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アラサーメンヘラ女を撃ち抜く「花束みたいな恋をした」

はいはい、どうせエモいんでしょ。
男女運命的出会→仲違→喧嘩→離別 でしょ。

公開当初、あらすじをまとめサイトで見たからオチまでなんとなく知ってて、単純な恋愛ストーリーだと思ってたから今まで敬遠してた。

でもTwitterで映画の一部分をアップしている人がいて、その動画を巻き戻して何回も見るくらい釘付けになってしまった。から、とりあえず観た。

以下感想。ネタバレします。







あかん、激泣き。
最後の菅田将暉の「ベビーカー押して西松屋、ワンボックス買ってディズニーランド」のところと、その後に続く、出会った当初のふたりを彷彿とさせるサブカル男女の雰囲気。わたし「あったかもしれない未来」と「たしかにあった幸せな過去」の描写にとことん弱い。昨日大喧嘩した彼氏とのことも重ねてもう涙腺シャバシャバ。お布団も、どれだけ涙吸わせたら気が済むねんって思ってそう。

・有村架純はもっと露骨に浮気してるもんだと思ったらジョーに抱かれた描写はなかった。わかりやすく、ジョーに心惹かれたから菅田くんと別れるんだと思ってたのに〜。でもうっすら匂わせるような描写はあったね。

・あんなに胸張れるサブカル趣味ないから、「♯好きなもので繋がれ」て羨ましいなあ。

・ふたりとも倦怠期の時も別れてからも、意外とさっぱりしてるなあ。泣かないなあ。わたしが絹ちゃんなら、彼氏に仕事のことで強く言われたらもう号泣だよ。

あれ?わたし恋愛で泣きすぎ…?

・冒頭は、はい!坂元さんの脚本!台詞回し!って感じで正直少し抵抗があった。あまりに芝居くさいので。でも、ストーリーが進むうちにどんどん引き込まれてまんまと感情移入。普段YouTuberというか一般人の動画ばっかり見てるけど、やっぱ、プロの作った作品ってすごいな。癖のある台詞回しは食べはじめはうぅってなるけど、食べ進めるうちに癖になって引き込まれる。坂元さん脚本は「最高の離婚」「それでも、生きてゆく」も好きです。

・タイトルの意味を台詞で回収したりするのかなと予想していたけど、そんなことはなかった。お互いが当時の恋愛を花束みたいだったと思い起こしてるのかな。

・Twitterで見かけた映画の一部分の動画は、ラストシーン。エスカレーターを降りて後ろ手でバイバイするところ。え、涙々で別れたふたりがこんなカジュアルに再会しちゃうの?!しかもひっそりお互いの健闘を祈ってるようなシーン!ふたりに何があったの!?観たら恋愛における学びがあるかも!?と興味が湧きました。実際、観てよかった。

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今までの人生でカルチャーってあんまり意識して吸収してこなくて、どちらかというともっと実のあること(資格の勉強とか)に注力したいって思ってた。徹底的に無駄を省きたいし、娯楽に身を投じるなら自分への投資をしたいというスタンス。

でも、そんな生活をここ数年してきて、なんだか今の自分ってすごく薄っぺらくて変に現実主義で頭でっかちで面白みがないなって感じてもいました。
久しぶりに映画を観て、現実を忘れられたし、観る前と観た後では自分の価値観も変わって新しい自分で生きられる気がした。


物語は船のようなもので、辛い現実から一時離れてその身を預けることができる。誰もが現実に正面から向き合い続けることはできない。だから、人は物語を欲する

ネット上で誰かがそんなことを言ってた。誰の言葉かも忘れたけど、なんだか好きなんです。

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