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友達を通して学んだイスラム教

先日、ドイツ語コースのクラスメイトのお宅にお呼ばれしたので、行ってきました。
待ち受けていたのは数々のお料理!ホームパーティーが文化で、親戚家族でよく集まるから、見た目にもゴージャスで、もちろんお味も素晴らしいスープ、サラダ、キッシュ、肉料理、パスタが大皿でテーブル一杯に盛られていました。(感激しすぎて写真撮り忘れたぁ!)

去年の秋にクラスルームスタイルでのドイツ語コースが始まったものの、ロックダウンで2ヵ月後には休止、そしてオンラインコースに切り替わったので、直に顔を合わせたのは10カ月ぶり。

私は張り切って着物を着て行きました。平日の朝に着物を着てドイツ語コースに行く余裕は無かったけれども、特別なイベント時には着物姿も披露したい、という想い。他の国の伝統服を間近で見るって私にとっては嬉しいことなので、この日は日本の着物を披露をしたくて。ポリエステル製の訪問着ですけどね。

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写真、ちょっとちっちゃめに

日本で着物を着て仕事をする機会もあったので、その時に習い、初めは半べそかきながら2時間かけてしていた着付け。
年に1,2回着るか着ないかになってからは、毎回やり方を忘れ、幾度となくやり直しをしなくてはいけなく情けないのですが、お世話になった職場の先輩や女将さんの顔が浮かぶので嬉しくなるひとときでもあります。毎回着るのに予想以上に時間がかかり、時間に追われて思い出に浸るほどの余裕は無いのですが。

女性5人の集いでしたが、私以外はみんなイスラム教徒。

ドイツに来る前にイスラム教のことを知っておきたいと「イスラム原論」という本を買ったまま、、1ページも読んでいないという…。なぜドイツなのにイスラム教について知りたかったかって?それは、ドイツが積極的に難民を受け入れて、ムスリムの人たちが増えていたから。彼らの文化を少し学んでおきたいと思ったのです。

とはいえ、ドイツに来てからもドイツ語コースが始まるまでの1年半はムスリムの人たちとそれほど関わることはありませんでした。


でもドイツ語コースで彼らと日々接する中でたくさんのことを学びました。

- 豚肉を食べない

以前、男友達に理由を聞いたら、「豚肉はすぐに悪くなるから??」と、本人もわかっていなかった…

- アルコールを飲まない

男性は飲んでもいいのかと思っていたけれども、タブーでした!ケーキにアルコールが入っていないかも確認してから食べていました。

- 結婚した相手以外の下着を見てはいけない。

ドイツ語コースの中で、先生が未着用の下着をネタに持ってきたことがあったのですが、その時のムスリム男性の気まずそうな顔…。ずっとうつむいていました。「先生、きっとそれはいけないんだよ」と心の中では訴えていましたが、先生は上機嫌で5分以上下着ネタを話し…苦笑

今回の女子会でそのことについて聞いたら、「プライベートなものは見てはいけない」とのことでした。
恐らく下着屋さんも街中の目立つところには無いのではないだろう、と予想します。

- ラマダンは日が出ている間、食事をしないという辛さを味わって、食に感謝をするために行う
- ラマダンの断食は、10歳くらいまではやらなくていい
- ラマダンが明ける時は大人も子供も新調した洋服を着て豪華な食事で祝う。子供は甘いお菓子やお金をもらえる

以前住んでいたカリフォルニアは夏の期間中は余計に日が長いので、ラマダンの最中は輪をかけて大変そうでした

- イスラム教徒の女性でも頭を覆うスカーフ《ヒジャブ》の着用は自由。自分の宗教観による
- スカーフの着用を選択している女性は、家族以外の男性の前ではスカーフをしなければいけない
- イスラム教徒でなくても、伝統ということでスカーフをしている人たちもいるけれども、イスラム教徒の人たちはそれを良く思っていないこともある

スカーフを覆っている人って、綺麗にお化粧をしている人も多いんですよね。見惚れてしまいます。

- 太陽が出ている間の1日5回の礼拝は、行わなければいけない時間帯が決まっている。
- 子供が礼拝を正式に始めるのは、初潮、精通がきてから
- 生理中は礼拝免除

そして今回、初めて礼拝を行う場面を見ることができました。約10分間、コーランに書かれていることのみを胸にひざまずいたり立ち上がったりを繰り返す。

- ある子供の、神に対する理解→神を信じれば、死後、何でも好きなもの、例えばランボギーニも手に入る


私の目線からの、イスラム教のほんの一部に関する知識ですが、興味深いものがたくさんありました。
もっと彼らの宗教や文化を学びたいと思いました。

私も自宅で「手作りの美味しい」ごちそうを並べてホームパーティーしたいけれども、まだそこまでの道のりは遠いなぁ。

ドイツ語コースではトルコ人のイスラム教徒が多いのですが、彼らの多くは真面目で勤勉な人ばかり。お金に余裕が無くてコンピューターやテレビが買えなくても、スマートフォンで家族4人で顔を近づけて映画を見るような仲良しさんたち。

パンはもちろん、ジャムやトウモロコシの瓶詰保存食まで家で作ったりして、私の目からは「心豊かな生活しているなぁ」と感じたりもします。

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残念なことにトルコの現状は、ある銀行が反政府の立場になった途端に、その銀行にお金を預けていた人たちは捕まえられて牢屋に入れられる、というもの。真面目に先生をやっていた親戚もこれが理由で投獄されている人がいる、とか、難民としてトルコを去ったから、実の弟が若くして他界しても会いに戻れない、とか、悲しい話を聞いて心を痛ませることもあります。

でも何よりも、これだけの情報をドイツ語で理解できるようになったということが、私の中では万々歳!この1年間の成果です!

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