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【卒業しました】ハーバードケネディスクールでの学び

5月末、ハーバードケネディスクールを卒業しました。

この1年間、会社のみんな、家族、友人の多大なるサポートをもらいながら、学びの多い一年を過ごさせてもらいました。

卒業式。今年はコロナ渦でできなかった前年、前々年の卒業生も一緒に実施。ゲストスピーカーは、ニュージーランドのアーデーン首相でした
クラスメイトたち


ハーバードケネディスクールは、公共政策大学院と言われ、主に政策・パブリックリーダーシップを学ぶことに重きが置かれていますが、

私がとっていたプログラムは比較的自由度が高く、ハーバードビジネススクール、教育大学院、公衆衛生大学院などハーバードの授業だけでなく、MITやタフツ大学など、他の大学の授業をとることもできます。

私はケネディスクールと教育大学院の授業をとっていましたが、統計から開発経済、行動経済学、リーダーシップの授業など、どの授業も目から鱗でした。

少し授業の様子を交えて、ご紹介したいと思います。


1. 人生を教えてくれた統計の教授

私がとっていた、データサイエンス・統計の授業では、数学者の教授が、現代社会の問題をケーススタディとして扱います。

例えば、ヒラリー vsトランプの大統領選挙の不正の可能性や、米国の雇用プロセスにおける潜在的人種差別の可能性、途上国における教育インパクトを仮説検定、回帰分析などを使って測定し、政策への反映を試みる授業。

データをどう扱うか、データと調査方法ををどのように疑うべきか、人間そしてAIのバイアスがどこに起こりやすいかなど、統計・データが社会にどうマージして行くべきかということが、テーマの授業でした。

そして何より、私にとっての最大のハイライトは、この教授に出会えたこと。

教授は最初の授業で、「私のこと、Debとファーストネームで呼んで」と言い、学生たちの誕生日パーティーにも進んで参加し、一緒に踊り、学生一人一人の名前、バックグラウンド、話したことを詳細に覚えていてくれます。

数学の力を誰よりも信じ、アカデミアと社会実装の架け橋として、誰からも愛されるDeb教授のもとで学べたことは、授業という枠を超えて、人生で大事なことを教えてもらいました。

Deb教授。大きな功績を残した数学者に送られるAMS Awardを今年受賞し、みんなでお祝いしました


2. 力学を重視するケネディ流リーダーシップ


リーダーシップの授業では、毎週クラスから一人、みんなの前に出て自分のFailure Case(自分のリーダーシップ上の失敗経験をケーススタディとして準備してくる)をプレゼンし、それについてクラス全員でディスカッションします。

ケネディスクールのリーダーシップの授業の特徴は、Faction(違う意見を持ったグループ)を見出し、それぞれの利益と課題を分析し、アクションするという、ダイナミズム「場の力学」を何よりも重視している点です。

100カ国以上から集まるクラス内でのディスカッションは、人種差別、ジェンダー格差、文化の違い、偏見など、様々な価値観の違いから、波乱に波乱を呼び、度々口論になりました。

私も、意見が高速で飛び交う中、ヒョロヒョロ〜と、日本文化と歴史における「間」の意味について発言してみました。

このディスカッションに「間」を設けて見るのはどうでしょう。欧米では、「間」は「Emptiness = 無、空っぽ」といったネガティブなイメージを連想するが、日本では「間」を作ることで、相手が自分のところに入ってくる「Space = 空間」を作る、相手を受け入れる、という意味があるんだ、と発言をしたところ、クラスの流れが若干変わったような気がしました。
(気のせいかも)


こんな感じで、思い出しながら、気ままに書いていこうと思います〜!


目が眩んだハウスマン教授(開発経済)の公式
感謝