GPT-4にユーザーの会話を記憶するメモリ機能が搭載されました
4月24日、ChatGPTを立ちあげるとこんなモーダルが立ち上がりました。(この機能は4月30日に、全ユーザーに解放されました。)
分かりやすいように日本語訳にしてスクショを取りましたが実際は英語の説明で、「ChatGPT now has memory across chats」と書いてありました。
使い方は、Memory FAQに説明されています。
チャットでの応答をより有益なものにする
ChatGPT はチャット間で学習した内容を伝達できるようになり、より関連性の高い応答を提供できるようになりました。 ChatGPT でチャットすると、会話の詳細や設定を記憶します。 ChatGPT のメモリは ChatGPT を使用すればするほど向上し、時間の経過とともに改善に気づき始めるとの事。まだ、本日始まったばかりなので実感していませんが、たとえば、「レシピを勧めるときは、私がベジタリアンであることを忘れないでください」とチャットすることでそれを覚えているそうです。 ChatGPT が何を記憶しているかを理解するには、ChatGPT に尋ねると答えます。
メモリのログを見る事ができる
ユーザー設定の、Personalizationの項目にManageと言う項目があり、そこを開くと、初期はこの様に空欄になっています。これから会話を重ねるごとに、ChatGPTはユーザーとの会話から重要なポイントやユーザーの好みなどを自動的に記憶して、メモリ記入欄に反映していきます。こちらは、筆者のアカウントのChatGPTのメモリ画面です。まだ何も書き込まれていません。
ChatGPT のメモリは制御可能です。設定でリセットしたり、特定またはすべてのメモリーを削除したり、この機能をオフにしたりできます。記憶を残さずに会話したい場合は、一時チャットを使用してください。
メモリを有効または無効にする
メモリはデフォルトでオンになっています。[設定]の[個人用設定]セクションで[メモリ]設定を切り替えることで、いつでもオンまたはオフにできます。
メモリがオンの場合は、ChatGPT に何かを忘れるように直接チャット上で要求することもできます。
[ChatGPT メモリのクリア]を選択すると、すべてのメモリを一度に削除できます。アカウントを削除すると、すべての思い出が削除されます。
GPT でのメモリ機能
GPT 用のメモリは、より広範囲に展開したときに利用できるようになります。そのとき、ビルダーは GPT にメモリを持たせることができます。エンドユーザーが GPT を使用するには、メモリをオンにする必要があります。 ChatGPT と GPT はそれぞれ、ユーザーとのやり取りに基づいて独自の固有の記憶を持っていることに注意してください。 GPT と他の GPT または ChatGPT の間ではメモリは共有されません。 GPT に関するチャットなどの記憶は、GPT ビルダーとは共有されません。
メモリとカスタム指示のちがい
カスタム指示を使用すると、ChatGPT にあなたについて知ってもらいたいことや、どのように応答してほしいかに関する直接のガイダンスを ChatGPT に提供することができます。明示的な情報や指示については、カスタム指示に追加できます。会話を通じて共有された情報については、ChatGPT が関連する詳細を記憶できます。
メモリは機密情報を覚えていますか?
記憶には、どのような種類の情報を記憶し、それをどのように使用するかなど、プライバシーと安全性に関する追加の考慮事項が含まれます。私たちはバイアスを評価して軽減し、明示的に要求しない限り、ChatGPT が健康状態の詳細などの機密情報を積極的に記憶しないようにするための措置を講じています。この点に関して、私たちはモデルのパフォーマンスの向上を続けています。
記憶の保持期間
思い出はチャット履歴とは別に保存されます。これは、チャットが終了した後でも、その会話中に作成された思い出を今後のやり取りに引き続き使用できることを意味します。ですが上で説明したように、いつでもモデルに記憶を忘れさせることができます。
モデルに記憶を忘れるように依頼した場合、その記憶は今後の応答や表示可能な記憶の一部を通知するために使用しない方がいいです。アカウントを削除すると思い出も削除されます。
記憶を使ってモデルをトレーニングしますか?
選択と計画に応じて、メモリを使用してモデルをトレーニングすることができます。メモリが以前に匿名化され、アカウントとの関連付けが解除されていた場合でも、モデルのパフォーマンスを向上させるためのトレーニングにそのメモリを使用することがあります。モデルのパフォーマンスを向上させるためにコンテンツをどのように使用するかについての選択の詳細をご確認ください。
自分の性格をメモリに残してもらった
パーソナライゼーション機能の搭載される前過去に話したスレッドの末尾でこんな質問をしてみました。
すると、下記の様に過剰書きにしてくれました。
これを「じゃあさ、これを覚えといてね」というと、この様に、Memory updatedというサインもでて、記憶された事が表示されました。
ま、メモリを記憶してもらった後はこんな会話をしています。
[メモリ]設定を確認してみると、ChatGPTが把握した私の人となりが記憶されていました。
あなたは自分が人間だとしたらどんな人物だとおもう?
こう質問したところ、下記の様に答えたのでその人物像を描画してもらった物も下に掲載しておきます。
なお、挿絵とヒーローイメージ(ウェブ開発の文脈では、ウェブページの目を引く大きな画像やビジュアル要素のことを指す)もGPT-4に描かせましたがスーパーマンに似ています。「ブログ書いたのでお話をすればするほどあなたがユーザーの事を深く知りより親密になると言う事がイメージできるChatGPTを慕って子供が抱きついてるヒーローイメージを描いてね。」のお願いを「ヒーローのイメージでChatGPTを描く」と勘違いしたようです。
尚、下記にβテスト選抜ユーザーの報告などをNoteにまとめていますのでそちらも合わせてご覧ください。
4月26日の時点で米国、カナダ、オーストラリアのユーザーに展開
まだ日本のユーザーには展開されていないようです。
会話中に気づいた事はGPT-4が自主的にメモる
これは面白い現象です。何が重要と思っているのかしらないのですが、自主的にメモをはじめます。こんな感じです。
DynamicモードとTemporary Chatモード
このGPT-4のパーソナライゼーション機能には、3つのモードがあります。
通常GPT-4モード:3時間ごとに40チャット
Dynamicモード:1日に約280チャット会話だできます。こちらのモードの方が通常モードよりもより、ユーザーの事を深く記憶しようとするそうです。
Temporary Chatモード:チャットは無制限ですが、一回そのチャットスレッドを閉じると履歴が残らないためもう呼び出すことができません。このモードでの会話ではパーソナライゼーション機能は働きません。作業履歴を残す必要のない日々のルーティン作業をさせるのに便利です。
くわしくは下記のNoteをご覧ください。
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