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【小説】 ***に嫌われている


序章


何も無い、真っ白な原稿用紙。

それを急に渡された私。

夏が来たその日、

私の中に、何があったのだろう。


無機質で白く何も無い部屋で、聴こえてきたのは

「ピアノの音」

それと同時に、私の手は

無機質な言葉を朱く染め上げていった。




幻想 


彼女が、奈落に落ちた出来事。


「ごめん、夏休み、一緒に遊びに行けなくなった」

急にグループに届いたLINE。

「どうしたの?」


先の映像はまだ見ないように









「実は、検査の結果、陽性だったの」


「陽性」の意味は、流行りの感染症だったのだろうか。








テスト。

(下層階級の民主主義なんて)


何も、思い当たる節はなかった。







風が吹いたその瞬間、

 
舞い散る花は 桜を模していたが


「察しの通り君らに未来はない。」


花弁と共に、乱れた想いも崩壊したのであった。

乱想

「もう1人」


その連絡を受けたのは、彼女だけではなく、
「もう1人」いた。

その人は、当時の彼女を、

「頑張る意味を見失い、無駄を自覚して息をし続ける人間」のことを

どのように見ていたのだろうか。





「自分の方が、平和に生きる意味のない人間なのに、なんで。」

目には見えない「寂しい」以上の傷跡を抱えた彼女は、
本音を口にはしてはいなかったが。






「まさか、、、ね。。。」



その人も、彼女が濁した報せの意味を。

察したようだ。




僕らは、嫌われていた。


価値観、それはどこでズレたのだろうか。

誰のエゴが、押しつけられたのか。

誰が、歪みへ誘導したのだろうか。

それは、紛れもなく、

 彼女の所為でもなく。

誰かの所為でもなく

よくある生理的で。 ごく普通の

「確率論」で語られるもの。



神秘的である「***」のはずなのに、

素直に喜べない「授かり物」だった。

それは、とても、悲しいじゃないか。




 朱い夏

「なんか、デートになっちゃったね」

意図していない出来事だった。

中学生ぶりの、おさげの髪は、

ため息を零しながら笑った誰かのために、

手慣れた予約システムを起動させた。



時間を無駄にしたくない彼らは、

予約した、赤いフィルムを目の前に。

逆光を浴び続けた
同世代の女の子が演じた
最高に最強で最悪な

狂った歌姫の

夢を看取りに行った。



多くの人は、

その赤い夢物語を見て、

「まるでライブ会場にいたかのよう。」

と思っただろう。

それは、新時代の幕が開けたかのような。


麦わら帽子の思い出に。
貴方はどんな夢を思い描いたのだろう。



「永遠の夢物語」を見た後に

入った珈琲の店で飲んだ果実の氷飲料を片手に

 話していた内容は

甘くもない、とても現実味を帯びたもの。

夢と現実の狭間に立たされた bad apple のようで。

価値同じくしては、向上心有る者か

考え方は似ているようで。

だけど、どこか。


 夢女子 が現実になった時。


夢女子。

この言葉を、皆さんはどう思うのだろうか。

ここに、一般的な意味の「夢女子」とは何か、読めばわかると思うが。




「夢女子の気質持ちの人間」


まあ、そんなこんなで、
誰かの幼馴染設定だとか、覚醒前とか
アイドル・俳優パロディなんて通っているとして。

どこかの誰かの

「夢をかなえる瞬間」

そんな場所に居合わせた時。

彼女は、何を感じていたのだろう。


もしかして、一番恐れていた「あれ」に
陥ってしまっていたのだろうか。


夢が叶う瞬間に立ち会った夢女子。


正直に「現実」を見た感想。

「わからない。」

だけど



どこかに 「沼」 でもあったのだろうか。

ただ、それだけは感じた。


能ある鷹は爪を隠す。

鳶が鷹を生む。

その言葉を聴くことはある。

悪目立ちでもしてしまったのだろうか。

さあ、

さあ、

さあ…。

それ以降に関しては、皆様のご想像にお任せします。



アカを撃て

レッド・パージ

夢を見てはいけないよ、と

捻(ひ)ねたあなたがなぜここにいるの?

毒を飲み込めば辛いだけ
薬 待ち続けて堕ちてゆく
まことこの世は解体せらるべきよ
同志、同志、同志諸君よ

この、物語の結末は、どうなっていくのか。

それは、誰にもわからない。

ただ、朱い夏を看取った時、

***の終わりに、涙を流した時。

とある「可能性」を信じ、

彼女は、こう願った。

「次、ここでまた夢が叶うなら―――」

そんな日は、本当に来るのだろうか。




世界のつづき。

彼女は、「報せ」の続きを聴いた頃には、

もう、ひぐらしの声すら、聴こえなくなっていた。


***が、脆く、輝きを失っていた。


「私の方が……。」

その言葉を必死にこらえながら、

心配させないように笑って、

「そっか。」 

と微笑み返した。

講義室を移動した彼女は、また
資料の文字を追い始めた。

「禁忌」

その二文字はまた、彼女の見えない「傷」を再び刺激した。

止まることを知らない涙だけが

彼女の心の空模様を映し出していた。

別の「夢」の中で。


また別の「誰か」が桜を咲かせていた。

その桜は、光輝くダイヤモンドのようで、

そして、彼女に新しい光を見せるように。

ただ、

そう簡単に

彼女の傷が消えることはなかった。

そのアカは、傷跡はその後、
予期せぬ出来事に

撃たれ、爆発してしまったようで。

鳰の海に現るシラコバト



そんな中で。

かなり、ダサいようで

でも、何か「幸せ」を感じさせてくれるような。

そんな奴も、どこかにいたようで。


その 風の続き は、


馬鹿馬鹿しいようで、ふざけたコメディとシラコバトは
予告からあまりにもぶっ翔んでいた。

鳰の海で描かれた、腐った恋物語は、

かつて、その国の小さな花を追いかけたこともある

彼女が思い描いた夢を、叶えてくれるのかもしれない。


おわりに。

今日は、大好きなボカロp、
カンザキイオリさんの「命に嫌われている」


P.I.N.A.さんの「レッド・パージ!!!」

そして、「ONE PIECE FILM RED」とその楽曲
をモチーフに、書かせていただきました。



そして、最後に書いた「腐った恋物語」ですが、

本当に楽しみですね。


私から、夢を語るのはご法度でしょうが。

ひとまず言いたいことを一つ言うなら、

腐った恋物語の世界観が現実世界に適応されたら、

西武池袋線って、どうやって走ってるんでしょうかねw

以上です。

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