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【1】不登校は、ある日突然に。

軽すぎる文面で不登校体験談を書いてみたらどうなるかの実験シリーズ、第一弾。
小1の終わり、その全てのはじまりは・・・

本人にとっても、突然だった。

いやね、不登校って「学校行きたくないな…」
「休みたいな…」がいくらか続いてから、
「ああもうどうしても行けない」ってなるんじゃないかって

そんなのをイメージしている人もいるかもしれないんですけど。


違ったんですよ。
私だけかもしれないけど(知らん)

本人が一番びっくりしたんじゃないでしょうか。

「あれ、足が動かない。」

って、一歩が踏み出せなかったんです。

場所は家から出て最初の交差点。

いやもう衝撃で、
未だに当時の「見つめていた足元の映像」覚えてます。
(あっ、でもどんな靴履いてたかとかは覚えてない)

よく聞く金縛りって「動かそうと思っても動かない!!」と
結構パニックになるらしいですが、
同じようなものじゃないでしょうかねぇ。

いつもは考えなくても無意識に動いてくれる足が
「動かそう」と思っても動かないんですよ。

あっ、ちなみに手とか顔とかは動きました。

「なにっ?!前に進めなーい!」

・・・みたいに面白がっている余裕まではありませんでしたが、
とりあえずどうしようって考えましたね。

だって足元見てただ突っ立っているの変じゃない。しかも左右をチラチラッと確認したらそのまま渡れるようなあんまり車の来ない交差点だしね。


さて次の瞬間面白いことが起こります。

「いったん家に戻ってみよう」と思うと、
あら不思議、魔法が解けたみたいに足が動くのです。

家のほうに引き返して1,2歩。

「あ、歩ける!」と思うけど、

試しにもう一度引き返して交差点のほうへ向かって1,2歩歩くと、
あら不思議、同じところで止まるんですねぇ。

まあ仕方ないので、
とりあえず家に戻ります。

アパートの階段上って、廊下、玄関。
忘れ物でもないのに、家に戻るっていう。

家に戻ると当然、母親に「どうしたの?」と言われます。

「私もわからん」

ってのが正直なところでしたが、
「なんかおなかが痛いような気がする」と行ってトイレに入りました。
(痛い気がしないでもなかった)

でもさぁ、出ないんです。
出るわけないんです、なにも。

トイレってなにか出すところでしょ?
出なかったらトイレにずっといるわけにもいかないし。

というわけで、トイレを出てみるわけです。
大丈夫?みたいなことを母親に聞かれて
うんまあとかあやふやな返事をしたような気がします。

「とりあえずもう一度行ってみよう」と思って
まだちょっと混乱したまま、
先ほどの交差点まで向かいます。

小1のこの再チャレンジ精神はほめてあげたいですねぇ。自分ですけど。

ところがねえ、再チャレンジしたは良いけど、
やっぱり同じ場所で止まるんですねえ。

私はあきらめます。
もうこれ、気のせいじゃない。

気のせいだと思っとったんかーい!ってツッコミしたい方もいらっしゃるかと思いますが、

だってー。学校行く途中で足が止まるわけないじゃーん。
ふつう動くじゃーーん。

PCのソフトだったら「バグかな」って思って再起動するところですよ。
私もいったん戻って(意味もなく)トイレ行って再起動してみたけどダメでした。

残された道はひとつ。

家に戻るしか・・・ないっ!

ということで、
また「今度はどうしたの?」と聞いてくるであろうお母さんとの会話をぼんやり頭の中でシミュレーションしながら、とぼとぼと家に戻るのでした。

つづく。


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