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「特別な存在」の捉え方はひとつじゃない〜「夜明けのすべて」

「3回に1回くらいなら藤沢さんのこと助けられると思うんです」

藤沢さんと山添くんの関係ってまさにこの山添くんの言葉がすべてなんだなと噛み締めてます。

この前、「夜明けのすべて」をようやっと観てきました。

PMSを抱える藤沢さんと会社の同僚でパニック障害を抱える山添くんが、それぞれ事情を抱えながらも次第に支えながら過ごしていく作品なんです。

性別も生まれた環境も抱える事情も異なる2人。一つだけ同じことは、同じ会社で隣同士の席であるだけなんです。

最初はお互いにお互いが抱えることを知らないでぶつかることもあったしなんなら苦手だと思ってたんです。けれどもあるきっかけでPMSであること、パニック障害を抱えることを知るんです。

それからお互いができる範囲で気遣いながら日常を過ごしていきます。

同じ会社で互いが抱える事情を慮って過ごしていくと、てっきり会社の同僚以上の感情を抱くと思ってたんです。よくある男女が中心に物語が進んでくっついてく映画のパターンになってきちゃうんじゃないのかな?、なんて。

でも、違いました。

2人の関係性って、山添くんが藤沢さんに発した「3回に1回は助けられる」間柄なんですよ。

「お互いが特別な存在である」ということに対してなんて浅はかな捉え方してたんだろうなと思った次第です。だってそれ以上の感情を感じてたのなら「3回に1回助ける」ではなく「いつでも助けにいく」と言うじゃないですか?

お互いを「特別な存在」だと認識しているけれども、「3回に1回助ける間柄」の枠からははみ出ないんです。
ドラマチックな展開を想像していたからこそ、物語の端々に「そんなにあっさり??いいの??」と思う部分が個人的にはありました。

けれどもそれは、わたしが一方的な見方をしていただけであって、2人にとっては互いが特別な存在なんですよ。あくまでもわたしのは2人の日々の生活を覗いてる立場なだけであって、なんてことない日常にドラマチックな作られた展開はいらないんだと思い知らされました。

だからこそ、やさしい作品だなと思います。
やさしく、穏やかに時が流れるからこそ、気づくことあるんだなと思った次第です。


終了後、あまりにも余韻ビタビタで久しぶりにパンフレットを買っちゃいました。家に帰っても「夜明けのすべて」に浸りたかったんです。

パンフレット買って結果的に大正解でした。めちゃくちゃ英断でしたね。
今回映画観るにあたって、予告映像だけみて原作などそれ以外の情報は調べずに足を運んだんです。物語上、何となく感じてわかることがあったんですけど、パンフレット読むことでグンッと解像度上がってより余韻ビッタビタになっちゃいました。

出会えてよかったな…。

連休中、時間はあるんで原作読んでみようかなと思ってます。しばらくはこの余韻を楽しみたい気持ちがすごいです。

松村北斗さんと上白石萌音ちゃんの演技すごかったな…。

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