EOS Mとは何だったのか(2) 果たして、本当に失敗作だったのか?

将来的に同人誌で使うネタ用なので、ツッコミ等がありましたら是非とも

EOS Mは失敗作か?

キヤノン初のミラーレス機であるEOS Mは、マニアにこそ「失敗」扱いされているが、果たしてそうだろうか?

実際にEOS Mを触ってみると、当時のカメラとしては革新的な「スマホと同じ」画像の拡大・縮小操作などの「スマホの領域に一歩踏み込んだ」タッチパネル主体の操作性に関しては「当時のスマホを相当研究して作り込んだ」部分があるように思える。

また、インテリジェントオート主体の撮影モードに関しても「何も考えなくとも綺麗に撮影できる」という簡便さをタッチパネル操作系とともに実現している辺りに「自分のスマホよりも綺麗に撮影したいが、難しい操作は嫌」という想定ユーザー層に対してのアプローチが見える。

スマホユーザーの「綺麗な写真」に対する考え方も、この数年で変わってきた部分はあるのだろうが、ここでは割愛

技術とやりたいことの乖離

しかしながら、当時の技術とやりたいことが追いついていなかった。
EOS M開発時には「スマホとの連携機能に関しては(当時の普及率を考えて)時期尚早」と判断されたのかWi-Fi非搭載で発売されたが、少なくともこれに関しては「Wi-Fi搭載は時期尚早」という以上に営業の要望で早急なミラーレス機発売を迫られた末に市場に投入された……なんて社内事情を推測する。
(キヤノンのレンズ交換式カメラでのWi-Fi搭載はEOS6Dが初、EOS MシリーズはEOS M2よりWi-Fi搭載)

また、タッチパネルUIの動作が緩慢で、とりわけハイブリッドAFの精度が改良版ファームウェア(2013年リリース)であっても「どこにピントが合っているのか分からない」挙動を示すので、使っていてイラつくことがしばしある。

とはいえ、目指していた方向としての「スマホよりも綺麗な写真を撮影したいが、難しい操作はやりたくない」向きにはEOS Mの流れを汲んだ後続機であるEOS M100シリーズが商業的に一定の成功を収めている辺りに「タッチパネルとインテリジェントオート主体の操作性」はスマホのみならず、エントリークラスのカメラにおいても受容されている。

EF-M 22mm F2STM実写(簡易版)

ここ最近は仙台も雨続きな上に夏とは思えないくらいに非常に寒いので、ロクに撮影できないのでこの一枚のみ。

画像1

EF-M 22mm F2 STMの開放F2での描写。
少なくとも、開放であってもコントラストがくっきりはっきりしている辺りに「巷で好評なのもわかる」ような気がするのである。

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