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食の目覚め=ウニとの出会い

私は食べ物が好きだ。食べることが好きだ。
それはかなり昔からのようで、ハイハイ出来るようになって台所でみかんを齧っていたり、いちごを頬張りつつ両手にもいちごを持っている写真が残っている。
妹弟とも食べ物で喧嘩する事は数知れず。食い意地にも年季が入っているのが私だ。子供が好きそうなものがなんでも好きな子だった。
ある時までは。

そして忘れもしない小学5年生の夏。
父の田舎である岩手・久慈市に帰った時だった。
「食べてみる?」
酒のつまみに食べていたウニを私に勧めたのだ。一度食べた記憶では苦くて美味しい印象がなかった。牛乳瓶に詰まった薄クリーム色の不思議な物体。しかし食い意地のはった私は次の一言で食べることを決めた。
「これは新鮮で甘いから」
半信半疑で口に運ぶ。

何これ
甘い


初めて食べる味だった。甘くとろける味。牡蠣が海のミルクなら雲丹は海のカスタード。しかし他に似たような味は経験したことない。浸かっていた塩分も相まって驚くほど滑らかに甘い。こんなに美味しいものを今まで食べなかったとは?衝撃だった。
父が取り分けていた分を全て食べてしまう勢いだった。

それから夏岩手に行く度毎年毎年、親に、叔父叔母に、牛乳瓶に入ったウニを買ってもらった。今思えば10歳そこらの子によく食べさせてくれたな…
数食べていくと獲れた浜によっても味が変わることを知る。ウニが食べている海藻が違うからかもしれない。また販売している所によって塩水の濃度も違い味が変わる。ちなみにムラサキウニとバフンウニは見た目だけではなく味も相当違うのでいくらとウニの二色丼も好きだがウニの二色丼も最高の贅沢だと思う。
そしてこれを機に「同じ食べ物でも物によって味が違う」ということを知った。また食わず嫌いも損をするかもしれない…!と何でも食べてみる事にしている。これがはっきりと覚えている食への目覚めである。

ウニの話に戻ろう。
ウニを食べに岩手に行く。
ウニの養殖場を見たい…と洋野町のウニークも見た。
幻のウニ弁当と言われる久慈駅の弁当も毎年手に入れている。
(まじでこれ半生に蒸してあって最高。ウニ一色たっぷり入って1480円でした)

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この調子で毎年Twitterで「今年もウニの季節がやってきました!!!!」と6月頃から2ヶ月間騒いでいる。昔からのフォロワーはうに=酒森だという認識を毎年強めているに違いない。いいことだ。嬉しい。

そして毎年食べるごとに想いは募るわけで。
そんな私は最近想いを拗らせすぎて、ポーチとTシャツを作った

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はやく食べたいし次はミニ写真集を作ろうと思う。
私の食欲が何処まで行くのか自分でも分からない。

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