見出し画像

喧嘩っ早い人、「あたし」。

ある日のランチタイム。久しぶりに一緒になった同期と近況報告的な少し長めのおしゃべりをした。

「そういうわけで、あたしは喧嘩っ早いんだよね。だって、こっちが黙っていたら、向こうはつけ上がってきてどんどんかぶせてくるでしょ?ガツンと言ってやらないと、いつまでたっても相手のやりたい放題を許すみたいになるわけだし。だいたい、端から面倒臭そうに、やる気なさそうな態度をあからさまにされるとさ、「あんたの仕事だろ!」って腹が立つんだよね。そんな人にまで丁寧に接する必要があるのかなぁ。ちゃんと怒ってあげないと、また繰り返すじゃん。だから、あたしはハッキリと怒りを表現する。」

「でも、あたしはなぜかパッと見、言い返したり怒りそうもない雰囲気らしくて、あたしが怒った相手は皆、勝手に裏切られたみたいに思うらしくて…。ギャップ萌えの逆でプラスからマイナス評価への「ギャップ転落」みたいな感じ。それからはあたしに対しては要注意人物扱いかな。まあ、こっちはそれで構わないし、なんならガラガラ蛇みたいに思ってくれた方がいい。ガラガラ蛇に迂闊に手を出してきたり、戦いを挑むような馬鹿な人ってそうそうはいないから、それでお互いに平和になるなら丸く収まるってものだし。」

「アンガーマネジメントが大事って言われるけど、あたしなりに怒りをマネジメントはしているんだと思うよ。闇雲に喧嘩しているわけじゃないし。あたしがイヤなのは、相手に対して敬意を持とうともしないし想像力も使おうとしない人間。もし相手の立場を少しでも考えようとしてくれてるのが分かったら、別にこっちの要求が通らなくてもいいんだよ。なのにね、頭ごなしに言われるとさ、もう頭にくるんだよね…。だから、これはもう「世直しだ!」ってなってしまう。」

そんな話を聞きながら、目の前にいる同期なりの「世直し」はうっすら分からなくもないけど、同期自身も腹が立つと、相手に対して敬意も想像力もなくなってしまうんだろうな、と思った。そして、この同期は生傷が絶えない人生を送っているんだろうな、と思った。それでも江戸っ子みたいに「火事と喧嘩は江戸の華」みたいなこと言っている元気があるなら、それもアリなのかもな、と思った。

ちなみに、以前その同期は熱血過ぎて「松岡修造」と他の同期から呼ばれていた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?