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THE・超絶初心者のための歌い手講座その1

その1って書いてるけど1話完結の可能性も微レ存。

ツイッターでつい書くか~ってポロリしてしまった。

して表題という感じでございます。
まずは初心者歌い手が歌ってみた投稿にたどり着くまでのうち、動画は専門外なので音周りの話をしていこうと思います。

ちなみに
歌い手=singer=歌手なので、歌手も歌い手も同じで「い」が抜けてる程度なので、言葉遊びを難しく考える必要は無いです。
いまやベテランのプロシンガーもカバー動画を出す時代です。肩の力を抜いていきましょう。

さて早速ですがざっくり分けて、初心者と呼ばれる層がぶち当たる壁。

・録音のしかた
・ミックスのしかた
・マスタリ

はいはいはいはいカットカットカットカット

そんなのは後。後です。それよりもっと前からだということが最近分かった。


まず一つ目に準備するものは

心です。あなたの心。ルパンが盗むやつ。
なにがって、なんてことはない、まずもって

「歌に自信がない」
「練習してから」
「プロみたいに」

て。いつになんのよそれと。わけもわからずやってたってあっというまに
30歳ですよ。オジィオバァになってしまいますわよ。
そりゃね、何歳からだってなんにだってなれますよ人間というのは。
かくいう私も25歳から失った時間を取り戻し中ですから。
それが人間の強さです。
とはいえ腹をくくるのは早いに越したことはないということですね。
歌がウマくなりたい人たちはこちらをどうぞ

https://note.com/akatindearu/m/me5cffcd17cbf

そしてここからが本題

となるわけでございます。

まずはほんとうに初歩の初歩。
さすがにパソコンの電源の入れ方まで遡る必要は無いかと思いますが、
オーディオインターフェイスをはじめとした機材周りについてお話が必要かと思います。
幸い、オーディオインターフェイスに関しては

https://note.com/akatindearu/n/n73b0f021acd0

この記事で触れていますので読んでみてください。
しかしご安心ください。上記記事もチンプンカンプンだという層向けに書いて参りますので。
さて「歌い手」になるには様々な方法があります。
まずは
「オーディションなどで事務所に自分を売り込む」

というのがひとつ。歌がべらぼうに上手い人は案外これが早いかもしれないですよ。機材も丸投げできますからね。
音周りのご用命お待ちしております。(クソ宣伝

それ以外はやはり自力でなんとかする。という事になりますね。
今回はそれについてです。

まずはどこのご家庭にもあるオーディオインターフェイスとマイクを~っと言いたいところですが、どこのご家庭にもあるかは微妙です。
今の時代はPCすらないという場合もありますね。
そして極めつけは歌える部屋がない!

私事ですが、13年前、歌ってみたを始めたころは自室にスカイプマイクからはじまり、一番期間が長かったのは車の中です。
サラリーマン時代初期は震災後の影響で就職先に車が持って行けず、その環境がなかったので、カラオケボックスに機材を持ち込んでいました。

これが確かカラオケボックスでの録音だったと思います。

出来に関しては様々に目を覆いたくなりますが、音は使いようによっては、といった面持ちに思います。

学生の方が多いと思いますので、まずはこの路線でお話をしていきます。

カラオケボックスを使う?

当然、ミックス師と呼ばれる方は嫌がるでしょう。私も推奨はできればしたくない。
しかし、場所が無いという理由でいつまでもやらないままならば成長しないのは筋繊維といっしょです。
最近メリハリのためにトレーニング器具を寝室に移しました。デスクにいるとDAWとメールとにらめっこが始まるので。

後ほど、この環境でなんとかする場合の方法も記載します。

歌ってみたを行うために改めて必要なものは


・デバイス(PCorスマホ)
・オーディオインターフェイス
・ポップガード
・マイク
・ヘッドホン
・各種ケーブル
・マイクスタンド

といったものが必要ですが、上記は重要なものの順です。
「え?マイクそこなの?」
とお思いの方もいらっしゃると思いますが、その通りです。
まず最低限高速なデバイス。PCですね。経済的にどうしてもという場合以外、できればスマホは使わないで欲しいですがこれは先に貼った記事に記載していますのでお読みください。スマホはほんとうに妥協に妥協を重ねた上にある最終手段です。

