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目標設定ってどうやってするんだっけ?

こんにちは。
4月ももう終わりますね。期初の目標は皆さんもうたてられましたか?
今回は目標の立て方についてお話していきたいと思います。
一口に目標と言っても色んなものがありますよね。人生でいつか成し遂げたい目標から毎期の目標、毎月の目標、毎日の目標もあります。年始の抱負なんかも目標です。
今回お話したいのは、仕事上で立てる目標のことです。


目標による管理

仕事をする上で目標を立てるようになったのは、「マネジメント」の著者として有名なピーター・ドラッガーが提唱した「目標による管理」が広まってからだと言われています。日本での導入は年功序列が見直され、成果主義の導入が始まった頃です。
今から考えると目標なしにどうやって仕事を進めていたんだろうと感じます。当時は当時なりの目標があったんでしょうね。
「目標による管理」は、各担当者に自主的な目標を設定させ、その目標に対する進捗・達成度により評価を行うものです。
業績目標が重視され、ノルマ主義と捉えられることも多く、売上至上主義に繋がったとの評価もありますが、本来は自身で立てた組織の方向性と合致した目標に自主的に取り組むことで成果を上げることを目指すものです。売上至上主義に繋がったのは、結局管理者が売上を重視していた為、組織の真の方向性と合致しない目標を立ててしまった(あるいは、組織の方向性自体が売上至上主義だった)ことによるもので、「目標による管理」の弊害ではないと思います。

目標の立て方

さて、目標の立て方ですが、フレームワークとしてSMARTな目標設定というのがあります。
SMARTとは

S:Specific
結果のイメージおよび実行方法が具体的、明確であること
M:Measurebable
目標に対して「どの程度までできたか」ということが測定可能であること
A:Achievable
自分の権限の範囲、努力によって達成できること
R:Result-oriented
組織の目標と合致していること
T:Time-bound
期限を明確に設定すること

のことです。この条件を満たしていれば、いい目標設定だと言えます。では、次になぜこの条件を満たしていればいい目標だと考えられるのか、関わる各人の立場から考えていきたいと思います。
余談ですが、こういった略語って略語から元々の意味を想像しやくすくしてあることが多いですが、SMARTはまったくピンときません。英語圏の人なら想像しやすいんですかね。あんまりスマートじゃない略語だなと思います。

評価者にとっての目標

評価者にとって部下の目標とはなんでしょうか。ふたつの側面に分けて考えてみます。
ひとつには、組織や自身が目指すゴールややりたいと考えていることを部下にしてもらう為のツールとしての側面です。
SMARTにおいては「R」ですね。いくら給料をもらって働いているからといって、必ずしも部下が指示に従うとは限りません。組織がやりたいと思っていることに共感してもらうこと、昇給や高評価による承認欲求を満たすこと等のインセンティブを与えることが必要です。特に組織と共感してもらうツールとして目標設定が使えます。

ふたつ目に、評価する為のツールとしての側面があります。部下は複数人いることもあり、公平な評価を行うには客観的なデータに基づいて評価する必要があります。その為には数値化されるか、あるいは実施した取組が可視化される必要があります。SMARTにおける「S」と「M」の部分に対応します。また、評価は1年や半期等の一定の期間を設定して行われます。その為、いつまでにやり切るのか、設定された期間ないで終わらないのであれば当該期間中にどこまで進捗させるのかを明確にすることが大事です。「T」の部分ですね。
ちなみに、以前に考課の仕方についての記事を上げています。是非そちらも読んでみてください。


被評価者にとっての目標

では次に被評価者にとって目標とはなんなのか、こちらもふたつの側面に分けて考えたいと思います。
まずひとつには、自分に求められていることを明確化させるツールとしての側面です。組織内で業務を行っている以上、組織が目指している姿に近づける為に行動しなければなりません。しかし、組織がなにを目指しているのかを真に理解するのは容易ではないです。組織が掲げるビジョンや経営層からの発信が手掛かりですが、その理解が合っているかは分かりません。また、組織が大きくなればなるほど、ひとりひとりの担当者に求められる専門性は高まり、組織全体のビジョンとは少し違うものが求められていることもあります。
そういったズレを修正する為に、目標を設定しすり合わせを行うことで、組織の方向性と担当者の行動の方向性を合わせていくことができます。その為には自主的に設定する目標とはいえ、上席としっかり対話を行いながら目標設定していくことが重要です。
ふたつ目に、評価される為のツールとしての側面があります。被評価者にとってはこちらの側面のほうが重要でしょう。
評価者にとっての目標での述べたように、評価を行う際には公平性と客観性を担保する必要があります。また、評価者は被評価者を四六時中見ているわけではなく、むしろ多くの時間は見られておらずなにも知らないというのが真実に近いでしょう。その中で評価を得るには、数字で結果を残すか、定性的な目標であれば、取り組んだことをペーパーに落とし込み、足跡をしっかり残すことが重要です。
これは評価を得る為のパフォーマンスをしようということではありません。ただ、組織が求めることを行い、意義深い仕事することが重要なのと同時に、人にいい仕事をしたことを伝えること、それがなぜいい仕事なのかを伝えることも重要だということです。逆に見てくれているはずだから、なにも伝えないというのは甘えです。

真の目標

普段、私たちが設定している目標はこのようなものだと考えます。
つまり、勘違いしてはいけないのは、目標を設定せよと指示を受けた時に、その目標は、あなたが人生でしたい目標でもなく、あなたが業務で実現したい目標でもないということです。
もちろん、そういった「真の目標」を持って仕事に取り組むことはとても重要ですし、真の目標なしには仕事は楽しいものにはならないと思います。
しかしながら、半期や通期の目標を設定するのは、あくまで組織目標に合致した目標を各担当者に設定させ、その結果や進捗により評価をすることが目的です。
「目標」という言葉に惑わされず、「目標」を設定する目的を考えて取り組めば、今期末には高評価が待っていると思います。
ではまた。

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