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[詩]ムサボル

互いの唇をむさぼって
一つになれたような気がしても
現実に還ると個体と個体でしかない。
それを受け止めるしかなく
虚しくなって
抱きしめながら泣いた...
どんなけきつくきつく抱きしめても
一つにはなれない。

結局わたしはあの問題に
一人で立ち向かわなければならないんだと
その瞬間、そう突き付けられた。

目の前の個体が私を励ましてはくれるけど
所詮それは他人事であって
私と一緒に闘ってくれるわけではない。

寄り添ってくれても、
決して溶け合うことはなく
私は私でしかない。

私はこれからも、
一人で立ち向かっていくしかないんだ。

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