ではまずは

オーディオインターフェイス

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です。
これはなぜマイクなどよりも優先度が高いのかというと、この機材はどのような役割かという説明が必要になります。
少し難しいですがご了承いただくとして、
我々が扱っているのは「デジタルオーディオ」というものです。PCなどのデバイス上でやりとりができる「データ」ですね。
音というのは空気の振動。息をフゥっと吹いて、手に当ててみてください。
ボワァ~っとぶつかる音がしますね。おわかりでしょうか。物理現象なんです。
これがマイクのダイアフラムと呼ばれる「音を拾う機構」に触れると、その機構が振動し、電気信号となって機材の中をめぐるわけです。
このときマイクの信号はケーブルから入るとき一度インターフェイス内の「プリアンプ」という回路を通り、そこで増幅されてはじめて音楽で使える音になります。
そしてこの信号はそのままではPC内に入ることができない「アナログ信号」。つまり現実世界の住人です。
これをPCなどデジタルの世界に入ることのできる「デジタル信号」へと変換する装置。それがオーディオインターフェイスの本質的な価値です。
そしてそれには当然「精度」というものが存在します。
素人目には、ただ鏡写しのようになるのではないか、とお思いかもしれません。
しかし現実はそうではなく、この変換を行う「ADDAコンバーター」と呼ばれる機構はマイクや、マイクプリアンプなどのようにグレードが存在します。
ここを疎かにするばかりに、かの有名なSM58は使えないマイクだとか、ダイナミックマイクは音が籠ってダメだという誤解が生まれるのです。
難しくなりすぎるので割愛しますが、とにかくこれが最重要機材です。

ちなみにですが、この機材で一番多いトラブルはUSBなどケーブルが認識しないことですが、USB延長ハブに接続しないだけで解決することが90%以上です。
電力、転送効率共に不安定となるからです。絶対に筐体に直接接続しましょう。
次に

ポップガード

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です。
これはぜったいにケチるべきではありません。
マイクの話に移る前に、これらの話は必ず済ませておかなければなりません。
この機材は何をするものかというと、さきほどの「息」だけを遮断し、マイクを「守る」機材です。

え?守るって何を?とお思いの方たくさんいらっしゃると思います。
先ほど書いたマイクの「音を拾う機構」ですが、

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このように、網の中に丸い板のようなものが入っています。
これが振動、とは一口にいうものの、かなり繊細なパーツです。
ものによっては薄さ数μといったものも存在します。
そんなパーツに、息がボ!っとかかったらどうでしょうか。凹んだりしてしまうかもしれません。
また、歌を歌うという事は、つまり口から音を出すという事なので、「唾」も見逃せません。通常こういったものは個人ではクリーニング等はほぼ不可能です。つまり、無傷で使う必要がある。
これらをしっかりとガードできるものを選ぶ必要があります。が、ガード力が強すぎてもいけません。
お勧め機材などは最後にまとめますが、ひとまずは金属製が良いでしょうということだけ。ナイロン製やよくあるハンガーとストッキングでも構いませんが、これらは高域が減衰してしまいがちなので、あまり歌の用途に向いているとは言えません。「喋る」用途にはいいでしょう。

次に

マイク

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です。お待たせしました。
早速ですが、どういったマイクがいいのか、という疑問についてです。

率直に申し上げて、本記事では「高い機材」は要求しません。
なぜなら、「まずははじめよう」という趣旨だからです。
したがって、「どのような機材ならば自分の個性を引き出せるだろうか」
などといった次元はまだ先のステップです。

さてそれでは、ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの話をしましょう。
上記で一通り難しい話をしてしまったので、ここからの詳細は後で知ればいいのでかなりライトに端折っていきます。

