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オンラインでのCompassionate Systems Workshop with Peter & Mette

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初のオンライン開催となったCompassionate Systems Workshop、4日間x4.5時間のバーチャル・セッションが終了。アジア向け時間設定の効果もあって、参加者はいつもより国籍で言えば少なめの10ヵ国。しかし、日本から私を入れて12人というのは史上初。香港やデンマークと並んでのマジョリティーというのもこれまでには考えられなかったこと。

なかでも若手教育者の数名がとても積極的に発言してくれて、いろいろな参加者にとってのフェアネスや安全性を創り出してくれた。自分は教員でないという自意識や、下手に身に付けてしまった英語圏での振る舞いが邪魔してしまう私にはできなかった仕事だ。なんかそれだけで胸いっぱい。

今回は、ほかにもいくつかの教育機関の理事や代表の方や、大学やNGO、私塾で教育に関わる人、教育分野の起業家などが参加。この日本からのプログラム卒業生ネットワークも多様さを増してきた。メッテ&ピーターの取り組みにはじめて顔を出してから早くも3年半。ようやく自走していくコミュニティを築いていくために十分な人に関わってもらうことができた気がして感無量。

ここまで、いろいろあった。

教育者向けのワークショップに初めて参加したのは2017年10月のカリフォルニア、当時System Leadership Workshopと呼ばれていた3日間。圧倒的に米人中心の取り組みだったけれど、姪っ子が生まれたばかりだったからだと思う、先生たちの熱意や子どもたちへの愛情に胸を打たれて、日本へ帰ったら教育分野にこの考え方やツールを知ってもらう活動をしようと決意した。そしたら、姪っ子はお金持ちにはならないかもしれないが、なんてゆたかな人生を送って、どんな社会を創り出していけるだろう!と。

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2017年のカリフォルニア System Leadership Workshop。どこかの財団が費用を出してくれていていたと記憶している。けっこう大規模になっていた。

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2018年1月にまた1人でMITへ。このときはMIT J-WELでの活動が立ち上がったばかりで、小規模30人くらい。International School of Indianaの先生たちがシェアしてくれた動画は、小学生たちがSDGsについて体験的に学んでいる様子を映したものだが、ティーチャーズ・イニシアティブのOBたちのイベントで見せて大きな反響があった。

そんなつながりから、2019年は教員を休職中だった理紗さんが同行してくれて、当時ボストンにいた杉森キミさんと合わせて3人(+スタッフとしてサポートしてくれた美帆さん)。

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そして、今年は1月に7人での参加が叶った。だんだん同じ経験を共有する仲間が増えてきた。

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Learn x Creationを主催するエミさんと、ここに写っていないんだけど、元ミネルヴァ大学日本事務局の山本さん、かえつ有明、三田国際、聖学院の先生たちとは、このワークショップの内容を共有したり、教員の中にコンパッションxシステム思考の認知を高めていく活動でも一緒させてもらっている。


で、今回どうだったかというと。

そんな中で、今回パンデミックの影響を受けてはじめてオンラインで開催されたCompassionate Systems Workshopだが、結果を言えば、ものすごくよかった。オンラインでの集まりだったと思えないくらいの参加者同士のつながりや、バーチャルであるにもかかわらず、そこに「場」ができていた。

ピーター先生自身、今回はある意味で実験なんだと話していた。「これまでに、Certification(認定)プログラムでずっと一緒だったメンバーがオンラインで集えば、安全な場ができた。また、一度ファウンデーションプログラムを、しかも違う時期に受講したメンバーが集まった場合にも、おどろくほど良い場になった。今回は実験なんだ。はじめの集まりからオンラインだったとしても、私たちはその関係性のフィールドをつくることができるのか」

私見だが、その実験の結果は大成功。10ヵ国60名のメンバーたちが、4日目のブレイクアウトでは「おー、また会ったね!」とかまるで以前からの知り合いだったかのように混じり合っていた。そう、私にとって、ピーターのワークショップの印象的な場面がこれだ。私たちが、講師から学ぶのと同じかそれ以上に、お互いとのやり取りを通じて学び、つながる。学びは、コミュニティの中で起きるのだ。

場の空気は、国籍に関わらず感じていて「なんだかずっと以前からの知り合いみたいに感じるよ」とか「明日からさみしくなるわー」とかブレイクアウトルームで話していた。一緒に参加してくれた日本からの参加者たちからも、とても充実したコメントがグループチャットに並んだ。そして、私にとって、ワークショップの終わりこそ、これから何をしていくかを問われる始まりの場所だ。大げさなことをしたいのではなく、細く長くで良い。でも、深く、粘り強く、この学び合えるコンテナを育てていきたいと思う。

方法は、これから対話を通じて考えられたら、と。
ひとまず、寝る。

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