見出し画像

引越し物語 ① きっかけ

ところが、障がいのある子にとって、六歳の春は、暖かな陽ざしに包まれた季節とは限りません。早くも訪れた人生の「わかれ道」でもあるからです。

渡部昭男 「障がいのある子の就学・進学ガイドブック」


新年度、落ち着きませんね(´・ω・`)

我が家はそんな中、7年ぶりの引越しをしました。結婚してから同じ住まいだったので、娘(年長)にとっては初めての引越し。次年度に入学を控え、就学相談に間に合う+お家の外の学校以外の居場所を整えるための時間を考慮して転居のタイミングを決めました。

実際の転居のプロセスは我が家らしい面白可笑しさに溢れたものでしたが、そちらを共有する前に、ちょっと重めの、転居のきっかけについて言及したいと思います。

発達に特徴のある子供にとって、小学校の6年間をどう過ごすかは大きな課題だと捉えています。我が家の場合は保育園時代に登園拒否を含む二次障害を経験し、支援制度の仕組みと目の前の状況のどうすることもできない不整合に苦しみました。

診断も受けたし、療育とも繋がって、自治体の障害児支援の部署から保育園側に働きかけもいただいたけれど、未就学の障害児ママが働き続ける最後の切り札である「加配」の支援はもらえなかった( ; _ ; )

理由は、「個別的な配慮が望ましいけれど、現在の登園状況が不安定なため、そもそも加配審議の俎上に乗れない」から。

ニワトリが先か、卵が先か。。。

保育園行政側の主張もよく分かるのです。来るか来ないか分からない人のために、貴重な予算を割くわけにはいかない。一方で、2歳児クラスまでは(家庭・保育園共に大人の目からは)問題無く通えていたので、もう一歩個別性の高い支援があれば以前のようにに通えるかもしれないのに。。。と当時の私はもどかしく感じていました。

儘ならぬ状況の中、調子の良い日に母子通園や園内待機をしながら1年間ほどを過ごす中で、娘は元気を取り戻していき、暫く姿を見せていなかった、元来の「隙あらば、笑わせてやろう( ✌︎'ω')✌︎✌︎('ω'✌︎ )」という感じの性格が戻ってきました。情緒面も彼女なりに成長し、「クールダウン」という技を身につけたり、一人だけだけど、お互いに家を行き来する「しんゆう」と呼ぶお友達ができ、療育のグループ活動では自分の保育園を自慢気に語るように。

でも、やっぱり大きな集団に長時間はしんどい。
週3回程度、給食までの参加が精一杯の様子です。

これでも、彼女なりに、本当によくやってる。
よく頑張ってるのが、分かる。分かりすぎてしまうぞ(´・ω・`)


小学校、どうしよう。。。

いくら近頃の(彼女なりの)成長が目覚ましいとは言え、より大きな集団に入って、突然週5日楽しく通えるとは到底思えない。と気づいて小学校について調べ始めたのが約一年前。そしてまず、自分が住んでいる自治体では公立小学校に所謂「情緒級」の設置が無く、自閉傾向はあるが知能指数が平均より高めの我が子は35人の普通学級(の中で最大の支援としては原則1年間のみ、週1×数時間程度の通級指導を受ける)より他に選択肢が無いということを知りました。


なぬ??
我が子に初等教育を受けさせる義務を果たすことは困難ではないか(´・ω・`)


その後も、まずは住んでいる地域で「知的障害の無い集団適応困難なタイプの子供達がどのように過ごしているのか?」を知るべく、教育委員会や教育相談窓口、地元の小学校の門などを叩きましたが、希望を持てるようなことには当たることができず。。。そして、公立学校への適応が難しそうなら、と私立学校、フリースクール、オルタナティブスクールなども調べ始めましたが、住んでいる地域から現実的に通えそう&娘に合いそうな所は無さそうでした。

新卒の頃、よく先輩から「ゲームのルールを理解しろ」と叱責を受けたことを思い出しました。仕組みの無い所で戦っても上手くいかない。自分達に与えられたカードで、少しでも有利に戦えそうな相手を探そう。(戦いじゃないけどね(´・ω・`))

こうして、娘の療育先、主治医、私の子育てカウンセラー、友人、先輩、家族など、色んな人に相談しながら(皆さまありがとう!)、約1年前からあきこさん一家の引越し物語は始まりました。

ちなみに、初等教育における特別支援について調べていく中で、上述の「ニワトリ、卵問題」は小学校以降も全国的につきまとうジレンマであることを知りました。「特性に対して必要な支援が不足しているから不登校になる/不登校には支援はできない」。。。私だけでなく、「発達障害」×「不登校」の多くの親子が悩んでいるのだと思います。

引越ししたからといって、上手くいくとは限らないけれど、少なくとも、これまで1年以上、悲しすぎて言葉にして言えなかった「加配もらえなくて悲しかった」という気持ちには整理がついたようです。ひとまず、就学相談の申し込みまで終わり、ようやく就学活動のスタート地点に立てたあきこさん一家です。

なので、正直なところ、私自身は「まだどの小学校に行くかも分からず、どれだけ通えるかも分からない小学校のために、高価なランドセルを浮かれて見にいく気分にはならないよ(`・ω・´)」と思っていたのですが。。。

我が家の歩くお祭りオジさん(夫)が、ルンルン♪とリサーチ&下見の下見(!どんだけ!)まで行き、娘まで丸め込んで予約を入れてくれたので、連休中にランドセル・ショッピングに行く予定です。

皆さまも良い連休を♪( ´θ`)ノ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?