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スマホよりも美しい世界

 派遣切りという名のもとに、勝手に定年退職したわけだが(笑)ここんとこ立て続けに、電車に乗る機会があった。

 在職中、通勤電車内でもよく感じていたことなんだが、あらためてみなさん、電車の中で何をそんなに熱心に見てるのかしら、と。

 ほとんどの方が、スマホの画面に見入っている。電車大好き(鉄オタではなく、純粋に移動するのが楽しい。笑)なので、せっかくの移動中に、外の景色を眺めたり、車内でぐずっているお子様の発言に失笑(そして激しく同意! 笑)するとか、全く噛み合わない会話を繰り広げるオバチャンズの動向を伺うとか・・・私的には、電車の中って、おもしろネタの宝庫なのである。

 せっかくお金を払って(まぁ、それは移動手段としてのお支払いだけど)電車に乗ってるのだから、すみずみまで味わいたいと思う私の方が、どうかしてるんだろうか。

 先日、お年を召されたご婦人に席を譲ったら、

「ありがとうございます。」

 とお座りになった瞬間、スマホを取り出し、Facebookアプリを立ち上げていらして驚いた。

 身体は私の方が元気だとは思うけど、このあたりのネット感覚だけ見れば、私の方がはるかに「おばあちゃん」だよな。

 というか私の場合、電車内でスマホを見るか見ないか、以前の問題なのである。なんせ、人と約束とかしてない限り、スマホなんて持って出かけないのだから(笑)。

 座敷犬ならぬ、座敷スマホ。

 一人の外出でも、カメラを使いたいときはスマホを持って出るが、撮影中に電話かかってきたらイラッとくるので(笑)ずっと「機内モード」にしている。

 自宅でも、夜はもう電源落としちゃう。メールの着信音でも、気になってしまうので。

 そういやそもそも、私、昔から電話嫌いだったなぁ。

 携帯電話なんてなかった時代、自宅に「固定電話」をひいていたけど、この頃から私、寝る前には必ず電話線引っこ抜いてたもんね。

 だって夜遅くかかってくる電話なんて、たいがい「愚痴りたい友人」とか「別れたのに未練たらしい男」くらいだから。生産性のカケラもない。

 なんだか若干話がそれてきたけど(苦笑)いわゆる「スキマ時間」を全てスマホで埋める気には、少なくとも私はなれないという話。

 スマホよりもはるかに美しい世界が、目の前にあるじゃないか、と思うので。

 もちろん、これは私個人の感想なので(笑)電車内でスマホを見ている方々を否定しているわけではないことを、念の為申し添えます。このタイミングでしかスマホチェックできない方とか、状況は本当に、さまざまだものね。

 勝手に定年退職してしまったババアの戯言だと、お聞き流しいただけますと幸いに存じます。

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