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江戸城外堀物語

秋庭俊『帝都東京・隠された地下網の秘密[2]』の引用が手に取るきっかけだった。
東京の地下空間開発が江戸時代に遡ることができると主張する氏が取り上げたのは、上水暗渠としては大きすぎる遺構の紹介。

本書は江戸城の堀普請が壮大な地形改造だったことを時系列にそって詳しく繙いており、谷に設置した構造物を埋設して平地を造成する一方、山を削り深い堀を掘削するなどの大改造によって江戸が形づくられたことがわかる。このようなインフラ整備がいかに計画的であったのかを平易に説明していることからも、江戸の都市開発史について教科書とするべきものだろう。

入手可
江戸城外堀物語 (ちくま新書)
北原糸子

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