう?)
How about love(愛ではどうだろう?)
How about love(愛ではどうだろう?)
Measure in love(愛で計るのはどうだろう?)
Seasons of love(愛の数で)
Seasons of love(愛の数で計ってみてはどうだろう?)

Five hundred twenty-five thousand Six hundred minutes(52万5,600分)
Five hundred twenty-five thousand Journeys to plan(52万5,600通りの旅の内容があるように)
Five hundred twenty-five thousand Six hundred minutes(52万5,600分)
How do you measure the life of a woman or a man(あなたは「人」の生涯をどうやって計る?)

In truth that she learns or in times that he cried(彼女が学んだ真実の数や、彼が悲しみにふけた数)
In bridges he burned or the way that she dies (それとも彼の覚悟、あるいは(大切な)彼女の死で計る人もいる)

Its time now to sing out(さぁ、今が歌うその時なんだ)
Though the story never ends(1人ひとりの物語は終わらないけれど)
Lets celebrate(一緒に祝おう)
Remember a year in the life of friends(仲間と一緒に過したこの1年を思い出してほしい)

Remember the love(わたしたちの愛を心に刻もう)
Remember the love(わたしたちの愛を心に刻もう)
Remember the love(わたしたちの愛を心に刻もう)
Measure in love(愛で人生を計るんだ)
Seasons of love(愛という数で)
Seasons of love(愛という数で計るんだ)

感染者を、死者を、潰れる会社の数を、
数えるのは無理もない。

激減した売上を、家から出られない日数を、キャンセルになった予定や仕事を、数えるのも無理はない。

だけど、私は、その時、
「本当に聞いてくれてありがとう。ああ、いつか、顔を合わせてこの四人で飲みたいなあ」という言葉を聞いた時、

また会おうと約束をした人の数を、
オンライン上で再会した人の数を、
オンライン上で新しく出会った人の数を、
「コロナが終わったら加計呂麻島に行くよ」って言ってくれた人の数を、
数えよう、と思ったよ。

How do you measure a year in the life(あなたは人生の中で1年という時間をどのように計る?)

私たちは今、人類共通でそう問いかけられていると思う。

In truth that she learns or in times that he cried(彼女が学んだ真実の数や、彼が悲しみにふけた数)
In bridges he burned or the way that she dies (それとも彼の覚悟、あるいは(大切な)彼女の死で計る人もいる)

そう、きっと、まだ大変な時は続くだろう。

けれど、

Remember a year in the life of friends(仲間と一緒に過したこの1年を思い出してほしい)

そう言って会える日が、きっと来ると思う。

だから、家にいて、けれど、オンライン上で仲間と過ごそう。

「あなたの住む場所はどうなの?」
「調子はどう?」
「仕事の状況は?」

そんな話をしあっていたら、「じゃあ、こんなサービスがあったらいいんじゃないか」とか、「あっちのお店が困ってるらしいから、テイクアウト頼んでみようか」とか、「その問題に困っているなら、専門家を紹介するよ」とか、そういう話になってくる。

そして、もちろん、そんな話にならなくてもいい。

辛いんだ、疲れたんだ、不安なんだ、悲しいんだ。
もうやけくそだから飲むしかありません、んじゃあ一曲歌いまーす!!

とか、そんな普通の飲み会でも、全然いい。

だって、それは、どっちも、人と話したいってことだから、人に会いたいってことだから、

それって、やっぱり愛じゃない?

Remember the love(わたしたちの愛を心に刻もう)
Measure in love(愛で人生を計るんだ)
Seasons of love(愛という数で)
Seasons of love(愛という数で計るんだ)

毎晩のように泣いたな、とか、
毎晩のようにオンライン上で飲み歩いたな、とか、
そしたら、いろんな人と会ったな、とか、
再会したな、とか、
そうしたら、コロナが終わったら行きたい場所と会いたい人が増えたな、とか。

そう、あの時は愛の季節だった、と。
見失いかけた大切なものを取り戻せた季節だったんだ、と。
いつか会おうと思っていたけれど、会えなかった人にもう一度会えた季節だったんだ、と。

みんながそう思って、そして、また会えるように。

#stayhomeをみんなで楽しく

※オンライン飲み会は限られた人だったらZOOMでもいいけど、大規模な宴会、パーティならRemoがおすすめ!

Remoについてはこちらの記事が詳しいよ。

Web会議システムRemoを使ってみた。イベントでのWeb懇親会に使えそう!

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おうち時間を工夫で楽しく

作家/『ILAND identity』プロデューサー。2013年より奄美群島・加計呂麻島に在住。著書に『ろくでなし6TEEN』(小学館)、『腹黒い11人の女』(yours-store)。Web小説『こうげ帖』、『海の上に浮かぶ森のような島は』。