闇も光も
アートにはそんなに詳しくはないのですが、ルドンは好きです。
その絵を観ただけでドラマチックさを感じるからです。
ルドンを知ってる方は、これ以下超つまらんこと語ります。あと間違ってたらスミマセン。
ルドンの作品は前期と後期で全然違う表情の絵を描くのですよ。
ルドンは中年…アラフォーくらいから画家デビューして、(この時点でもう好き)
前期の作品は、全部真っ黒の絵。
想像上の目に見えないもの描くし、
怖いし、お化けみたいだし、目玉ギョロッてるし…どよ〜んとした感じ。
「いや、病んでんだろこの人…?」って思う絵を描いてます。
ちなみに水木しげる先生がリスペクトしてたのがルドンです。なんか納得。
西洋妖怪 バックベアード様
ルドンは「黒を極めたい。」と言って10数年こんな絵ばっか描いてました。
「黒は最も本質的な色。」という理由で。
(独特の自論すぎて好き。)
でね、黒を極めた!ってなったらいよいよ「多色」になるんですけど…
いや、明るっっ!
今まで黒しか使わなかった人がこんな絵描くと思わないじゃないですか。
初めて観た時、誰だよってツッコんじゃいましたね。
普通、色を勉強するなら色の組み合わせや、
混色をいっぱい試すことで
色彩を自在に操れると思うじゃないですか。
でもルドンは誰に教わるわけでもなく、
色彩を封印することでこのようなカラフルな絵が描けてるんです。
すごくないですか?自分のやり方で、自分流でここまでやれちゃうなんて。
アーティストで、哲学者。
めちゃくちゃかっこいい。
だから私はルドンの二面を見たとき、
「なんだこの人は!蝶みたいな人だな!」と感動して大好きになりました。
だって、不完全変態じゃなくて、完全変態っぽい。蛹の時期を経た感じがします。メタモルフォーゼ。
私はルドンの絵から「自分を信じ続けろ」「自分を見つめろ」「闇も光もお前だ」って言われてる気がするのです。
なんというか人生の闇期も意味のある事なんじゃないかなって思えて好きです。
「メンヘラ乙www」とか簡単に言う人いるけど、闇ナメんなよ…って思えたりね。
光ばかりじゃ光の素晴らしさなんて分からない。病むことは悪い事じゃ無い。
そこを見つめ続ける事も、実は大事なんじゃないかって思えます。
それと、陰陽論っぽくもあるなあと思ったり。
光も闇も、良い悪いじゃなくてどちらもあって調和が取れる…みたいな。
**闇のルドンも光のルドンも、どちらもルドン。 **
太極図も本質的で、モノクロだ。
ルドンに出会って、
これが絵の強さだなって素直に思えたし、
人間に心があって良かったとも思えた。
人間に生まれて良かったよ〜。
私にとって、ルドンは憧れのおっさんです。
じゃあ、ここまで話したら「ピカソも好きじゃないの?」って思うじゃないですか。
でもそんなに知らんのです、ピカソ。
…勉強しよっ
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