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膝痛の原因は筋肉バランス?筋トレ・ストレッチ不要の解決法

今回は
膝に痛みを抱えていて
いろいろな対処法を試してみたけど
なかなか痛みが良くならない

という方に向けて書いています。



はじめに「膝の痛みの対処法」を検討してみましょう


膝が痛くなったAさんの場合(何か一般情報と合わない?おかしい?)

ある施設でリハビリを週2回、定期的に受けている方(以下Aさん)にお会いすることができました。
Aさんは年齢は90歳代ですが、大変体も頭もしっかりとされた方です。
1人暮らしだそうですが

「誰にも気を遣わなくていいから楽しい!」

そうです(笑)
学生時代は陸上の選手。
その後「大変頭が良い人しかできない職業」に就いて定年まで勤務。
退職後はたくさんのご友人との旅行などの交流を楽しまれていました。

お元気なAさんです。

そんなAさんは肩のお怪我で入院され、
退院後もリハビリを継続する目的で
この施設を利用されています。

現在は、肩の痛みは少し残っているのの、
肩関節が動く範囲は広がってきていましたので、
経過は概ね順調のようです。

しかし、次に
膝関節
に問題が生じてしまいます。

(Aさん)「最近歩き続けると、だんだん左膝が痛くなるんです」

歩いて散歩を楽しまれたり
近所の知り合いのところへ歩いて行ってお話をすることが
楽しみなAさん

歩くたびに痛みが生じるのは
重大事
です。

当然、ご担当されているリハビリスタッフさんや看護師さんが
原因は何か?を調べます。

食事も3回しっかり食べられているそうです。
独居とはいえ、時々ご家族が様子をみにくておられるので、そちらからも異常の報告はなし
甘いお菓子が大好きなAさんですが、体重は変わりありません
体が突然硬くなるような生活の変化もありませんし、リハビリからも関節可動域や筋力の大きな変化は無いとのこと。
運動習慣もあり、むしろ痛くても頑張りすぎるご性格なので、スタッフさんは頑張らせることよりも、休ませる方が大変とのこと(笑)

ちなみに膝の痛みに良いとテレビで宣伝しているサプリメントなどは
「あんなのウソに決まっている。金儲け。わかるわかる!」
と豪語(笑)
さすがAさん、ダマされません!

でも、一体何が膝痛みの原因なのかはわからないままです・・・

膝が痛くならないようにするためには何を注意すべきか?一般的に言われていること

下記の参考サイトなどから情報を集めると、
膝が痛くならないように、
もしくは
膝が痛くなり始めたら
行うと良い
注意すると良い
事柄は以下のようになるそうです。

  • 体重を減らす。肥満は膝関節に大きな負担をかけます。適正な体重を維持することで、膝関節の健康を保つことができます。

  • 筋力をつける。膝関節を支える筋肉を鍛えることで、膝関節の安定性や衝撃吸収能力を高めることができます。特に太ももの前側と後ろ側の筋肉が重要です。

  • ストレッチをする。筋肉や靭帯を柔らかくすることで、膝関節の可動域を広げることができます。また、血行やリンパの流れを良くすることで、炎症やむくみを予防することができます。

  • 適度な運動をする。運動不足は筋力低下や関節の硬化を招きます。しかし、過度な運動は膝関節にダメージを与えます。そのため、自分の体力や状態に合わせて、適度な強度と時間の運動をすることが大切です。

  • 食事に気をつける。食事は膝関節に直接作用するわけではありませんが、体全体の調子を整えたり、膝関節への負担を軽減する意味では、重要な要素です。特に、カルシウムやビタミンDなどの骨を強化する栄養素や、コンドロイチンやグルコサミンなどの軟骨の材料となる栄養素を摂取することがおすすめです。

と出てきます。
一見正しいようですし、
これらを参考にして、実際に膝の痛みを克服した人もいます。
サプリメントでも「偽薬効果」で治る人もいますね(笑)

ただ、これらを頑張っても、
膝の痛みが良くならない人達
もたくさんおられます。

そのような方々は一体何をすればよいのでしょう?
ひょっとしたら、あなたは今そのような状態なのかもしれませんね・・・

参考になるサイト

良いサイトです。大いに参考になります。特に

  • サプリメント(コンドロイチンやグルコサミンなど)は膝の痛みに「思い込み」による効果以外はありませんよ。

  • 一日1万歩は歩きすぎですよ

  • サポーターや痛み止めの薬は対処療法でしかありませんよ

という部分は明初庵も大いに賛同するところです

ただし、このサイトで紹介されている

「膝痛予防のための体操」については、
膝痛の原因によってはかえって悪化させるリスクがありますので、
痛みがかえって強くなったら行わない工夫が読者に求められます

また、
「正しい歩き方」
については、明初庵の臨床経験ではあまりお勧めできない情報です。
この正しい歩き方にこだわるあまり、膝に痛みをきたしている方が非常に多いからです。

世界的に見たら膝の痛みはどう対処しているの?
が知りたい方はこちらが参考になります
(でも、それほど目を引く内容はないかも・・・)

ではAさんの膝の痛みの原因は?

もう一度Aさんの膝の痛みについて、
その原因を考えてみましょう。

体重はどうでしょうか?
体重は変化は無いと報告がありました。

筋力はどうでしょうか?
リハビリスタッフさんより変化は無いと報告がありました。

ストレッチや適度な運動はどうでしょうか?
運動習慣が減ることで、筋肉や靭帯などが硬くなり、それが原因で膝関節が痛くなることはありますが・・・
Aさんには全く当てはまらないですね

食事はどうでしょうか?
甘いもの好きのAさんですが、3食しっかり食べられています。ご家族のサポートもあり問題なさそうです

どれも当てはまりません!ね。

これはこれで良かったのですが、
膝の痛みは軽くならず、
徐々にひどくなっています・・・

では一体何が原因なのでしょうか?

