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美術の授業  日本美術史 尾形乾山

風神雷神図屏風で有名な尾形光琳。その弟が今回解説する尾形乾山です。

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乾山は御室仁和寺門前で作陶を行っていた野々村仁清に作陶技術を学びます。その後乾山は鳴滝(京都市右京区)に窯を築き、作陶を始めました。鳴滝は京の北西()にある為、窯名を乾山にしました。

その後、窯を移動してそれに伴う作品の変化もありましたが、私が考える一番の注目は、光琳と乾山のコラボ作品です!

銹絵山水四方火入 尾形乾山作 光琳画 ⇩

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含有鉄を含む銹絵(さびえ)で絵付された作品。鉄釉という釉薬で描いた絵のことです。酸化鉄ですので鉄さびの色で、茶色です。鉄絵とも言われます。

乾山が作り、光琳が絵付。銹絵の楼閣山水図が四面連続して描かれた火入。光琳は、雪舟の模写などをしていたことが知られますが、この絵には雪舟から学んだ後が伺えます。
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銹絵鶴図角絵皿⇩

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銹絵絵替角皿というシリーズの中の一枚です。絵替(えがわり)とは数枚の同じ形の皿に全部違う絵が描いてあるということです。このシリーズは10枚確認されています。

さらっと描かれた鶴は、もちろん光琳。皿は乾山。漢字の文字が書かれていますが、これは漢詩。乾山が書いています。

裏側に乾山が書いた文字があります。

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乾山を授業するなら、光琳と乾山のコラボ 合作に焦点を当てて授業をしたいですね。

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