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学生インタビュー16!吉田瑚乃美さん


🕊出展作品🕊

『キャラクター贈呈式』/吉田瑚乃美
ミクストメディア

他人から勝手につけられたキャラクターや、自分からなりたいキャラクターにあてはめて行動してしまうことはありませんか? 私はそのように容易く他人をキャラクター付けしてしまう行為、また他人にキャラクターを付与される行為に面白みを感じています。 ARを用いることで鑑賞者に現実と非現実の狭間でキャラクターと対話させ、
理不尽に与えられたキャラクターを受諾したり拒んだりする
行為によって自分という存在を見つめ直すきっかけになればと思っています。

🕊️学生インタビュー16🕊️
ビジュアルアーツ専攻 吉田瑚乃美さんにインタビュー!

吉田瑚乃美


━どのようなものを研究、制作していますか?

自分の内面・外見の中間に存在する、美しくも醜い、曖昧な領域にある真のアイデンティティを見つめ、流動的かつ実体の伴わない映像と不変で実体の伴う立体の組み合わせによる新たなコミュニケーションの生まれる表現の在り方を模索しています。


━制作活動をするうえで大事にしていることはありますか?

やりたい!と思ったことを行動にうっすことです。もちろん人間なので停滞することもありますが、やらないと何も始まらないので制作に対しては食欲に生きています。やりたいことが多すぎて余裕が常に無いのが反省点です。


一卒業制作ではどのようなものを制作しますか。

「感情を飼いならす」をテーマに、感情の起伏や変化に焦点を当てたインスタレーション作品を展示します。私は感情に突き動かされて生きていて、それが創作の要になることが多いのですが、飼いならすことができたらもっと楽でいいのに...と思うことが多々あります。でも実際にはそんなにうまくいかないもので、感情だけが切り離されて収がつかなくなる時もある。感情を飼いならすことができるようになった人こそ大人といえるのだと私は思っています。

一大学入学前と比べて、自分自身が変わったと感じるところはありますか。

スーパーポジティブ人間になりました。私がちょっと変わった服装をしていても、大学の皆が優しくて面白くて私の個性を受け入れてくれたからだと思います。


一大学生活の中で印象的だった出来事を教えてください。

長年の夢であった個展を開催することができたということです。個展を開催するにあたって有難いことに、設営やワークショップ等のイベントで多くの方に協力していただいたので、個展と言いつつも参加してくださった皆さんとの展示!になったのかなと思います。空間一つが自分の作品で埋まる嬉しさは何物にも代えがたいもので、これからの創作意欲にも繋がるものとなりました。


━最後に一言お願いします!

卒業制作展の副実行委員長としても、一人の表現者としても、大きな成長を遂げられるようなものにしていきます。私の合言葉は「なんとかなる!」ですが「なんとかしてやる!!」という気持ちで最後まで駆け抜けていきます。


【作品・制作物】

「11月のメランコリー」
発泡スチロール、発泡ウレタン、シリコンシーラント等
誕生日の前後に憂器な感情になってしまう「バースデーブルー」をテーマに制作。
さかさまになったたくさんの巨大なケーキと人が通るたびにバースデーソングが流れる空間は少し奇妙に映る。



「Alter ego」
井上涼『マチルダ先輩』をリファレンスして制作した白い像にプロジェクションマッピングした作品。もう一人のわたしが日常と非日常の狭間から鑑賞者に語りかける。



「心のみ満たして」
ミクストメディア
元々は棺桶型に映像投影する作品だったものを絵画に改変し、自らの像を刻みつけた。
自身の死生観を象徴する作品。

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