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【3】そこには知らない世界があった。

軽すぎる文面でお送りしている不登校体験談3話目です。晴れて不登校生活がスタート!まだ不登校と9年くらいの長い付き合いになることなど知らない私にとって、このころは何もかも初めての経験っていう時期ですね。初々しさ満載。恋愛で言うならいちばんドキドキする時期。


さあーてこのころの私の気持ちを一言で表すと何かというと!


「落ち着かねぇ」


でした。


わー学校行かなくていいんだー。ほっ。とかじゃないんですよ。

「元気なのに休んじゃった」っていう事実がもう出来上がってしまっているのにドギマギしてた。例えて言うなら、好きな人に思い切って告白したあと、「あっ、私ほんとに言っちゃった?!言っちゃったよね?!ああーやっちゃった!私やっちゃったね?!」って内心バッタバッタ悶えているような・・・のの、もうちょっとほんのりしたやつをイメージしてください。「あ・・・私・・・学校・・・休んじゃった・・・」ってかんじです。

「学校休んでいる」「でも元気」という相容れないふたつを、自分の中で私はうまく飲み込めない。

それに飲み込めない、という内側の混乱だけじゃないんです。外側の世界も今までとはなにか違って落ち着かなさがある。


まずはですね。平日の日中ってさ、家の周りもなんだか静かなんです。あまり人もいないし。学校行っているときに経験する「家の周り」というと、たいてい「みんながどこかへ向かっている平日の朝」「わいわいしてたりする学校の帰り道」「遊んでいる平日の夕方」「どこ行っても人の多い土日」というかんじで、わりといつも活気があるんですね。それに比べると


しーん。


てくらい静か。

そんな中、ただ家にいる。
「いつもの自分」で、「いつもじゃない世界にいる」。


「学校行っている時間って世界はこんなに静かなんだ」


って思いました。


同級生は学校に行っていて、がやがやとした「学校」という世界の中にいる。その世界は私が家の中で「なんか静か」って感じているときもすぐそこ(歩いて10分くらい)のところに存在しています。

その同じ瞬間に、全然別の世界にいる。


わぁなんかこうして書くとなんか崇高ささえ出ますね。世界の真理に気づいた小学1年生。

まあ実際はそんなことをぼんやり感じながら母がつけてたテレビとか見てたりしたわけですけど。
(ちなみに、このテレビだって普段見ているものと違っていて「この時間こんなのやってるんだ」っていう「はじめて」があったりする)


やっぱりね、学校の存在は気になるわけですよ。口の中にできた口内炎が気になるように。いったん「そこにかさぶたがある」ことに気づいてしまうとかさぶたポリポリといじらずにいられないように。

「ほかの人たちは学校に行っている」

ということが、一日中、なんとなく意識の中にある感じでした。


まあ、それでも時間っていうのはすごいですね。どんな日であれなんだかんだと1時間経ち、3時間経ち、けっこう「あれ、夕方かあ」と、ふつうに一日が過ぎていく。


「私・・・学校・・・休んでる・・・」


も、いつのまにか、一日、二日と積み重なっていくんですねえ。



続きます。


・・・のつもりなんですが、昨日不登校体験談のトピックになりそうなの書き出してたら50超えはじめて「えっ不登校体験談って量多くね?!これ書く?!」って驚愕したところです。「無責任だけど、せっかくだし書いたら?あはは」と思った人はスキしてくれ!(あ、ふつうのスキも歓迎です。笑)

このシリーズだけのマガジンつくりました。よければどうぞ。


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