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【エッセイ】ファビュラスを求めて

最近とにかく眠い。
思い当たる理由はいくつかあるが重要なのは理由ではない。
それはそういう時期なのだということ。
十代の終わり頃にも同じようなことがあった。
その時ある方から
「人は脳が疲れた時、とにかく眠ろうと体にサインを出す」
と、教えてもらった。
その言葉をまた最近思い出している。

散歩しながら考え事をするのと
椅子に座って考え事をするのと
寝っ転がりながら考え事をするのでは負担が違う。
とにかく頭を使うと疲れる。
むしろアウトプットしている方が知らない内に時間は経っていて疲れも忘れている。
ただ、ひたすら考えていることのエネルギーの消費たるやセカンドインパクトレベルである。

先日ポッドキャスト(ラジオみたいなもの)で叶姉妹の番組があることを知った。
番組名は
「叶姉妹のファビュラスワールド」
である。
清々しいまでに叶姉妹である。(何がだ?)
そうだ。自分は昔から叶姉妹という存在が気になっていたのだ。
あのナンシー関氏に「眼福」と称されありがたがられていた人物である。
その存在の位置付けは特殊で肩書きという概念さえ霞んでしまう。
要するに職業が叶姉妹でそれ以上でもそれ以下でもないのだ。

ゴーイングマイウェイ
唯我独尊
唯一無二

いくつか言葉を並べてもまだ何かそれでもない感。
叶姉妹…叶姉妹…
叶姉妹という迷路に迷いこんでしまった…
それだけ叶姉妹という存在が浮世離れした壮大なファンタジーということか…

えっと…まず、
叶姉妹には悪意がない。
争うことをしない。
ゆえに害もなく愛される。
まぁ、愛されるというのはニュアンス的意味合いで、それは好き嫌いはあるので全ての人にあてはまるものではない。押し付けてはいけない。

導かれるようにポッドキャスト「叶姉妹のファビュラスワールド」を聴いてみた。

約三十分の時間に叶姉妹への質問やリスナーからのお悩み相談のコーナーが設けられている。
フリートークよりリスナーへの助言、アドバイスが多い。
金言といった方が良いかもしれない。
叶姉妹語録や格言、名言は少々ネタにされがちだがそれすら叶姉妹は気にしない。
腹もたたないし何なら笑ってあしらっているのではないだろうか。
20年以上メディアに生き残っているには理由があるわけだし、必要とされるから今もこうして存在し君臨されているわけだ。

番組内で叶姉妹への一問一答がある。
男性の声(ナレーターっぽい高めの声)で質問だけをあらかじめ録音してその質問に叶姉妹が答える形式。
なので男性とのやりとりはない。
それが前代未聞の展開へと発展する。

男(録音)「好きな食べ物は何ですか?」
恭子さん(姉)「美味しいものです」

男(録音)「好きなスイーツは何ですか?」
恭子さん(姉)「美味しいスイーツです」

男(録音)「好きな色は何色ですか?」
恭子さん(姉)「透明です」

うわお
す、すんごいお答え
いいのです
だって叶姉妹(お姉さま)だから

そしてとどめをさされたのがこちら

男(録音)「ふなっしーとくまモン、どちらと写真を撮る?」
恭子さん(姉)「撮りません」←即答

かつてこのような嫌味なく気分を害さない思いもよらない一問一答があっただろうか

質問の内容もなかなかマニアックなのだがあえて質問の録音だけ先にしておいて正解なパターンだなと納得する。そこに「え?」などのリアクションの余地はないのだから。

そして主に恭子さんがリスナーの悩みのアドバイスをされるのだが(美香さんは補助に徹する)眠りの欲が強すぎて悩んでいますというリスナーさんへ
「あなたは今寝るべき時なのです」
と、きっぱり断言されたのだ。
その時最初の自分にかけられた言葉が重なり最近の眠気への罪悪感もふっ飛んだのだ。

もうそうくるだろうなという想像も遥かに超えて予想もつかない回答をされる恭子さんに断言されたら安心してしまうじゃないですか。
理解出来ること
出来ないこと
全てに頷けなくても
そういう考えもあるのだと知ること
認めようとすること
この「ファビュラスワールド」は経験に基づく地に足のついた番組かもしれない。

何かに人は迷った時
大抵誰かと比較したり何かと基準を合わせたりしようとしているのではないだろうか

恭子さんも人間だから悩みはあるだろうが
ありったけの自尊心を信じて自分しかいない自分を突き進もうとされている。
そこまでの境地に達することが無理でも自信をもつことは見習いたい。
当たり前がなぜ当たり前なのかを考えるところから叶姉妹へのファビュラスな道ははじまりつづくのだ。
そして自分は今回叶姉妹と何回入力したのだろう…

ファビュラス…
深く神秘的である…







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