Generative Social Field(生成的なソーシャルフィールド)
2020年6月2-5日のCompassionate Systems Workshop(オンライン開催)での一節をメモしておく。「生成的なソーシャル・フィールド」というのは、はじめはピンとこない言葉だが、システム(相互依存性)について理解するにはとても大切な概念だと思う。
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「あなたがどんな風にこの場に現れるか(Show upするか)」は、みんなに影響を与える。そうやって、みんなが作る空間のことを Social Fieldといいます。
教室のことをイメージしてください。どんなペタゴギーがあったとしても、生徒が、教室を自分の居場所と感じられるかどうか、安心な場所だと感じられるかどうか、周りとつながって学べていると感じられるかどうかは、このソーシャルフィールドが決定しています。この生成的なソーシャルフィールド(generative social field)が大切なのです。
これを最小単位として、このアウェアネスを高めることで、良い学びの空間をつくれるように、しばらく前に私たちはリサーチを始めました。この関係性がスペースをつくり、そして、教室、学校、組織や家族、社会をつくります。ポイントは、私たちがその一部をなす大きなシステムは、私たちが関係性を通じて創り出しているということです。
私たちが誰であるか、それと私たちがいる社会がどんなものであるかは、別々の分かれたものではありません。つまり、この星に住む人類として、私たち全員にやれることがあるということなのです。自分がどんなふうに「Show up」するか。コンパッションをもって、システム思考者としてShow upできるかどうかです。
多くのSEL、マインドフルネスのプログラムを、自分が実践していない先生が教えようとしている事例があります。まるで、泳いだことのない水泳の先生のように。ここに見落しがあるのです。私たちのShow upの仕方、そのわずかなニュアンス、どんなふうに子どもたちが活き活きと活躍できる場をつくる人間としてShow upするかが大切なのです。
子どもは、このフィールドを感じ取ることができます。社会的な知性(Social intelligence)を持っています。育った文化によって違うものですが、みんな生まれつきのものを持っています。それをどう育てるか ―「あたま」偏重で育てるのかどうか、それとも?
5-6歳の子でも、部屋に入った瞬間、この場所と仲良くなれるか、あるいは距離を取りたいかが理解できます。これは生来の知性です。これをもう少し、見える化、話せるようにしていかなければなりません。本当は大人も違いません。忘れてしまっているかもしれませんが。
氷山にしてもなんにしても、先生として「持ち帰る、そして使う」よりも、もっと自分自身のアウェアネス(フィールドに気付く力、注意を向けられること)を高めるとか、これに慣れ親しむことにフォーカスしてください。私が、よりよく「Show up」できるように、どんな成長をしていこうか、考えてみてください。なぜ先生になったのか、私は何者なのか、ということです。
(ここまで)
私は、今この場所にどんなふうにつながっているか?
今ここに、どんな感情や社会的なつながりがあるか?
そのつながりは、ここで起きることにどのように影響しているか?
そんなことを考えることから始めるとよいのかもしれないなと。
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