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大前暁政著『できる教師の「対応力」 ―逆算思考で子どもが変わる―』(東洋館出版社)

私たち教師は,「対応力」を学んだことがあるのか?


大前暁政著『できる教師の「対応力」 ―逆算思考で子どもが変わる―』(東洋館出版社)より

できる教師の「対応力」 ―逆算思考で子どもが変わる―

対応力に関して特化した本です。

とにかく,子供への対応の基礎から応用まで紹介されています。

大切なのは,以下の点です。

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 子供の対応の仕方に関して,全て網羅され,理論と実践が紹介された本

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こういう「対応力」だけを紹介した本は,これまでに見た事がありません。

そのため,とても重宝する本になっています。

1章の最初に,あるエピソードが紹介されています。

それは,毎年暴れてどうしようもなくトラブルを起こす子の話です。

その子が,数ヶ月もすると,激変します。

まったく人が変わったように,頑張るようになるのです。

それは,教師の対応力のなせるわざです。

決して無理強いさせているわけではありません。


その子が,自分自身の意志で頑張るようになったのです。

では,毎年毎年,5年以上にもわたって荒れ続けていた子が変わるきっけになった対応は何なのか。

そして,その後,頑張り続けたときの対応はどうしたのか。

そのエピソードが紹介されているのです。

はっきり言って,そのエピソードを読むだけで,数百万円の価値がある(まあお金には換えられませんが)と思います。


その対応の仕方が,これまでに学んだり経験したりしたこととは違っているはずなのです。

よく考えると,私たち教師は,子供への「対応」に関して,専門的にきちんと学んだことがあるでしょうか?

例えば,生徒指導提要のような,お堅い,「子供の自主性を育てましょう」というようなお題目は目にしたことは何度もあるはずです。


「子供の心に寄り添いましょう」
「子供の自主性を大切にしましょう」
「公共の精神を養いましょう」

こういうお題目,きれいな言葉,抽象度の高い理念は,目にしたことがあるのです。

生徒指導提要にいたっては,各学校に配布されていますし,無料で読めるので,誰もが,このような「理念」は目にしているのです。

しかし,何をどう対応すればよいのか,この「理念」からはわかりません。

研修会でも,大学の講義でも,教育委員会の指導講評でも,文部科学省関係者の講演会でも同じです。
「理念」のオンパレードですから,具体的な指導法がわからないのです。


よって,私たち教師は自分の身を守るためにも,自分で学ぶしかありません。
しかし,子供対応に特化した本は皆無でした。

そこにきて,本書で,「対応」に関する全ての内容を網羅してくれているので,重宝するというわけです。



東洋館出版社のHP

amazon 大前暁政著『できる教師の「対応力」 ―逆算思考で子どもが変わる―』(東洋館出版社)より




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