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デザインの所作と「営業のデザイン」

大学に外部の方が来て講演してくれる授業のシリーズ
第15回はUMA /design farmの原田 祐馬 氏

”対話と実験を大事にしている”
”関係を組み立てるところからプロジェクトはスタートする”

講義より

街と団地に寄り添った色彩計画

”団地に住んでいる人達に影響を与えられるUR賃貸を目指した。住んでいる人たちの気持ちを明るくしてあげたい。そのために、住民の気持ち、生活スタイル、周辺環境を丹念に調査し、色や塗る位置を計画していった。”

講演より

ヒューマンセントリックデザインの事例。丁寧にエスノグラフィ調査をして実態を深く知ることがデザインの本質。環境を、使う人を、考える。

ユーザーとの新しい関係づくり

”牛乳は夏と冬で味が変わる。それをユーザーにも知ってもらい、楽しんでもらうために、夏と冬でパッケージを分けてリニューアルデザインした”

講演より

依頼主の牧場に行って初めて、夏と冬で味が変わることを知ったとのこと。現場に行き、気づきを造形化していくこと、それがデザインの所作である。

事例をもとにした講演から得たデザインのポイント

  • 観察する

  • 体験する

  • 対話をする

現地に行き、これら3つの行為から紡ぎだされた、すてきなデザインの事例を紹介してもらった。
これらはいわゆる参与型エスノグラフィ調査であるが、今自分が関わっている「営業活動」もこの要素が多分に含まれているのではないだろうか。

提案現場は観察体験の場

商談の場では、一方的に説明したり話す場ではなく、お客さんとの「対話」と心がけて進行する。そうすることで、ただプロダクトアウト的にモノを提供するのではなく、一緒にお客さんと価値を創るパートナーであるというスタンスを持つ。
そして提案書はある意味プロトタイプで、お客さんの反応を見ながら提案の中身や説明の仕方、アプローチすべき相手をアジャイルにアップデートしていく。

そうとらえると、一回一回の相談が楽しくなり、進まなくても貴重な機会になる。このモチベーションを生むには、営業にも売る「サービス・モノ」自体をアップデートできる余地があるとよいのかもしれない。
サービス開発部門は、ローンチした後は商談に赴くが、そのあとはまた別の開発に取り掛かる、という運営をしている企業も多々ある。
しかし、開発と営業を分断させるのではなく、一気通貫でやる責任と役割をもったユニットとして運営していくとどうなるのだろうか。
新規サービスを作り、営業をし、グロースまで同じメンバーがずっとやることによって何が起こるのか、気になる。

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