春日章宏

作詞作曲家/アレンジャー/ピアニスト/キーボーディスト ユニバーサルミュージックパブリ…

春日章宏

作詞作曲家/アレンジャー/ピアニスト/キーボーディスト ユニバーサルミュージックパブリッシング提携作家。 1983年東京生まれ。

マガジン

  • 作曲家を目指す人のための音楽理論

    作曲家を目指す人のための音楽理論を公開しています。 クラシックの楽典は情報が古い上に必要以上に難解で、POPS向けの理論書は正しいものと間違ったものが混在しています。 現役の作曲家目線の、最新の音楽理論をまとめていきたいと思います。

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目次 - 作曲家を目指す人のための音楽理論

※随時更新予定※ 0.はじめに0.1. 作曲の方法 0.2. なぜコードや理論を学ぶ必要があるのか 1.基礎知識1.1. インターバル(音程) 1.2キーとサークルオブフィフス(5度圏) 1.3. メジャースケールと3種のマイナースケール 1.4. 練習方法 2. コード - トライアド2.1. メジャー・マイナー 2.2. m(♭5)(マイナーフラットファイブ) 2.3. sus4(サスフォー) 2.4. aug(オーギュメント) 2.5. add9(

    • 12キーとサークルオブフィフス(五度圏)

      どうも、作曲家のカスガです。 音楽理論を学ぶ前に、まずはキー(調性)について知っておく必要があります。 12キーとサークルオブフィフス(五度圏)キー(調性)は全部で12種類あります。 これは1オクターブが12音で構成されているためです。 サークルオブフィフス(五度圏)と呼ばれる図があるので、これを見ると分かりやすいですね。 ピアノの鍵盤の数を数えると分かりますが、例えばドから1音(半音)ずつ数えて1オクターブ上のドは13音目、つまり一周して1音目に戻ります。 最初は

      • アッパーストラクチャーという概念

        どうも、作曲家のカスガです。 今回は、アッパーストラクチャーという概念について説明したいと思います。 コードを上下に分割するアッパーストラクチャーとは、簡単に言えば「何かのコードの上の部分」です。 例えば、以下の様な例があります。 このように、1つのコードをルートとそれ以外に分ける事で、構成音の多いコードを簡単に理解する事が出来ます。 またシチュエーションにもよりますが、コードの全ての音を鳴らさなくても良い場合もあります。 (※メロディーや別の楽器がスケールを示唆し

        • なぜコードや理論を学ぶ必要があるのか

          どうも、作曲家のカスガです。 唐突ですが、音楽を趣味や将来の目標にする方の中には、こういうことを言う人が一定数います。 「難しいコードなんか使わなくても作曲できる!」 「理論の勉強なんか不要!感性が大事!」 「理論を覚えると感性が失われる!」 これは半分正解ですが、半分間違いです。 「難しいコードなんか使わなくても作曲できる!」 難しいコードを使わなくても作曲できますが、色々なコードを使えた方が作曲の幅は広がります。 「理論の勉強なんか不要!感性が大事!」 確か

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        • 作曲家を目指す人のための音楽理論
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          テンションノート

          どうも、作曲家のカスガです。 今回はテンションノートについて解説してみます。 テンションノートは9th系、11th系、13th系の3種類があり、コードのキャラクターに応じてシャープ、フラットなどの付き方が変わります。 メジャーセブンスのテンション メジャーセブンスに入る可能性があるテンションノートは、9, #11, 13の3つです。 全てのテンションノート(特に#11)を使うと、リディアンスケールを示唆するコードになります。 マイナーセブンスのテンション マイナ

          テンションノート

          ハーモニックマイナー・パーフェクト5thビロウ

          どうも、作曲家のカスガです。 ハーモニックマイナー・パーフェクト5thビロウ (Harmonic Minor Perfect 5th Below) を紹介します。 何とも言いにくい長い名前のスケールですね。 このスケールはハーモニックマイナー・キーに属する第5スケールで、7(♭9)上で演奏されます。 つまり、完全5度下のハーモニックマイナーと同じ構成音という意味です。 マイナーキーのⅤは7として演奏されることが多く、特に(♭9)はかなり使用頻度が高いため、覚えておいて

          ハーモニックマイナー・パーフェクト5thビロウ

          ダイアトニックスケール / モード

          どうも、作曲家のカスガです。 ダイアトニックコードは既に紹介しましたが、それぞれのコードに対応した「ダイアトニックスケール」も存在します。 ダイアトニックコードのトニックから始まる7つのスケールです。 Ⅰ →イオニアン(Ionian) Ⅱ →ドリアン(Dorian) Ⅲ →フリジアン(Phrygian) Ⅳ →リディアン(Lydian) Ⅴ →ミクソリディアン(Mixolydian) Ⅵ →エオリアン(Aeorian) Ⅶ →ロクリアン(Locrian) これらは全て

          ダイアトニックスケール / モード

          スラッシュコード・オンコード

          どうも、作曲家のカスガです。 今回はスラッシュコード・オンコードを紹介します。 スラッシュコードとオンコードは基本的に同じものですが、表記の仕方が変わります。 どちらを使うかは好みや意図によって変わりますが、視覚的に理解しやすくコードが密集しても比較的に見やすいことから、僕はオンコードを使用することが多いです。 非常に便利なコードなのですが、最初は使い方が難しいかもしれません。 以下に使い方の例を紹介していきましょう。 コードトーンをルートにする場合 コードトーン

