見出し画像

「人と同じ仕事はイヤ!」わたしが選んだTVの映像編集という職業のはなし #10

おはようございます!
フリーランスの映像クリエイター、あかさんと申します🍎

ここでは
実際にわたしが8年間いたテレビ業界から
TVの映像編集≫ についてを綴ります。

前回のはなしはコチラから


※はじめに

わたしがTVの映像編集をしていたのは数年前です。

現在は、労働環境が改善されている職場もあります。
また秘密保持の観点から、番組名を出すことはありません。
ご了承ください。


*テープ編集に不可欠なデジタイズ

デジタイズというのは、簡単にいうと
テープで撮った映像をデジタルデータに変換することです。

データ化することで
映像ソフト(Final CutやPremiereなど)を使って
どこでも編集することができます。

テープ・デッキ・映像ソフトがあればデジタイズできますが、
いかんせんテープデッキのお値段がアレ。(とてもアレです)

↑をクリックでお値段をご覧いただけます。
テレビ編集で使う機材、こんなお値段がゴロゴロあります。


参考までに、Premiereのデジタイズはここ。

テープデッキの信号をPCに送るよう、
配線をあーしてこーすればできます


このデジタイズ、最大の難点は
変換に実時間がかかること。

最近ではスマートフォンでも
画面キャプチャができるようになりましたよね。

原理はそれと同じなので
2時間の映像を変換するには、2時間かかるわけです。

パソコンへの負荷がかかるので、
同じパソコンで同時にデジタイズはできません。

2時間テープが10本あれば、20時間もかかってしまいます。

なので、テープデッキやパソコンをたくさん用意して
そういう業務を受けられるよう、デジタイズ課がありました。


*デジタイズ課で知った、ロケの意外なはなし

デジタイズした映像は様々です。

番組の完パケ(納品されたもののこと)から
ロケ、スタジオ収録、定点カメラ系のもの、スタジオ収録、DVDなど。

なかでも印象に残ったのは
街頭インタビューのロケ映像。

ディレクターやタレントが、街中で
「ちょっとおはなし、よろしいでしょうか?」
と声をかけて質問をしていくものです。

オンエアでは
スムーズにインタビューしたものしか放送されませんが

意外と断るひとが多かったです。

ディレクター「あのひとたち(カップル)行こうかな」
カメラマン「はい」
ディレクター「あ、すみませーん! △△という番組なんですけども、」
カップル「・・・」無言のままスルー
ディレクター「あ…」
~録画ストップ~

こういうシーンが何度かありました。

こうやって何回も断られて、
インタビューできた中から面白いはなしを選んで…

結構大変なんですね。


もちろん、あくまで仕事中なので
こういう映像をずっとボケーっと見ているわけではありません。

このテープはあと何分で終わって…
そしたら納品優先のこっちをデジタイズして…
あっちは時間が長いから早めにやりたい、次に空くところは…

どう効率的にデジタイズを済ませていくか
常に考えながら作業していました。

効率化はわたしの大好物なので、結構楽しかったです。

デジタイズ課のおはなし、もうちょっと続きます。


つづく


*あとがき

こんなブログを見つけました。

ADさん視点のおはなし。
書いているのが2016年というのも、中々わたしと近いです。

ちなみに、最後に私が考える新人ADが引っ掛かるデジタイズ3大トラップを紹介しておきます。

①デジタイズを仕掛けてから寝てて起きたら途中でPCトラブルで止まってて全然できてない

②完璧に仕掛けたつもりが出力動画の形式を間違えてて全部最初からやり直し

③デジタイズ以外に仕事がないのにこれのせいで永遠に帰れない(ボタンを押すためだけに会社にいないといけない)
「それな」過ぎます。これ全部やりました。


ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

次回の投稿は 明日17時頃です。
また読みに来ていただければ嬉しいです💕

あかさん🍎


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?