膝関節の変形や痛みはまるで「被害者の叫び」


膝関節まわりの筋肉を少し見てみましょう

少しわかりづらいと思いますので、動画での説明も用意しております。

では、以下解説です。

(左)全身の骨格
(中)左足を中心に見ています
(右)靭帯がついている様子

次に左ひざまわりの筋肉を見ていきますが
左ひざより下のすねの部分の筋肉は全て取り外してみます

(左)正面から 太腿の大きな筋肉は膝のお皿に集まって、すねの骨にくっついています
(右)内側から 太腿の内側の筋肉は、膝の内側を通り過ぎて、すねの骨にくっついています

さらに別の角度からも見てみましょう

(左)外側から 膝の外側を通り越して、膝下の外側にある腓骨という骨についています
(右)後ろやや外側から 太もも裏の筋肉は膝を左右に通り越して、膝下の骨についています

ちょっと面倒くさいので、全部わからなくて良いですよ。
画像もよくありませんしね。

大事なポイントは
太腿の筋肉は、膝関節を通り越して、膝下の骨についている
ということなんです

次は、逆に太腿の筋肉は全部隠して、膝下の筋肉を見てみましょう

(左)正面やや内側から 「弁慶の泣き所」は筋肉がやっぱりついていませんね(笑)
(右)正面やや外側から ほとんどの筋肉が足首を通り越して足についていますね

ひとつの筋肉が実は、膝の上からスタートして、ふくらはぎを通ってかかとについている筋肉があるのですが(実は重要筋肉です)、ここでは

すねやふくらはぎの筋肉は足首より下についている

がお分かりいただければ大丈夫です

ここで言いたい結論は

膝関節が変形したり、痛みを生じていても、
おおもとの原因は

膝まわりの筋肉のバランスが崩れたこと

だといえます。

たとえば、太腿の外側の筋肉が硬く短くなったとします。

それらの筋肉は
膝関節の下の外側にくっついています

ということは、膝関節にはどんな力が働くと思いますか?

そうです、外側に引っ張られますよね。

さらに太腿の外側の筋肉が強くなったらどうでしょう?
膝はさらに外側に引っ張られ
ついには
「O脚」
と呼ばれる状態になってしまいます。

今度は
太腿の内側が硬く、短くなったら?

ひどくなったら
「X脚」
と呼ばれる状態になってしまいそうになること
お分かりいただけましたでしょうか?


では、膝下の筋肉は、膝関節の変形に関係ないのでしょうか?
そんなことはありません

それらの筋肉のバランスが崩れると
すねの骨は、地面に対し真っすぐに立てなくなります。
それは膝関節の変形につながります。

つまり、
外側に傾けば「O脚」のように
内側に傾けば「X脚」のように
です

膝まわりの筋肉のバランスが崩れたこと

が膝関節の痛みや変形を引き起こしてしまいます。

膝関節は被害者であり
膝関節の痛みは、「被害者の叫び」
と例えられるかもしれませんね(?)

ですので、膝関節のメンテナンスは

膝関節そのものをマッサージすることと、
痛む場所を関連する、太もも、もしくはふくらはぎや脛(すね)の筋肉へ、マッサージや動かしてあげる

ことが必要です。

ご自分でできるメンテナンス方法を紹介(動画)

注意
Aさんの場合を例に解説しています。
人によっては「難しい」と感じられるかもしれません。
そんな方は、
ご自分の膝のどの部分が一番痛いのか?
指先で示すことができるくらい、
丁寧に触って探してあげる。
これだけでも、治療効果がありますので、
まずはそこを目標に行ってみてください。

痛みをあまり強く感じずに行える方法ですが、
重症の方の場合、この方法でも激痛を感じられる方もいるかもしれません。
そのような方は、すぐにやめてくださいね。


その後Aさんはどうなったのでしょう?

動画にもありますように、Aさんの場合は
左の太ももの内側の筋肉が硬くなっていた
が、原因でした。

原因がわかれば治療は順調です。
動画でご説明したようなメンテナンス方法を指導させていただきました。

さらに、なぜその筋肉が硬くなってしまったのか?
その原因を探りました。

理由は、ご本人の意識にありました。

歩いているときに

  • 自分の足が内またになっていることが、以前よりも気になるようになり、足の向きを時々外側を向くようにしていた。

  • テレビで「正しい歩き方」を見て、自分もかなりの高齢になったから、これからもたくさん歩けるように、大股で、踵から着地し、足指で蹴りだす、という歩き方を意識するようになった。

という、
Aさんにとって自然ではない歩きをするようになったことが原因
の様でした。

さらに不幸なことに、膝が痛くなり始めたら
「もっと正しい歩き方をしなきゃ!」
と努力されてしまい、
事態を悪化させておりました・・・

その後はご担当されているリハビリスタッフさんや看護師さんのご指導や、自主トレメニューの調整により、膝の痛みは順調に回復傾向とのことです。


最後に

まとめです

  • 一般的に言われている膝関節の痛みについての情報は、あなたに当てはまらない可能性も十分あります。

  • 膝関節のメンテナンス方法を動画でご紹介しております。

  • なかなか治療が難しいと言われる膝関節の痛みです。困った時には治療の専門家を頼ってください。


お話は以上です
最後までお読みいただきありがとうございます

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