          スラッシュコード・オンコード

          作曲の方法

          どうも、作曲家のカスガです。 作曲のレッスンをしていると受ける質問に、こんなものがあります。 「どういう風に曲を作っているんですか?」 「どうやって作っていけばいいんですか?」 プロアマ問わず、必ず一度は受ける質問。 答えは「好きなものを好きなように作ったらいい」です。 作曲の手順や方法論は人それぞれで、明確な正解はありません。 こんなことを書いてしまうと身も蓋もないので、僕なりの作曲の仕方を紹介していきます。 イメージを明確にする特に作曲初心者の方に多い傾向と

          作曲の方法

          四和音 特殊な四和音

          どうも、作曲家のカスガです。 今回は、今までに紹介していない、使用頻度の比較的少ないものを紹介していきます。 M7(#5)aug.M7と表記される場合もあります。 7(b5)7(#11)と同じ扱いをしがちですが、特にホールトーンスケールを示唆する目的で使うこともあります。 7(#5)aug7と表記される場合があります。 こちらも7(b13)として扱いがちですが、特にハーモニックマイナーの第5スケールを示唆する目的で使うこともあります。

          四和音 特殊な四和音

          四和音 | シックスコード

          どうも、作曲家のカスガです。 今回はコード四和音のシックスコード、6/m6のふたつを紹介します。 6はメジャーコードに長6度を、m6はマイナーコードに長6度を加えたものです。 信じられない話ですが、古いジャズではM7は不協和音と考えられていて、ⅠM7やⅣM7ではなく6コードが主流だったそうです。 m6コードは、トニックマイナーやモーダルインターチェンジのサブドミナントマイナーとして使われることが多いです。 そのためか、少しオールドな曇ったサウンドを持っているように感

          四和音 | シックスコード

          四和音 | 7sus4(セブンスサスフォー)

          どうも、作曲家のカスガです。 トライアドにsus4がありましたが、四和音でも sus4が使えます。 7sus4の構成音このコードはsus4に短7度を加えたもので、ルート、完全4度、完全5度、短7度で構成されています。 C7sus4の場合、ルートからC, F, G, Bbです。 C7sus4の使い方C7 sus4には様々な使い方がありますが、Ⅴ7に内声が解決するドミナントとして使うのが最も代表的です。 解決は必須ではなく、7 sus4のままわざと解決させないこともあり

          四和音 | 7sus4(セブンスサスフォー)

          四和音 | dim(ディミニッシュ)

          どうも、作曲家のカスガです。 三和音のディミニッシュトライアドというコードがありますが、本来のディミニッシュコードは四和音です。 ディミニッシュコードの構成音 ディミニッシュコードの構成音はルート、短3度、増4度(=減5度)、減7度(=6度)です。 Cdimの場合、構成音はC, E♭, F#, Aになります。 ディミニッシュコードの特徴このコードは全ての構成音が短3度のインターバルになっている、非常に特徴的なコードです。 そのため、どの構成音をルートにしても1つのd

          四和音 | dim(ディミニッシュ)

          四和音 | m7(♭5) / mM7

          どうも、作曲家のカスガです。 今回はm7(♭5)(マイナーセブンスフラットファイブ)とmM7(マイナーメジャーセブンス)の2つのコードを紹介します。 四和音のコードを学び始めて最初にぶつかるのが、この二つのコードだと思います。 m7(♭5)(マイナーセブンスフラットファイブ)m7(♭5)は名前の通り、マイナーセブンスの5度をフラットさせたコードです。 別名ハーフディミニッシュとも呼ばれ、省略記号でøと書きます。 構成音はルート、短3度、減5度、短7度で、Cm7(b5)

          四和音 | m7(♭5) / mM7

          四和音 | ドミナントセブンス

          どうも、作曲家のカスガです。 今回紹介するドミナントセブンスは、とても特殊でありながら、非常に使用頻度が高いコードです。 別のコードに解決する強い力を持ち、それを活用したコード進行が数多く存在します。 ドミナントセブンスの構成音7(ドミナントセブンス)の構成音は、ルートと長3度、完全5度、短7度です。 C7の場合、ルートはC、長3度はE、完全5度はG、短7度がBbになります。 トライトーン 3度のEと7度のBbのインターバルは増4度・減5度となっており、トライトー

          四和音 | ドミナントセブンス

          四和音 | メジャーセブンス・マイナーセブンス

          どうも、作曲家のカスガです。 現在のジャズをベースとした音楽理論では、三和音よりも四和音をベースとした考え方が主流です。 まずは基本となるメジャーセブンス、マイナーセブンスを見ていきましょう。 M7(メジャーセブンス)M7(メジャーセブンス)は、ルート、長3度、完全5度、長7度で構成されています。 CM7の場合、ルートはC、長3度はE、完全5度はG、長7度はBです。 m7(マイナーセブンス)次はm7(マイナーセブンス)です。 構成音はルート、短3度、完全5度、短7度

          四和音 | メジャーセブンス・マイナーセブンス