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【04】このご時世に癒やされる阿呆な冒険『四畳半タイムマシンブルース』森見登美彦

夏の京都には不思議な魅力がある。

祇園祭、下鴨古本市、五山の送り火、川床料理、先斗町・・・

観光地はもちろん、生活感のある町並みすら魅力的に映ることがある。


ここまで京都に魅せられたのは、森見登美彦さんの影響が大きいと思う。

舞台は極めて狭いが、大いなる冒険の物語である。本作は『四畳半神話大系』と同作のアニメ化脚本などを担当した上野誠さんの舞台作品『サマータイムマシン・ブルース』のコラボレーション作品


『四畳半神話大系』は、森見登美彦さんの代表作の1つで、阿呆な大学生が下宿先の四畳半を主な舞台に平行世界が展開する物語である。

そこにタイムトラベル要素が加われば、冒険らしさが増すと思いきや、安定の森見節で阿呆らしさが増すばかり。


国内外問わず旅行できない状況が続いている。こんなご時世だからこそ、狭い世界の阿呆な物語により一層癒やされるのかもしれない。


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