優秀な人材は世界中にいる
この数ヶ月、相変わらず、いろいろとありまして、ブログの更新がまったく出来ていませんでした。私の場合、気持ちが落ち着いている状態でないと、物事を整理して(考えて)文章が書けないので、ブログの更新が滞る、ということになってしまいます。何事においても、心を落ち着かせて臨むことが大事なのは分かっているので、まずは、ブログを定期的に更新できる『気持ちのゆとり』が保てている状態を、意識的につくっていこうと思っています。
さて、ブログの更新できなかった言い訳の前書きはこのくらいにして、本日のテーマ【優秀な人材は世界中にいる】ということを伝えたいと思います。
当社で日本語が堪能な外国人材の紹介事業を、2017年4月からはじめてから、早いものでまもなく3年が経過しようとしています。正直に言えば、決して順風満帆なんかじゃありませんでした。今でも月に1回(いや週に1回くらい)『なんで、こんなことに手を出したんだろう・・・』と思ったりもしています。それくらい、外国人材紹介は、手間の割にはビジネスとしては儲からない。それでも今なお、そしてこれからも、このビジネスを続けて行こうと思っているのは、本当に世界には優秀な方がたくさんいて、その方たちは、日本語も上手で、そして心から日本で働きたいと思っているという事実があるからです。
対面の面接に拘り過ぎていませんか?
多くの当社のお客様も、直接会える方との面接を希望されています。そのお気持ちは痛いほどわかります。私もオンラインだけで人材を採用するのは不安です。でもご批判を覚悟で言えば、実際に会って行う面接でわかることと、オンライン面接でわかることに、どのくらいの差があるのでしょうか?
私は、その差は、それほど多くはないと思っています。いろいろな企業様の沢山の面接に(オンライン面接も、対面での面接にも)立ち会ってきた経験がある私からしますと、当然、『直接は会ったことないけど・・・』という不安は最後まで残りますが、面接での会話から得られる判断材料は、実は、オンラインもオフライン(対面)もたいして変わらないような気がしています。
でも異文化人材だから・・というご意見もよく聞きますが、私は、この部分は、話す量と、共有する時間で、共有と調整をしていく部分だと思っていますので、面接で1-2回、会ったから(あるいは話したから)、その候補者の持つ異文化感覚がわかるのか?というと、ちょっとそこは時間をかけないと判断に難しいことに違いはないかなと思っています。
もちろん、扉の開け方、挨拶の仕方、身のこなし、礼儀や礼節、このあたりは会わないと分からないですけど。そういえば、だいぶ以前になりますが、とある大手有名企業様で、圧迫面接に立ち会ったときがありまして、これは対面でないと出来ないな・・と思ったことは1回だけありました。でも、今どき圧迫面接って・・・です。
オンライン面接で採用後に活躍中の人材
海外からのオンライン面接で採用された方で、現在とても活躍中の方の例を2例お伝えしたいと思います。2名ともに当社のお客様で、私が担当し、当社サービスを通じて、ご採用いただいた人材のお話です。
1つ目の例は、都内のIT企業様です。海外にも進出されている企業様で、海外へのセールスとマーケティングを担当する人材を求めていました。当然、社内は日本語なので、日本語はビジネスレベル以上は必須です。その他にも中国語、英語でビジネスができることを求めていました。数名の候補者の中から、1名の候補者に絞り、3回のオンライン面接の結果、採用を決定されました。現在は、ご入社から約1年位が経過しています。
先日、そのお客様が主催するセミナー&懇親会に出席する機会がありました。すると驚いたことに、セミナーのプレゼンテーターはその海外から採用された人材だったのです。もちろん完璧な日本語で、完璧なセールスセミナーを堂々と実施されていました。終了後、社長様にお話をお聞きましたら、マーケティング部門で今では、一番のエースとして活躍されているとのお話でした。
2つ目の例です。広告会社様でご活躍中の女性スタッフのお話です。この方も日本語はとても上手ですが、それ以上に、日本で成長したい!という情熱を持っている方でした。少し難しいお仕事でしたので、ご紹介の後、ご応募いただけないかなと思っていた私の心配を、簡単に置き去りにして、すぐにご応募いただき、オンライン面接となりました。
この方とは面接は4回だったと記憶していますが、最後は社長様ともオンラインで面接していただきました。採用が決まり、現在は入社から1年程度が経過しています。ご入社後、広告営業として活躍中でもありますが、そのお客様が、当社のサービスを大変気にいってくださり、広告会社様のお客様にも、積極的にご紹介を進めていただけています。今では、すっかり当社の担当窓口として、お仕事のお話もしています。
すぐに会社にも馴染み、今では、完璧な対応、完璧な会議の議事録、ミーティングの設定、細かい配慮、ときに厳しい催促! 何をとっても優秀だな、と感じることばかりです。
日本国内は人材不足ですが、世界は広いです。
世界に日本語学習者は約400万人いると言われています。そして中には前述の例のように、日本人と同じかそれ以上に優秀な方もいます。
ただし、【優秀さ】とは、
本人の資質 × 働く環境
の2つの掛け算によって表現されると思います。結果として、どんなに資質を見抜いたとしても、本人にあった環境を用意できなければ、見抜いたはずの資質も輝かないということです。当社は、ある意味では乱暴に、オンライン面接を推奨していますが、それには当然、サポートもしています。海外から人材を獲得する、あるいは国内の外国人材を採用する、このどちらの場合でも、外国人材が活躍するまで、定着サポートを提供しています。
外国人雇用状況報告(厚生労働省(平成 18 年 6 月現在))からの全業種/全職種平均データを参考にしますと、外国人材の退職率は、44.5% となっています。他方、手前味噌ではありますが、同じ項目で当社データをみますと、当社からの紹介者の退職率は、14.3% となっています。
実に、67.8% も低下させています。
簡単にコツを言いますと、働く環境の整備(=外国人材が望むものを提供する)ことを、採用企業様にアドバイスさせていただき、これを実行していただいているからです。
長くなりました。話をまとめます。
オンライン面接も、実際に会った行う面接でも、わからないことはわからない。。むしろ海外(あるいは国内地方都市)からの優秀な人材を母集団に加えるためには、オンライン面接に慣れていただいた方が良い。
そして、採用した人材をどう定着そして活躍させるかを、その後、実行させる方が良い。ということを今回はお伝えしたかったということです。
当たり前のことのようにお感じになられていると思います。でも、その当たり前がなかなか実行が難しいような気がして、今回はこのような内容を記載しました。
次回は、当社が3年間で身につけました、外国人材の定着のコツをご紹介したいと思います。お楽しみに。