ダイナミックマイクというのは、つまるところ
・ファンタム電源(オーディオインターフェイスからの給電)が必要ない
・耐圧限界に優れる
・比較的安価である
という機材です。
耐圧限界に優れるという構造上の利点から、
「乱暴なボーカル」
に向いています。
耐圧限界というのはつまるところ大きな音に耐えるということです。
ただの悲鳴や力任せな叫び声はダイアフラムにかなりの負荷を与えます。
とにかくデカイ声を出さなきゃ!といったタイプも同様です。
これを受け止めるには、コンデンサーでは耐えられないケースがあり、そういった際に使用します。
よく「ゲインが小さい」とか、高域が籠るという印象を与えるダイナミックマイクですが、これは単純にそうしたマージンが広めにとってあるからであり、マイクの欠陥では決してなく、ダイナミックマイクを十分にドライブさせられないオーディオインターフェイスおよびプリアンプのグレードに問題があります。つまりケチるとこケチった結果で自業自得。
それに関してはこちらの記事をどうぞ

そういった制約があるため、安直にダイナミックマイクを買うのももちろん構いませんが、それが例えば「部屋鳴り対策」であったなら、それは的外れなケースがあります。
マイクには「指向性」というものが存在しますが、これは何かというと、
マイクを正面にしたとき、どれだけの範囲を収音するのかという値となります。
ダイナミックマイクは一般的に「単一指向性」と呼ばれるものが多く、その範囲もかなり正面以外は収音せず、またSM58に代表されるハンドヘルドタイプのマイクは一般的なラージダイアフラムコンデンサーと違い「ダイアフラムの後ろに壁(ボディ内部)しかない」という点も相まって部屋鳴りに強いと言われていますが、正直言って、しっかりと運用しないと普通に部屋鳴りを拾います。
したがって、実は初心者であってもあまりいい選択でないケースもあるのです。

それを踏まえて次にコンデンサーマイクですが、こちらは

・ファンタム電源が必要
・耐圧限界は機種ごとに違う
・比較的高価

といった特徴があります。
一般には高域特性が良く、感度が高いという説明をされると思います。
つまり耐圧限界はそれなりなものの、十分な機材や環境と組み合わせれば
そのぶん繊細で「声を張らない」など、歌唱スタイルの選択肢が広がる
マイクであるというのが実際のところで、つまり
「ダイナミックの条件以外すべてのボーカル」
に向いているマイクと言えます。
多くの場合はこちらを選びましょう。

次に

ヘッドホン

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ですが、正直なんでもいいです。私は録り以外8割使わないので。
とはいえ数点だけお話しておくとすれば、密閉型と開放型というタイプがあるうち、録りに使う場合は音が漏れにくい密閉型です。
開放型は側圧も緩く心地がいいですが、音が漏れるので録りには向きません。

ヘッドホンと言えば有名なMDR-CD900STですが、大音量で聴くクセのある方はやめておいたほうがいいでしょう。
この機種は割愛するもののトランジェントを聴くためのものでかなり耳につく音で、私はその成分の感度が個人的に高めであまり長時間使用するのに向かない印象を受けます。
なので私は兄弟機のMDR-7506を使用しています。こっちらは側圧は若干高めなものの、もうすこしリスニング寄りのやわらかい特性で苦にならない音をしています。
どのみち、個人的にヘッドホンでは音が近すぎてミックスでは使用しないので、密閉型であればなんでも良いと思います。

各種ケーブルとマイクスタンド

ですが、これに関してはよほどのことでなければ問題ないです。

ただし、マイクケーブルに関してはamazonのよくわからないものは辞めましょう。
一式そろえるならamazonよりサウンドハウスが便利です。

オススメ機材

ここからは各おススメ機材を書いていきます。
各種3段階で
・下限
・推奨
・理想
といった具合に。

まずはオーディオインターフェイス
下限
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/263469/
FOCUSRITE  / Scarlett 2i2 (gen. 3)
なんだかんだ言ってフォーカスライト。最低限の機能と、AIRボタンに期待を込めて。

推奨
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/157827/
ROLAND / OCTA-CAPTURE UA-1010
事務所の備品を一時期借りていました。
音はそれなりによく、PC上のデジタル制御でコンプレッサーなどもコントロールできる。

