<第17回>コーチング例 ④少人数で動き回るドリル


前回同様、ラグビーコーチとして、現場でコーチングをしていたときに工夫していた例を紹介したいと思います。(大した工夫や経験ではないのが前提でご覧ください💦)

私は小学生の頃、地元のかなり弱い野球チームに所属していました。

どれくらい弱いかというと、私が在籍していた3年間で勝利したのはある練習試合の1試合のみ。


しかも、相手は本来の活動は女子ソフトボールチームで、軟式球に慣れないためフォアボール連発でした。


しかし結果はというと、まあまあの接戦だったことを記憶しています💦。


その試合での私はチームで最も背が低く、ストライクゾーンが極めて狭かったため、4打席ともフォアボール。 

ちょこまかしていたので、2盗、3盗、ホームスチールと4四球で4打点と、なんだかよくわからない活躍が出来ました。



前段が長くなりましたが、私の同世代は第二次ベビーブーム世代のため、子供の数がとにかく多かったです。


外野を守っていましたが、ノックのキャッチ練習では常に同じポジションの10人前後が並んで自分の順番を待つという状態でした。


当時の私は小学生低学年ですから、自分の順番を待っている間が極めて退屈で砂遊びをしたり、前に並んでいる子にちょっかいを出したり。


すると、コーチから「こら!星野!仲間のプレーも見て学ぶんだぞ!」と叱責が飛びました。


私はそういうものかと思い直し、並んで待っている間は一生懸命に仲間のプレーを見るようにしました。


しかし、私同様に仲間も下手くそなので、キャッチミスばかり。

「これを見て何を学ぶのかなあ、、、」と子供心に思っていました。(生意気ですよね💦)



そんな少年時代を経て、私が指導者としてラグビーコーチングを開始したチームの練習時間は、平日(月〜金)は火曜日木曜日の週2日、1日最大90分(冬は60分)というなかなかの環境でした。



当初の私は工夫も無く、いわゆる普通の練習を選手のために考え実践していました。

私が学生時代は「取り出し練習(15人と15人の実践形式ではなく、実際の試合で起こりうる状況のある一部分を取り出して反復する練習。)」に多くの時間が割かれていたように思います。

一方で最近では「ゲームライクプラクティス(15人と15人の実践同様の状態で試合で実際に起こりうる状況を想定した練習)」が当たり前に行われています。


どちらが優れているというわけでなく、それぞれにメリットデメリットがあります。


「取り出し練習」だけでは、実際の15人の連動性の強化がしづらく、「ゲームライク」だけでは、活躍する中心選手のプレー頻度が高くなる一方でその他の選手の底上げが難しいなど、、、



今回はそういったトレーニング論を語りたいのではなく、シンプルに「練習で実際に動いている時間って少ないのでは?」ということです。


話は戻りますが、少年野球時代。練習は日曜日の早朝から昼まで約4時間。

練習から帰ると、足の疲労感がしっかりとあって「今日も練習疲れたな」と家に帰っていました。


しかし、あるときにふと気づいてしまったのです。

「この疲労感って、野球をプレイした疲れではなく、立ち疲れなのでは??????」


そうなんです。


守備の練習では、ノック待ちが大半。全体での守備練習では外野にはほとんどボールが飛んで来ないで見ているばかり、、、。


「星野専用カメラ」があったら実際のところ自分がきちんと野球をプレイしている時間はどれくらいなのだろう???


そんなことに気づいてしまったのです。

(当時、計測したわけはないので定かではありませんが、全力プレイの時間は全て足しても10分にも満たないのでは、、、)



そんな勝手な原体験がありましたので、ラグビーコーチとしてグラウンド狭い(フルコートの1/4)、練習時間は60分〜90分ということもあり、「並んで待つ練習」を一切排除しました。


15人と15人のゲームライクプラクティス以外は極力、3人1組で3つの役割をひたすら順番にこなすというドリルを開発しました。


A君はB君にタックル→すぐ立ち上がる→倒れているB君のボールにジャッカル→ボールを持った途端にC君にタックルされる→良い体勢で倒れながら綺麗にボールを置く→C君にジャッカルされる→、、、、、、、、、、、、、、


こういった具合にA君、B君、C君が3種類のスキル練習を永久的に繰り返されるドリルを1分連続✖️数セットとかで実施しました。

(ラグビー経験のある記者の方が「体験取材」でこのドリルを選手と一緒に体験したときはわずか数分で吐き気をもよおし、立ち上がれなくなってしまいました。)



ちなみに少年野球時代、フォアボール以外で出塁した記憶がほとんどありません、、、

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