ものになる

数果てしなくある私の好奇心ではあるものの、ものになったかと言われれば、ものになったものはない。
 中高でやった剣道も初段止まりで、戦績も芳しくはない。ただし、刀見るようになって爪の先ほど活きている気がしなくもないけど、全く役に立ってない気もする。
大学は軽音楽サークルに入るも、楽器をやらずにダラダラと過ごした、ギターは数曲弾ければいい方だ。
覚えたことは、酒とタバコだったわ。。。タバコすぐやめたけど。
大学の学問は、日本文学をやるかと思いきや神道学。
神職資格は取ったが、奉職するには至らなかった。宗教学も神道学もものすごく楽しかったので、大学時代自体は充実していたけど、院に進むこともなく今に至っている。
契約社員で入社した一部上場企業、18年経った今も契約社員のままである。
ずっとそばにある古今集も、語れるほどの知識はない(普通の人よりはあるだろうが)
57577を詠んでみるも、特に今のところ何の動きもない(特に投稿等をしているわけでもない)
弓道を始めてみるが、通うのが面倒になり辞めた。家から徒歩圏内に弓道場あるならまたやりたいくらい楽しくはあったので、またやりたい気持ちはすごくある。
サッカーを熱心に見るが、戻りオフサイドを理解してはいないし、いまの右足だったよねあの子左利きなのに。などと言えることは稀である。だいたいはウォーで済ませている。
ピアノを習ってみるも、左右の分離が完璧にならずに挫ける。謎の執着心で何曲か名曲は弾けるようになったが、すでに忘却の彼方だ。
ロードバイクに乗るのは至福の時だが、一年半乗っても坂が苦手である、暴れた犬くらい荒い呼吸で登っている。
料理も好きだが、自分でレシピ開発をするような気合いはなく、目分量での料理もままならない。
いや、料理は割合なんでね、軽量しないと味が不安定じゃないか。
刀を見に行くのも楽しみの一つではあるが、あの呪文のような鑑賞の文句を理解をしきれずにいる。にえ?匂い?うむ。あまりに高尚で、見てる自分が恥ずかしくなるのが常だが、鑑賞のポイントを全て理解して刀の専門家になりたいかといわれるとそれほどのパッションではないのよねぇ。あらまぁ、綺麗ねぇ!ってなるくらいでいいです。だめかね。

 というように、各方面モノにならないままなんと不惑。なんと。
惑ってばかりなのに、誰だ、不惑を早く設定した奴は。
パッションの瞬発力はあるのだが、長続きしないのが私の特徴と言える
 そんな中で、貫之との付き合いが長いのは、挫折をするほどの付き合いをしない故であるように思う。
貫之とは、学生時代の親友のような関係だ。
恋をした時期もあった。
今は、たまに思い出しては連絡を取って、学生時代のバカ話と近況を報告しあって美味しい酒を飲み、あいつ昔から一貫してああいうこと言ってるけど、今聞くと当時とは捉え方が変わるなぁ。私も歳をとったってことか。などと、思うような仲なのだ。
それはそれで、長続きの秘訣である。
もちろん私とて、親友のままでいいのか、人生のパートナーにすべきではないかと迷う時期もあった。
進学時に、神道学科に決めた時(受験からの逃げとも言えるが)とか、
大学時代、学科の移籍試験を受けるチャンスがあったときとか。
諦めたのは、挫折ではあった。
ただし、その挫折によって貫之との付き合いをやめるには至らないのだ。
貫之に入れ込みすぎじゃないかい?
昨日から貫之について書いてて、自分でもそう思う。
「アタシ彼のこういうところが好きなの。」みたいなものはある程度持ってるつもりだが、果たしてそれが本当に好きな理由かと言われればわからない。
顔・金以外で旦那または彼氏の好きなところを明確に断言する奴は信用ならない気がしているので、言葉にならない余白の部分で貫之が好きなのは、いいことだと思ってはいる。
そこでいえば、私は貫之以上に好きな男に出会ったことはないような気がしてくるのが怖いところである。
初恋は実らないものなのだ。
そして、初恋の彼以上にかっこいいものはいないという、初恋の呪縛に囚われているのかもしれない。
 などと考えると、何もものになっていないことが恥ずべきこと、情けないことであるという考え方に一石を投じることになる。
貫之ガチ恋勢として、貫之とナチュラルにビジネス関係なく一緒に生きていることはある意味才能とも言える。
研究者でも市民有識家でもない。
なんとなく貫之が好きな人選手権があったら、優勝の可能性を秘めている。
おお、いいではないか。
優勝目指して、これからもゆるゆる貫之と共に生きていきますね。ありがとうありがとう。
貫之の専門家になって貫之で稼ぐ人生だったら幸せだったかと言われれば、うーん、やってないからわからないけど、なーんか違うな!
うん!なんかわからないけど、ありがとう貫之!

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