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フリーランスの皆様「たな卸し」できてますか?
こんにちは。ちいきです。
先週は体調を崩して更新ができなかったので、連続記録がリセットされて悔しいです。
今週は決算で大切な「たな卸し」についての記事を書きたいと思います。
「たな卸し」とは何ぞや
国語辞典で「たな卸し」を調べると次の意味が出てきます。
たな卸し
①決算などの際に、商品・製品・原材料などの在庫を調査して数量を確かめること。資産評価を含めていう場合もある。
②以下省略
経理においては、数量を確かめることはもちろんですが「資産評価」も大事です。
資産評価と聞くと難しそうですが、一つ一つの作業は難しくないので安心してください。
ただ、数えるものの量が多いとちょっと時間はかかります。
一つずつ説明していきますね。
たな卸しのやり方
①表を作る
Excelやスプレッドシート、手書きでも構わないので
・物品名
・個数
・単価
・合計
を書けるような簡単な表を作ってください。
![](https://assets.st-note.com/img/1672390611688-mSiyrLbQ1u.jpg?width=800)
②在庫の数を数える
買ってきた商品をそのまま販売している人は、その商品を。
買ってきた材料を加工して、出来上がった商品を販売している人は、その材料と商品を。
(厳密にやるために、作りかけや使いかけのものも数えることがあります)
そして、業種や業態に関わらず、消耗品や切手・印紙のストックをたくさん準備している人は、その消耗品や切手・印紙を。
(常識の範囲内の量であれば数えないことも多いです。)
決算時点=12月最後の営業が終わった時点で数えます。
数えた結果を①の表に書いていきます。
このときに、物品をまとめすぎないように、丁寧に数えていってください。
家電量販店で例えると、
良くない例
テレビ4個、冷蔵庫3個
良い例
A社製の型番1番のテレビ 2個
A社製の型番2番のテレビ 1個
B社製の型番100番のテレビ 1個
C社製の型番50番の冷蔵庫 3個
こんなかんじです。
まとめすぎると、次の工程で、購入した時の単価を調べるときに困ります。
最悪の場合、数え直しになってしまうので要注意です。
また、カテゴリの異なるものは、
・商品の表
・材料の表
のように分けることをお勧めします。
最後にカテゴリごとに集計する作業があるので、入り混じっていると余分な手間がかかります。
③単価を調べる
全部の数を数えたら、今度はその物品の年内最後に購入した時の単価を調べて表に記入していきます。
同じ物品を別の取引先から購入した場合も、一番最後に購入した時の単価で構いません。
先ほどの家電量販体の例でいうと
C社製の型番50番の冷蔵庫 3個
内訳 11/30に田中商店から単価5万円で買ったもの 2個
12/16に鈴木商店から単価7万円で買ったもの 1個
→表に記入する単価は7万円
になります。
単価は請求書やレシートを見返して探してください。
いつ買ったか分からないものがあると大変だと思いますが、頑張ってください!
もうちょっとです。
④合計を出す(評価額を計算する)
在庫の個数×単価で物品ごとの合計額(=評価額)を計算します。
そして、物品ごとの合計額を足すことで、商品や材料などのカテゴリごとの総額を計算します。
たな卸し、終わりです。
お疲れさまでした。
たな卸しの目的
扱う物品が多い人ほど大変ですが、これをすることで正確な利益を計算することができるようになります。
経理の基本的な考え方に「売れたものや使ったものしか経費には落とせない」というのがあります。
今年支払っていたとしても、今年売れていないものや使っていないものにかかる経費は、使うときまで繰り越します。
商品を例に説明しますね。
今年買った商品は 10個 (期中の仕訳:仕入/現預金)
そのうち売れた商品は 8個 (期中の仕訳:現預金/売上)
決算の在庫 2個
の場合、売れた8個分の利益を計算して申告します。
売上に計上されているのは8個分なので何も調整することはありません。
でも、仕入には10個分が計上されてしまいます。
そのため、8個分の仕入れにするために、2個分の経費を来年に繰り越す処理をします。(仕訳:棚卸商品/仕入)
この繰り越す金額を計算する作業が「たな卸し」です。
繰り越した経費は、来年売れたら(使ったら)来年の経費になります。
来年も売れなければ(使わなければ)、再来年にまた繰り越します。
昔は、決算前に大量に商品やコピー用紙、切手を買って利益を調整する人がいたそうです。
使っていないと経費に落とせないので、無駄なお買い物はやめましょう。
おわりに
もっと早く投稿したかったのですが、年末ぎりぎりになってしまいました。
物品を扱っている人は頑張ってください!
(私はサービス業で、常識の範囲内のストックしかないので、たな卸がありません。)
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