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幸せを感じるメカニズム

2週間、一人娘が海外研修に出かけました。
その間、ほぼお一人様時間を過ごすことになり、それはそれは寂しいだろうなと予測していました。
ところが。。。。。
意外な心の変化を分析してみると「幸せを感じるメカニズム」に考えが至りました。

幸せってどんな時?

あなたは、どんな時に幸せを感じますか?
美味しいものを食べているとき?
大好きな人と一緒にいるとき?
仕事が上手くいったとき?
幸せな時間は、長ければ長い方がいい。

幸せな人
幸せな仕事
幸せな結婚

そういうことって存在するのでしょうか。
日々感じる、
小さな幸せ や 小さな不幸せ もありますよね。

こんな感じが幸せだと思っていた

私にとって幸せとは、賑やかで穏やかな家族の日常。
できれば、大家族で、色々モメながらも、皆で食卓を囲み、出来事について語り合い、余計なお世話をしあうような。
昭和な、サザエさんの世界ですね。

でも、現実には、ほぼ一人娘と二人三脚の日々。
高校生になった娘は、自分の世界も広がり、だんだんにママの出番もなくなってくる。
必然的にひとりの時間も増え、これからどんどん寂しくなるなと。
娘が小さかった頃の写真を見たりすると、もう切なくて仕方がない。

そんな折、娘が学校の海外研修で2週間北米に行くことに。
これは。。。
お一人様で2週間。これは寂しくなるな~と覚悟していました。


お一人様を体験して

娘を無事送り出して、最初に愕然としたは、スーパーに買い物に行ったとき。
まったく買いたいものがない。
自分が食べるもの?欲しいもの?
そう思っても、カゴが埋まらない。
どれだけ日頃「娘が好きなものを」を選んでいたかがわかりました。
それから、とにかく前向きに考えるべく普段買わないようなデリで贅沢にお惣菜を買ってワインを飲んでみたり。
飲みながら映画を堪能したり。
娘との忙しい毎日では、できないことを始めました。
それはそれで楽しく、むしろ、日頃からこんな時間も必要だなと実感。
オンオフの切り替えの大切さも感じました。

変わらぬ日常に戻る

ところが、数日たつと、寂しさを穴埋めするように過ごしていた時間から、だんだんに、「普通に仕事をする日々」に戻っていきました。
時折、娘から入るLINEを気にしながらも、
寂しい~
どうしてるのかな~
早く帰ってこないかな~
という切実感もなく、普通に過ごす日々。
そして、ただ思うのは、

娘が楽しでいてほしい
幸せな時間を過ごしてほしい
新しい体験をしてほしい

ということだけ。
もはや、「自分の幸せ」「自分の満足」に執着することなく、お一人様時間を普通に過ごすようになったのです。


親としての幸せ 人としての幸せ

この感情の変化が面白く、色々考察してみました。
ひとつは、「親としての幸せ」
そしてもうひとつは「人としての幸せ」
2つの視点がで考えると、色々納得できるに至りました。

親としての幸せ

親として幸せを感じるのは、どんな時か。
答えは明確でした。
それは、

子供が幸せを感じている時

あなたがいなくてお母さんは寂しいのよとか
笑顔を見れないと幸せじゃないとか
そんな事は、微塵もなかった。
親としての幸せは子供から与えてもらうものではなく、子供が幸せであることなのだと。

この考えは、私に大きな安心感を与えました。
いずれ成長して、独立したり結婚したりして世帯を分かつときがきても。
それは、不幸せなことではなく、ただただ、娘の幸せを願い、それを感じられさえすれば、私は幸せなのだと。
離れていても、一緒にいても、結局のところ、子供が満たされることが、親の心を満たしてくれる。
そして、離れていても、一緒にいても、子供の満たされない想いは、そのまま親に感じられるものだと。
だからといって手を焼くわかにもいかず、ジレンマを感じることも、これから多々あると思うけれど。
とにかく距離ではないんだと。確信できたのです。


人としての幸せ

そして、もうひとつ。
「幸せ」を感じるには、メカニズムがあるということを知りました。
「幸せ」には、なんと遺伝が大きく関与しており、さらに、驚くべきことに「裕福さ」「職業」「健康」「容姿」「結婚」など生活環境や状況による違いは、幸福に10%しか影響しないそうなのです。
だから、今回の
「娘がいなくて寂しいに違いない状況」
というものも、幸福度の10%にしか関与していなかったのです。

出典:ソニア・ユポミアスキー著「幸せがずっと続く12の行動習慣」

生活環境や状況など「条件」による幸福感は、いくら走ってもゴール(幸せ)は達成できないことから「快楽のランニングマシン」と言われるそう。
つまり、幸せにも「慣れて」しまって、「もっと幸せ」を求めてしまうのですね。
逆に、辛い状況にも順応する力が人間にはある。
この人間の環境適応力があるがゆえに、「条件」だけが幸せ度に関与することがないのです。

そして、私たちが意識的に一番「幸せに関与」できるのは、40%の意図的な行動ということになります。
意図的
つまり、自分がおこなう行動が、自分の意思であり、意味があると認識していることが大切なのですね。


意味を追求するという幸福術

さらに、「人としての幸せ」について、面白い情報があります。
ポジティブ心理学を創設した、マーティン・セリグマンによると、短期的に幸福度を感じるのは、喜びの追求。つまり、美味しいものを食べる、欲しいものを手にいれるなど。
その次に、もっと幸せが続き、幸福度が高いのが夢中の追求
時を忘れてゲームで遊ぶ、好きな趣味に没頭するなど。
そして、もっとも幸せの時間が長く継続し、幸福度も高いのは。。。
意味の追求。
子供たちのために何かをする、動物や自然を守るために活動する、さらに身近なことであっても、自身の行動に「意味」や「価値」を感じられることが大切だというのです。

これを知っていると、日々のご褒美的な「喜びの追求」はもちろんのこと、好きなことに「没頭してみる」、仕事や日々の活動に「意味づけをする」「使命感を持つ」ことで、長く豊かな幸せ生活が得られそうですね。

私のお一人様2週間も、寂しさを紛らわせるお楽しみも効いたのですが、
■新しい仕事(講座のコンテンツづくりなど)が忙しく、夢中になっていた
■そこに、大きな意義や使命感を見出せる時間だった
といったことがあり、寂しさを上回る幸福感を得られていたのではないでしょうか。
<普通の仕事>と思っていたことが、私にとっては幸福感を運んでくれる大切な時間だったのです。

そして帰国しました

そして、お姫様は昨夜、帰国しました。
学校の近くまで車で飛ばしたのですが、予定よりも早く着いたようで、コンビニの前で30分も待たせてしまった。
まぁ~かわいそうに!
寒かったでしょう!
すっかり過保護ママの復活です。
帰宅したら、リクエストのあった、お刺身に、めかぶに、なめこにお味噌汁に、オニオンリング。
ずらっと並べて、米国での楽しい話を聞きました。

この2週間、色々葛藤しながらも、「幸せ」について考えることができたのは、私にとっても、母子関係にとっても、新しい一歩という気がしています。
愛おしいからこそ、少し離れて「祈る」という愛し方があるということ。
そして、私自身「人生や仕事の意味」を追求し「夢中になること」をみつけることで、いつも自分の幸せをチューニングできるという安心感。
「環境や条件」に縛られない幸福感が、これからの人生を豊かにしてくれるかもしれませんね。

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