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ドイツ工作連盟

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今回はドイツ工作連盟について解説をします。
ドイツ工作連盟製品の質的向上を目的として1907年に結成された組織です。
このドイツ工作連盟について、結成された経緯や重要な人物、どんな思想を持った団体だったのか? など解説していきます。

まずドイツ工作連盟が結成されるまでの経緯と背景を話します


ドイツの科学力は世界一 〜


というくらい現代のドイツの製品は優れたものばかりです。
しかし、1900年代初等はそうではありませんんでした。

産業革命が起きたイギリスの一人勝ち状態。世界の工場と呼ばれていたのは有名です。
またアーツ・アンド・クラフツ運動が起こったこともデザイン面で世界をリードしたとも言えます。


一方、当時のドイツでもイギリスに遅れることながら19正規後半に急速な工業化を実現しました。
イギリスの例にもれず工芸品を機械によって大量生産した結果である品質とデザインの粗悪化という問題に直面してしまいます。


そこで製造者の中でデザインの原案を芸術家に依頼する動きも見られました。当時流行していたユーゲントシュティールの芸術家も生活に密着した工芸品や日用品のデザインの分野に参加するようになります。

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ユーゲントシュティールの冊子▲


1898年にはミュンヘン工房とドレスデン工房が設立されました。これらの工房は芸術科と製造者との協力体制を築き優れた作品の産業化を目的とした組織でした。これらの組織的をもとにユーゲントシュティールの芸術家も活動をしました。彼らは機械生産を否定せずむしろ可能性を追求したと言えます。

ドイツ工作連盟 結成までの経緯

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 ヘルマン・ムテジウス(上の人物)なる人物は当時、先進国イギリスのデザインや工芸の実態を調査にいきます。そこでアーツアンドクラフツ運動が機械生産と一般市民に目を向けていないことに気づきます。

つまり、アーツアンドクラフツ運動では、手仕事を重視するあまり、できた製品の価格は高くなる。また機械生産には否定的 手仕事にこだわり良質の製品は作られましたが、普通の人には手の届かない高級品となってしまったということです。


ムテジウスは日常に即した実用品を生産しドイツ製品の品質を向上すべきと主張しました。
 このムテジウスの主張に賛同して12人の芸術科と12の企業が集結しドイツ工作連盟が設立されたのです。連盟の有名なメンバーはペーター・ベーレンス、フリッツ・シューマッハ、およびヘルマン・ムテジウス(1861年から1927年)です。

このようにムテジウスを中心としてドイツ工作連盟が結成されたのです。

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ドイツ工作連盟 展のポスター▲

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