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就活でも「相手」の立場で考えることが大切。

「相手の立場で考える」ということはあらゆるコミュニケーションの基本です。

コミュニケーションは「自分が話したいことを話す」ではなく「相手が聞きたいことを話す」こと。よく言われるトップ営業は「話し上手」よりも「聞き上手」が多いというのも、前提として「相手のことを理解していること」がとても大切ってことの表層とも言えます。

就職活動において自己分析をどっぷりやってしまうと、自分がどんな人間かをアピールすることに忙しくなりがちです。営業でも恋愛でも自分の伝えたいことだけ一方的にまくしたてられると正直、うっとうしいですよね。自己理解はとても重要ですが、それと同時に「企業がどんな人を採用したいと思い、どんな人を採用したくないと思うのか」を考えるべきですし、そのために企業にとって各選考がどういう位置づけなのかを理解することはとても重要です。

今回、6月から選考解禁となる企業が多く、面接を控えている21卒学生がたくさんいるので、就職活動における「面接」について企業からの目線でまとめたものを共有します。あくまで一つの視点でしかないですが、学生(自分)から見た視点とあわせることで、自分の面接対策に役立ててくれるといいな、と思ってます。

企業からみた「一次面接」

当たり前ですが、企業にとって、一番回数が多い面接が一次面接です。つまり、もっとも多くの時間が割かれるので、なるべく効率的にやりたいと思う企業が多いです。集団面接にしたり、人件費が安い若手社員に面接官を担当させる企業が多いのはそのためです。

また会社によって現場か人事かは異なりますが、ここで母集団※を絞りすぎてしまうと採用目標が達成できないことになるので、人事としては「明らかにNG」という学生以外は通過させてほしいと考えていること、そして面接経験が浅い面接官をアサインしているため、選考において高度なジャッジは求めておらず、基本的なビジネスマナーやコミュニケーション能力、人となりが分かればいいとして、質問も一般的なものが多く、基本的な対策も共通のもので問題ありません。※選考対象の学生のことと「母集団」と言ったりします。

ちなみに面接官の立場としては、二次面接以降は役職者や先輩社員が面接を担当することになるため、「なんでこの学生を通過させたの?」と責められるのは避けたいと思うので、自分(たち)と明らかに合わない人は落とそうとします。そのため、面接官と議論し、論破するようなことは避けてください。ちなみに面接官と学生の年齢が近いこともあり、必ずしも学生から見て「面接官を優秀」と感じないこともあるかと思います。その場合でも、面接官の感情を逆なでしてもしょうがないので敬意を持って面接を受けましょう(そんな優秀と思えない面接官をアサインする会社に魅力を感じない!という学生は好きにすればいいですが、どんな人にでも敬意を持ってコミュニケーションできない人は仕事でもとても苦労すると思いますので、訓練だと思ってくれるといいな、と)。

企業からみた「二次面接」

二次面接も会社によって現場か人事かは異なりますが、マネージャーやリーダークラスを面接にアサインする企業が多いです。見ているポイントとしては「うちの会社で活躍できるか」といった能力や「うちの会社にあうか」といった価値観の一致です。面接官は大なり小なりチームを率いているため、部下を持っている人が多いです。彼らは実際に部下の評価も行っているので、会社の基準に照らして、どういった社員が実際に活躍し、評価されているかを理解しているため、目の前にいる学生と活躍している社員との共通点を見つけようとします。

ちなみに新卒採用はポテンシャル採用なので能力と言っても「活躍できる素地があるか」といった蓋然性の一致を見ているにすぎず、質問内容としても「過去に力を入れてきたこと」や「苦労してきたこと」など、エピソードを確認するものが多く、そこから掘り下げて再現性を見出すよう、本音や本心を引き出そうとします。その場で考えることにとても自信がある場合は除いて、事前に最低3回は「なんで」を繰り返してエピソードを深掘りし、言語化しておくことを勧めます。

企業からみた「最終面接」

最終面接は採用における決裁権限のある人が担当するため、一般的には人事部長や役員クラスが担当します。ここまでの選考で能力(ポテンシャル)面についてはある程度、判断できているので、会社と価値観があうかどうか、また仕事への意欲、志望度を確認します。また過去の選考の情報を引き継いでいるので、これまでの選考との一貫性を確認し、信頼できる人間かどうかも見ています。

意欲の部分については志望理由をあらためて聞くこともありますが、逆質問などで判断する面接官も少なくありません。最終面接に出てくるクラスの面接官であれば、情報をサイトなどに載せていることも少なくないので、あらかじめ調べておいて、逆質問の際にそれとなくそれを伝えるような質問をすると好印象です。このクラスの人間は会社を代表しているとの自覚があるので、入社したい気持ちが全面に出ていると好印象です(ただし、媚を売っていると思われると逆効果なので注意)。

また他社の選考状況を確認することも多いですが、それは内定を出した場合に実際に入社されるかを判断するためであることもありますし、また志望動機などとの一貫性を確認するためでもあります。馬鹿正直にすべての選考状況を共有する必要はありませんが、仮に「第一志望です」と答えるのであれば、後者の観点から納得できる理由を用意しておきましょう。

まとめ

コミュニケーションの目的は「相手の行動を変えること」です。そのために相手の立場で考えることはとてもとても大切。あらゆるところに応用できる思考法です。曰く、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」と。

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