娘が放つ魔法の言葉
娘が放つ魔法の言葉
我が家には、親の精神力を鍛える、娘しか使えない魔法の言葉がある
「アンパンマン」「もう一回」「お外」
アンパンマン
アンパンマン教の狂信的な信者である娘は、アンパンマンを崇め奉っている。それも、アンパンマンのアニメではなく、Youtubeのアンパンマンおもちゃ紹介動画しか見ない。
紹介動画は10分前後のことが多いのだが、5分ぐらい見ると「違う」と言って、わめきだす。違う動画にしても、気に入らなければ15秒でわめきだす。気分があるらしい。
親はアンパンマンのおもちゃをプレゼントするつもりが一切なかったのだが、あまりにも狂信的過ぎて娘に渡した方が良いのだろうかと悩み始めてきた。それぐらい、毎日アンパンマン。
信じられないだろうが、良いこともあり、語彙力が増えるという奇跡を目の当たりにしている
見たい動画を伝えるために、「お寿司」「パン」「自動車」「お砂」「ジュース」とおもちゃについて説明できるようになってきたのだから、物事に熱中することはいいことだなと思うときもある
が、大人はいい加減飽きている。アンパンマンおもちゃから流れる音楽が、夢に出てくる
それが家にあるなんて。。。耐えられないかもしれない
もう一回
娘は舌ったらずなので「こーかい」「こっかい」と聞こえるが、主に肩車やお馬さん、高い高いなど、身体を使った遊びのときに唱える言葉である
親の体力などいざ知らず、もはやかぶせ気味に言ってくる。何度も何度もエンドレス。
「わらわはその遊びが楽しいのじゃ。わらわのためにもう一度楽しませろ」と傍若無人なお姫様イメージが湧いてくる。
※娘の名前は古風なイメージのある名前なので、エルザやシンデレラのような洋風なお姫様というより十二単を着たお姫様のイメージが先行する
土日は家臣のように付き従うので、月曜日は両腕が筋肉痛になる。
お外
寒かろうが、雨が降っていようが、夜遅かろうがお構いなく、外に遊びにいきたいときに発動する。特に雨の日は厳しい。
しっかり遊んでくれるのなら親冥利に尽きるのだが、抱っこ紐の中で寝たいときにも言ってくるから始末に負えない
コロナ禍で遠出ができないため、近くの公園を行ったり来たり。近くの公園が子供で密になると、ちょっと離れたマイナーな公園に遠征する。歩いて10分ぐらいの公園はほぼほぼ網羅した。
保育園の帰り道に公園の前を通ると「遊ぶ」と言いかねないので、公園の前をなるべく通らない道順を開拓していた
しかし、賢くなった娘は、どの道を曲がると公園に着くのか、なんとなく分かるらしく、帰り道を指定してくる。あっちいく、こっちいく。手をぐいぐい引っ張ってくる。
娘との綱引きは、抱っこと泣き声を引き換えに親パワーで勝利するしかない日もある。いっそのこと寝てほしいと願わずにはいられない日もあるのは、娘に内緒。色んな意味で子供の寝顔には救われる。
最近は「お外」が発動しないと、体調が悪いのではと不安になるのは、私も親になった証拠だろう。
そんな娘の愛おしさはいつでも変わらない
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