理想
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/171546/
RME/ Fireface UCX
我が家の先代。音は硬いが、その分冷静な音ともいえる。PC上のコントロールパネルも充実。本当はantelopeaudioを勧めたいが、安定性と操作の簡素化を重視。

次にポップガード
下限
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/95048/
TOMOCA / MS-130
我が家の初代。どうしてもお金がない場合のお助け。

推奨
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/171032/
STEDMAN/ PROSCREEN 101
ド定番。唾の防御力は微妙。

理想
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/204300/
JZ MICROPHONES/ Pop Filter
我が家の主力、意地でも絶対に吹かないマン。
お客さんのrec後の清掃でもマイクを見る限り唾の防御力もなかなか秀逸。

次にマイク
下限
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/253697/
LEWITT / LCT240Pro
イマドキの音。少しパリっとしてるものの、価格帯では大健闘。

推奨
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/126591/
AKG / C214
OCTA-CAPTUREとの組み合わせで自分の声で使用経験あり。すこしシャリ感が気になるものの、だいたいのボーカルに合うと思います。

理想
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/156048/
AKG/ C414 XLS
上記の上位機種。音は少し落ち着きつつ、より狭い指向性を使用できるので
ノイズ対策としてもいい上、これ以外の機材が向上しても長く使用できる一品。

次にヘッドホン
これに関しては、
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/71254/
SONY/ MDR-7506
これくらいしか私からはお勧めできない。
なぜなら「ひとまず始める」ことに関して無難であること、その後も一通りの用途に使えることをクリアしてかつ値段もそれなりというのがこれしかないからです。

次に各種ケーブル
これに関してもほぼ一択なので順番に
マイクケーブル
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/22549/
CANARE/ EC03-B(XX) 
リンクは3mのもの。同型か、同メーカー品なら最初はほぼ間違いない。
自分の環境に合わせて要調整ながら、なるべく短い物を選ぶこと。

USBケーブル
これは高いものを掴まされたりしなければなんでもいいです。
すこしマニアックですが、USBケーブルで音が「変わるか」と言われれば「変わります」が、「必ずよくなるとは言っていない」の範囲です。

次にマイクスタンド
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/25597/
CLASSIC PRO/ MSB/BLACK
こういうので十分です。

部屋鳴りへの対処法

ここまで機材を書いてきましたが、録音環境の悪さへの対応策のうち、カラオケボックスを想定した方法をお勧め機材の続きとして記載します。

リフレクションフィルターというものを使います。

部屋鳴りのメカニズムとして、簡単に言えば

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このように、音はピンポン玉のように部屋を飛び回りながら減衰していきますが、この減衰途中の音をマイクが拾ってしまうことで実音と一緒になり、いわゆるそういった音で収音されてしまいます。
そこでこれらを軽減するのには壁を吸音(音が飛ばない処理)するわけですが、カラオケボックスはむしろ部屋鳴りをさせる構造をしています。
端的に言えば、ただ処理していないという感じですがこの処理していない音はルームリバーブとして「歌っていて気持ちいい」環境を作り出しています。
お気づきでしょうか。これが広義のエコー=リバーブの正体です。
しかし、録音はあくまでできるだけドライなシグナルを要求されます。

そこで
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/178785/
CLASSIC PRO / CAR900

こういったものを使用します。
リフレクションフィルターと呼ばれるもので、

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こうすることである程度背面の音をブロックし、録音される音をクッキリさせることが可能です。
当然音質ではスタジオ録音に劣りますが、なにもしないよりはかなりよくなります。それが上記の動画です。

このとき使っていたものは
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/14763/
SE ELECTRONICS / Reflexion Filter Pro
こちらです。

ただしできれば使わないほうがいいです。
なんでかといえば、背面に布団でも干しといたほうがコスパがいいからです。
なんで過去の俺がこんな事書いてたんだかマジでわからない。同時期にもブームスタンドに毛布とか言ってた気がするのになぁ。


けっきょくマニアック路線に走ってしまった気がしないではないのですが、何かの参考になれば幸いです。

1回で終わらなかったので、次回は実際に音を録ってみようと思います。
コンデンサーマイクとダイナミックマイクの目に見える違いなど。お楽しみに。

おわり。




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