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“出題アナ”杏奈の『金字塔』まるわかりクイズ_第1問 不思議な建造物《塔》とは?

“出題アナ”杏奈の『金字塔』まるわかりクイズ

第1問 不思議な建造物《塔》とは?
 秋帽子プロジェクト

 ハーイ、始まりました!三択クイズのコーナーでございます。
 進行役は私、“出題アナ”こと麻里杏奈(あさり・あんな)です。

 突然、何が始まったのかって?
 あのねえ、聞いてくださいよ。
 書記局という、頭の固―い連中がいるんですよ。あいつらがね、
「今度、『金字塔』の新作が公開されますんで、それに合わせて、ちょっとした解説コラムみたいなものをやりたいんです。ダイアナさん、出演してもらえませんか。」なんて言い出したんです。
 そりゃあ、面白いコーナーだったらねえ、私も喜んでやりますよ。ところが、あいつらの持ってきた企画書と来たら…。私に長々と解説文を読ませてどうすんの!オーディオブックの読み上げ役じゃないんだから。“出題アナ”である私が出る以上は、やることは決まっているじゃないですか。クイズですよ、ク・イ・ズ!
 さあ、早速第1問を始めましょう!

[第1問]

 それでは、問題です!
 『金字塔』に登場する、不思議な建造物《塔》とは、どんなものでしょうか?
①イギリスで時計台の元祖とされた、大時計付きの塔
②人工の砂アラシで隠された、謎の超能力少年の本拠地
③空中に浮かんで見える、巨大な正八面体の石造建築

 わかるかなー。わっかんねーだろうなー。イエーイ…えっ何ですか?
 ああコレは、アフロヘアの哲学者ですよ。彼が夕焼けだった頃、妹は小焼けだったのよ。クイズよりも、こちらのネタのほうがわからない?仕方ないわねー。
 はいはい、では答えを発表します!ジャジャン♪
 正解は、③です!
 ①は、「幽霊塔」ですね。アメリカの小説『ウーマン・イン・グレイ』を黒岩涙香が翻案し、登場人物を丸部や松谷などという名に置き換えたものです。ロンドン在住なのに日本風の名前。原著のアイディアをさらに面白く膨らませた名調子。明治時代に新聞連載などで人気を博した、いわゆる「涙香調」「涙香式翻訳」というやつですね。『巌窟王』や『鉄仮面』も涙香さんだそうですよ。また、涙香版の後に書かれた、江戸川乱歩版『幽霊塔』も有名です。少年探偵団シリーズの一冊、『時計塔の秘密』の原本ですね。秋帽子文庫の近所にある、有名なアニメスタジオの監督さんがお好きみたいよ?お会いしたことはないですけど。
 ②は、「バベルの塔」ですね。サバクの中に隠された超高性能コンピューターの城。5千年の時を経て現れた塔の継承者は、異星人の遺産を使ってこの地球を征服するのか、はたまた地球人のために使うのか、全くわかりません。お前は何がしたいんや!由美ちゃんのことはほっとくん?いいんです。面白いからいいんです。あわてずゆっくりいきましょう。
 そういうわけで、《塔》の正体は③でした!池袋駅南口、J書店前の五叉路上空に浮かんだ巨石建築の姿は圧巻でしたね!1辺は200メートルほどもあるそうです。どうすれば、そんなものが空に浮かぶのでしょうか。地下鉄はどこから入れるのでしょうか。考え始めると夜も眠れません。
 しかし、《塔》最大の謎は、その外見に非ず。何と、《塔》を探索する者の前には《出題者》と呼ばれる、人面獣身の不思議な存在が現れ、謎掛け勝負を挑んでくるというのです。彼らは一体、何者なのか?そして、謎掛け勝負を挑まれた者の運命は?もしかして、10週連続勝ち抜けば、海外旅行に行けるとか??「週」ってなんだよ。失礼しました。
 いやあ、気になりますねえ、『金字塔』。どんなお話なんでしょう。是非とも感想をお聞かせください。

 『金字塔』まるわかりクイズ第1問、いかがでしたか?
 第2問はキャラクター編として、主人公浩一くんのカルテット、美幌さん・池田氏・東川たちについて出題します。お楽しみに!

※この作品はフィクションであり、実在の人物・団体とは、一切関係がありません。

30周年で六角形に!?深まる秘密が謎を呼びます。秋帽子です。A hexagon for the 30th anniversary! A deepening secret calls for a mystery. Thank you for your kindness.